ソバは巡る   作:モンです

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頑張れレオン君 その1

 目が覚めたら見知らぬ教室に居る件について。

 

「これは抗議せざるを得ない」

 

 この高校の校長に。ぬらりひょんみたいな頭してたら逃げるけど。麻帆良は魔界。

 改めて教室を見渡すとあるのは目についたのは監視カメラ。ごっついなあ。

 

「貴様、見ているなっ!」

 

 指さしてポーズを決める。当然ながら反応はない。

 しばらくそのまま続けていたら虚しくなってきた。ダンスを披露すれば反応してくれるかな。とりあえず広い所に出よう。

 教室の扉を開けるとそこにはとっても大きい廊下が!

 

「ではいくぞっ」

 

「どこにですか?」

 

 踊ろうとしたら左に人がいた。黒髪ロングヘアーにセーラー服を着た女の子が少し離れてこちらを見ている。恥ずかしいね。

 

「でもやめないゼット」

 

「どうしたん……急に踊りだしたっ!」

 

「夏の恋は~アツアツ」

 

「それ私の歌じゃないですか! やめてくださいこんなところで!」

 

「お?」

 

 私の歌?

 

「さやかタン……だと」

 

「そのタンってつけるのもやめてもらえませんか?」

 

「痰……だと」

 

「なぜそこを残した」

 

「ごめんなさい」

 

 どすの利いた声で怒られました。女の子の笑顔って怖いんだね。

 

「初めまして、桑田レオンです」

 

「あ、どうも……。舞園さやかです」

 

 舞園さやかと言うと有名なアイドルグループのセンターである。あまり詳しくはないけど歌とかはコンビニで良く流れるから知ってた。こうして見るとセンターも納得の美人さんだ。

 

「舞園さんはどしたの? カメラがあるってことは番組の撮影?」

 

「いえ、違います。希望ヶ峰学園に入学しに来たらいつの間にか教室で眠ってたんです。桑田君はどうしてここに?」

 

「自宅で寝て起きたらここに居ました」

 

 別に夢遊病ってわけでもないし。どうしてこんなところに居るのか。

 

「さっぱりピーマンです」

 

「私もです。窓に鉄板が打ち付けられているし、いたるところに監視カメラがあるし……。普通の学校とは思えないです」

 

「廊下も不気味だしね」

 

「突然踊りだすあなたも不気味でしたよ」

 

 返す言葉がないや。

 

 

 

 いろいろ話した結果、とりあえず学園を探索することに。

 

「広いね」

 

「地図がないと迷いそうです。……この先は、絶望ホテルってところみたいですね」

 

「確かに雰囲気はラブホっぽいしね」

 

 ボディに拳がいっぱつぅ!

 

「デリカシーがなさすぎです」

 

「ごめんなさい。完全に俺が悪かった」

 

「許します」

 

 一発殴って許すとか、男らしいね。

 ホテルとは反対方向に進むと見るからに怪しい赤い扉が。

 

「怪しい、開かない、赤いの3A。実際は女子トイレ」

 

「主張が激しすぎですね」

 

「すごく目につくからね」

 

「しかも入れないなんて斬新すぎます」

 

「人類には早すぎた」

 

 会話しているうちに恐怖が薄れてきたのか、小さく笑みを浮かべる舞園さん。こんな状況じゃ怖がるのが当然だし、少しでもリラックスできたならなにより。

 他にも視聴覚室や購買部に行ってみたけれどいずれも入れなかった。次は玄関ホールに入ると、

 

「オメーも……ここの新入生か……?」

 

「違います」

 

 いろいろとキャラが濃いメンバーが集まっていた。

 

「私はそうですが……。もしかしてあなたたちも?」

 

「うん。今日、希望ヶ峰学園に入学する予定の新入生だよ」

 

 背の低い女装した男の子が教えてくれた。あれ、ここに居るみんな新入生?

 

「俺は桑田レオンです。自宅で寝て起きたらここに居ました。希望ヶ峰学園なんて知りもしないんだけど、もしかして場違いな感じ?」

 

「少なくともあなた以外のこの場の皆さまは全員、希望ヶ峰学園に入学予定でしたわ」

 

「ナンテコッタイ」

 

 世界はいつだってこんなはずじゃないことばっかりだよ! 

 

 その後、さらに男の子が来て十五人になった所で自己紹介。さすがに覚えきれないや。でもみんな超高校級の○○という肩書があるほど有名な人達だから、覚えやすい方とは思うけどね。紙とペンがあればなあ。

 

「桑田君って超高校級の野球選手じゃないの?」

 

 名前に苦戦してむーむー唸っていると苗木君が話しかけてきた。

 

「むしろ運動は苦手ですが。それどこ情報?」

 

「えっと、ネットのスレで超高校級の野球選手の桑田怜恩が入学するって見たんだけど」

 

「あ、それあたしも見た」

 

 江ノ島さんもうなづく。俺と同姓同名の人が入学予定だったとな。

 

「間違えられた可能性が微レ存」

 

「さすがにそれはないと思いますけど……」

 

 否定しきれない現状が辛いです。

 これ以上掘り下げても答えは出なさそうなので、さっきから気になっていた物物しい玄関ホールの扉の話でもしようかな。

 

「……おい、そろそろ本題に入るぞ」

 

 十神先生の一括で状況確認になった。

 みんなの話によると、この玄関ホールに入った直後に気を失い、気づいたら校内で寝ていたらしい。教室や廊下の窓は鉄板が打ち付けられていて、持っていたはずの荷物もどこにもない。玄関ホールの扉もこんなのじゃなかったらしい。

 

「そう、シケタ面してんなって……。どうせ、学園が企画したオリエンテーションかなんかだべ?」

 

「希望ヶ峰学園の歓迎が本気すぐる」

 

 戦慄した! 入学式に生徒を気絶させる希望ヶ峰学園に戦慄した!

 なんだードッキリかーと、一同の空気が緩んだその時。

 

 

 ――突然、〝それ〟は始まった。

 

 

 キーン、コーン……カーン、コーン……

 学校の始まりが鳴り響く。

 玄関ホールの上に備え付けられたテレビに、クマのようなシルエットが浮かんだ。

 

「あー、あー、マイクテスッ、マイクテスッ! 校内放送、校内放送……!」

 

「大丈夫? 聞こえてるよね? えーっ、ではでは……」

 

 それは場違いなほど明るい声で。まるで事故現場で鳴り響く笑い声のような不快感にみんなが顔をしかめ。

 

「えー、新入生のみなさん……今から、入学式を執り行いたいと思いますので……」

 

 そんな中、俺は。こみ上げてきた強い感情に。

 

「至急、体育館までお集まりくださ~い」

 

 その言葉を、抑えきれなかった。

 

 

 

「って事で、ヨロシク!」

 

「分かったよドラえもん」

 

 どう聞いても大山○ぶ代です本当にありがとうございました。

 

 




レオンくんの外見は桑田怜恩の容姿にあごひげとピアスを引いた感じです。

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