スカイリムCC:釣り師の痴人 作:アーマーブレイク大好きおじさん
「はえー……ファイザルさん超強いんですね……。」
「まぁね。」
――ガタ……ゴト……ガタ……ゴト……
私は馬車に揺られながら、あくびを嚙み殺す。
私達はホワイトランを後にし、”ロリクステッド”に向かっていた。
夕日が山脈に差し込む中、私達は順調に進んでいる。
ロリクステッドに着くのもそう遠くないだろう。
「そうそう、それでリフテンのお偉方に目をつけられて、
あれよあれよという間に、リフテンの従士になった。っと言うわけさ。」
いい感じにルベリウスが解説してくれてる。
そうそうこの馬車だけど、
ルベリウスが従士の公務でロリクステッドに向かう用事があったので、私達はそれに便乗させてもらった形である。
つまりタダ乗りです。いえーい。
「そして、高い機動力に屈強な肉体、卓越した剣技、強力な魔術。
市井のファンからは”完成された戦士”と呼ばれているそうだ。」
「はえー……」
おお、そんなこと言われてるんだね。
ちょっと嬉しい。
「さらに、高い行動力に屈強な胃袋、好き嫌いをしない味覚、食への執着。
市井の料理人からは”完成された食いしん坊”とも呼ばれているそうだ。」
「はえー……」
おお、そんなこと言われてるんだね。
ちょっと恥ずかしい。
……誰だそんなこと言い始めたの。
「というか、一緒に冒険するくらいの仲なのに、話してなかったのか?」
ルベリウスがあきれたように言う。
でもまぁそれに関しては、聞かれてないことを自分から話すのはおかしくない?
「いやぁ、私、まだこの世界に転生してきて、ほとんど何も知らない状態でしたから……。
ファイザルさんには代わりに、この世界の常識とか、色々教えてもらってますよ。」
シズクがフォローしてくれる。
有能じゃん。
「でもよ、コイツのこともっと知りたくないかい?」
ルベリウスがニヤリと笑うと、
シズクはゴクリと喉を鳴らす。
「例えば、俺とコイツは一応”ブレイズ”の一員でもある、とかな。」
ブレイズ――原作のゲームをやっていると何となくわかるだろうが、簡単に言えば竜の血脈を持つ者、つまりドヴァーキンに仕える組織である。
この世界に転生してきて間もない頃に、紆余曲折を経て私はその組織へ入った。
たまーに仕事が来るくらいなんだけどね。
「知らなかったです……!」
シズクが目を見開いて驚いている。
確かに、今まで話題に出ることはほとんど無かったから、話してなかったよ。
「別に隠してたわけじゃない。
ただ、結果的に説明不足だったんだ。」
「弁明出来てないぞ……」
ルベリウスが笑う。
「従士様……それは、機密事項ですのでお気を付けください……。」
御者台で手綱を操作していた男がため息をつきながら振り返る。
確かに、サルモールに知られると面倒なことになるかも知れない。
どこで誰が聞いているか分からないから気を付けないと。
そして、すまんすまんと、ルベリウスが軽く謝る姿の奥に
――黄金色の麦畑が姿を表した。
「到着致しましたよ。」
各々、礼を言い、私達は馬車を降りる。
夕暮れのロリクステッドは、黄金色だった。
西へ傾いた陽が、一面に広がる麦畑を黄金色へと染め上げ、穂を揺らす風は優雅で涼しげだ。
遠くでは風車がゆっくりと羽を回し、農夫たちが鍬を肩に家路を急ぐ姿が見えた。
「従士ルベリウス殿。よく来てくれた。」
今回はルベリウスのお供ということで壮年ノルド人男性――ロリク、とブレトン人のお爺さん――ジュアンから歓迎された。
ロリクは村長であり、ジュアンはロリクの右腕として活動している男だ。
どちらも親切で、気さくに接してくれる。
そうそう、ブレトン人は、前世的に言えばイギリスやフランス風の人物で若干小柄である。
「友よ。会えてうれしいよ。」
ルベリウスとロリクがガッチリと握手する。
どうやら以前から知り合いだったようだ。
まぁ、ホワイトランの従士だから当然か。
「コイツはファイザル。リフテンの従士だ。」
ルベリウスが紹介してくれる。
二人は目を丸くした後、私へ頭を下げた。
「初めまして。この村の村長を務めております、ロリクと申します。」
「ジュアンといいます。よろしくお願いします。」
ニコリと微笑む二人。
なんか良い人そうじゃん。
「それにしても、リフテンの従士様がこの村に訪問されるとは……。
何やら歴史が動きそうな気配がしますね……。」
ジュアンが真剣な表情で言う。
なるほど。
現在このスカイリムは、
帝国軍派と反乱軍派、そしてホワイトランの完全中立派に分かれている状態だ。
そんな中、反乱軍派のリフテンから従士が公的な身分を明かして訪ねて来たとなれば、背後に動く影を考えざるを得ないよなー。
実際はドラゴンズリーチの晩餐会に出席したかったから身分を明かしただけなんだけどね。
職権乱用だね。
☆★☆★☆★☆★
案内されたのは村で一番立派な建物――とはいえ、ドラゴンズリーチのような宮殿とは比べようもない。
石造りの壮麗な城壁も、高い天井を支える巨大な柱もない。
厚い丸太を組み上げた壁には、長年の風雨に磨かれた味があり、梁には乾燥させたハーブやニンニクが吊るされている。
窓辺には収穫したばかりの小麦束が飾られ、暖炉では薪が心地よい音を立てて燃えていた。
案内された食卓の中央には鍋。
しかし、中は空っぽだ。
おそらく今から料理が作られるんじゃないかな。
なんて考えていたら、ジュアンは慣れた手つきでチーズを削り始めていた。
――がり……がり……
白く新鮮そうなチーズ。
黄色めの少し香りの強いチーズ。
そして、黄金色の熟成してそうな固いチーズ。
削られたチーズは鍋の中へ落ち、火の熱でゆっくりと溶け始める。
「今日は特別だ。この村で一番出来のいい熟成チーズを使ったぞ。」
鼻をくすぐる香りに、シズクの肩がぴくりと動く。
「もう美味しそうです……。」
ロリクが木匙でゆっくりと鍋をかき混ぜる。
そこへ少量の蜂蜜酒を注ぐ。
とろり、とチーズがさらに滑らかになり、芳醇な香りがふわりと立ち上った。
砕いた黒胡椒。
すり潰したニンニク。
刻んだハーブ。
最後に少しだけジュニパーベリーを加える。
森を思わせる爽やかな香りが、濃厚な乳の香りに溶け込んでいく。
「よし、出来たぞ。」
鍋はそのまま食卓の中央へ。
木製の台の上で、とろり、とろりと黄金色のチーズが揺れていた。
周囲には、焼きたてのパン。
茹でたジャガイモ。
軽く炙ったソーセージ。
焼き目のついたリーキ。
ローストマッシュルーム。
蒸したブロッコリー。
そして、厚切りの燻製鹿肉まで並んでいる。
「好きなものを刺して食べておくれ。」
ジュアンが長い木串を差し出す。
「とてもおいしそうだ。早速頂こう。」
私がまず選んだのは、パン。
まずはシンプルに、このチーズの味を楽しみたかった。
ゆっくりと鍋へ沈める。
――とぷ……。
粘度の高いチーズの大海に、パンが沈む。
くるり。
くるり。
何度か回すと、黄金色のチーズがたっぷりと絡みついた。
持ち上げる。
びよーん、と長く伸びるチーズの糸。
「わぁっ!」
伸びたチーズの糸を見て、シズクが嬉しそうに声を上げる。
なんか可愛いね。
口へ運ぶ。
ぱりっと焼けたパンの皮。
その中からふんわりした生地。
そして――濃厚なチーズの味わい。
濃厚なチーズが熱々のまま口いっぱいへ広がる。
熟成した深いコク。
蜂蜜酒のほのかな甘み。
ジュニパーベリーの爽やかな余韻。
それらが絶妙に混じり合って、口の中で奏でられる。
それはまるでオーケストラのように調和がとれており、
オルゴールのように緻密であり、
パイプオルガンのように力強くもあった。
「さすが、ロリクとジュアンだな!
チーズフォンデュを作らせたら右に出る者はいない!」
ルベリウスが感心した様子で言う。
私も全面的に同意だ。
これは美味しい。
ずっと食べ続けたい。
何度も何度も食べたい。
明日も一日この村に居座ろうかな……。
そんな欲求を振り切り、次に選んだのはソーセージ。
表面は艶めかしく、あでやかに光っている。
香ばしい匂いを漂わせるそれを、フォンデュへ沈める。
――とぷ……。
チーズがソーセージに絡みつく。
とはいえパンよりは絡みつかないが。
でもこれでちょうどいい具合だ。
口へ運ぶ。
――ぱりっ!
弾力のある表皮を嚙み切ると、中からウマ味の強い肉汁がじゅわっ、とあふれてきた。
肉汁は、濃厚な熟成チーズと混じり合って口内で調和する。
肉の旨味とチーズのコク。
そこへほのかに感じる香草の風味。
ソーセージ自体の味わいもまた、絶品だ。
「これも美味しそうですぅ……」
シズクがウットリとしながら選んだのは、小ぶりなジャガイモだった。
ほくほくに茹で上げられ、湯気を上げるそれを、そっと鍋へ沈める。
私もそれに続き、ジャガイモを沈める。
――とぷ……。
くるり。
くるり。
チーズをまとわせ、ゆっくり持ち上げる。
糸を引く黄金色のチーズ。
それを二人して口へ運んだ。
「……ん~~~っ!」
シズクが目を閉じ、身体を小さく震わせる。
「お、お芋が甘いです……!」
その一言に尽きる。
この世界のジャガイモは、日本で食べていたものよりも味が濃い気がする。
寒さの厳しい土地だからだろうか。
それともファンタジー補正だろうか。
噛めば噛むほど甘味が増し、それをチーズが優しく包み込んでいた。
「これは止まりません……。」
シズクはそう言うと、早くも二個目のジャガイモへ手を伸ばしていた。
分かる。
非常によく分かる。
チーズフォンデュという料理は、一見するとチーズが主役のようでいて、実際には食材そのものの味を引き立てる料理なのだ。
素材が良ければ良いほど、美味しくなる。
逆に言えば、ごまかしが利かない。
だからこそ、この料理は村の豊かさそのものを物語っていた。
「ファイザル、これを食べてみろ。」
ルベリウスが皿を差し出す。
木串の先には、大ぶりのローストマッシュルーム。
チラリとルベリウスを見やると、ウインクして見せた。
なるほど、”推しの一品”か。
表面には香ばしい焼き色が付き、肉厚な傘からはじんわりと湯気が立っている。
私はそれを鍋へ沈めた。
――とぷ。
チーズをまとわせ、一口。
ぷりっ、とした歯応え。
次の瞬間、閉じ込められていた旨味が一気に弾けた。
「……これはすごい。」
思わず声が漏れる。
噛むたびに、森の香りが鼻へ抜けていく。
他のキノコとは違う。
普段食べてるマッシュルームとも少し違う。
湿った森の土を思わせる、深く豊かな香り。
そこへ熟成チーズの濃厚なコクが重なることで、味に奥行きが生まれていた。
肉を食べているわけでもないのに、そこには十分な満足感がある。
「このキノコ、どこで採れたんですか?」
シズクが尋ねる。
「近くの森だ。」
ロリクが笑う。
「朝採ってきたばかりだからな。
新鮮だぞ。」
なるほど。
だからこんなにも瑞々しいのか。
採れたてだからこそ、水分も香りも閉じ込められている。
これは市場へ運ばれる頃には、きっと味わえない贅沢だ。
続いて木串を伸ばしたのは、厚切りの燻製鹿肉。
表面は飴色に燻され、脂身には美しい照りが浮かんでいる。
では、コイツも……
鍋へ沈める。
持ち上げる。
チーズは肉の表面を薄く包み込み、まるで冬山へ雪が積もったような姿になった。
一口。
――ジワ……!
「……!?」
燻煙の香りが最初に来る。
そのあとを追うように、鹿肉特有の力強い旨味。
噛み締めるたび、じわりじわりと肉汁が染み出し、それをチーズが優しくまとめ上げていく。
「燻製とチーズって、こんなに合うものなんだな。」
思わず感心すると、ルベリウスが豪快に笑った。
「北国じゃ定番だからな!
冬は保存食ばかりになる。
だからこそ、こういう食い方を思いついたんだろう。」
なるほど。
確かに理にかなっている。
チーズは保存が利く。
燻製も保存が利く。
どちらも冬を越えるための知恵だ。
それを組み合わせれば、寒い季節でも温かく、豊かな料理になる。
質素な村料理ではある。
しかし、その一皿には、この地で生き抜いてきた人々の知恵と工夫が詰まっていた。
私は再びパンをチーズへ沈めながら、小さく笑う。
ドラゴンズリーチでの晩餐は、王侯の威光を示す料理だった。
だが、このフォンデュは違う。
一つの鍋を皆で囲み、同じものを笑いながら食べる。
それだけで、不思議と心の距離まで近くなる。
豪華さでは決して敵わない。
けれど――この温かな食卓には、それとは別の豊かさが確かに息づいていた。
AIくん<チーズフォンデュにはキノコですよ!
書いてるとき僕<おかのした。
投稿中僕<ロリクステッドでキノコって採れたっけ?
ChatGPTの画像生成について、OpneAI側は著作権はクリアしているとのことで、参考画像(食べ物やキャラクターの見た目)を生成して掲載することは可能らしいのですが、皆さんの意見が知りたいです。念のため、挿絵の要望が多くても絶対に挿絵を生成するとは約束しませんし、挿絵反対が多くても絶対に挿絵を生成しないとは約束しません。極論、すべてを運営に任せるのが一番ですが、皆さんの意見を聞きたいです。
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生成AIで挿絵を作るべきではない
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料理は生成しても良い
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キャラクターは生成しても良い
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両方生成してよい