ソバは巡る   作:モンです

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頑張れレオン君 その3

 電子生徒手帳で校則を確認したあと、大和田くんのアンパンチで苗木くんがノックアウト。奇宿舎エリアにある個室とやらにせっこら運びました。超高校級の幸運とはなんだったのか。その後みんなで手分けして学園を探索することに。

 

「せっかくだから俺はこの食堂を調べるぜ!」

 

「つまみ食いは許しません」

 

「なぜ分かった」

 

「エスパーですから」

 

「!?」

 

 俺の反応にご満悦な舞園さんと一緒に食堂をごそごそ。重要である食料は積んであったり冷蔵庫にいっぱい入ってたりしました。

 

「これだけの食べ物があると見るだけでお腹いっぱいになるね」

 

「これなら当分持ちそうですね……」

 

 それでも十五人もいたらいつまで持つか、とつぶやく彼女に反応したのか。

 

「安心して! 食料は毎日追加されるから、心配はいらないよ!」

 

「モノクマッ!?」

 

 いきなり後ろからクマえもんが現れた。

 

「クマえもんは神出鬼没だね」

 

「うぷぷ、その方がみんなの反応が楽しいからね」

 

「いじめっ子気質がみえみえだよ」

 

「学園長だからね!」

 

「その理屈はおかしい」

 

 クマえもんが胸を張る。ちょっとかわいい。

 

「頭をなでさせてくれませんか」

 

「じゃあ僕は忙しいから! またね!」

 

「え、そんなに嫌だったの……って逃げ足速いね」

 

「ラジコンとは思えませんね」

 

 なんて会話もありつつ食堂を調べる。さすがに逃げ道とかはなさそうだし、少しでも使えそうな道具とかないかなーと探してみたけど収穫はなし。でも罠とかなくてよかった。

 

「他には特に気になる点はないですね。でもここは広いですから、みんなで集まるときに使えそうです」

 

「実際集合場所だしね」

 

 十九時に食堂で情報交換のご予定です。今は十八時だから、あと一時間。よしよし。

 

「ごめんね。ちょっと鷹を狩りに行ってくる」

 

「ご武運を」

 

 激励の言葉をもらい、食堂から出る。トイレを求めて少しうろうろ。学園で一人で行動するのは初めてなので、ちょっと怖い。別に夜でもないのになあ。

 

「お、十神先生だ」

 

「貴様か」

 

 廊下で御曹司様と遭遇。雰囲気が運命な英雄王みたいでいかにも強キャラって感じです。

 

「なにか見つかったりした?」

 

「これといった発見はなかった」

 

「そか。食堂の方を調べたけど、食料の心配はいらないみたい。毎日補給してくれるってクマえもんが言ってた」

 

「モノクマと会ったのか?」

 

 おれもびっくりしました。

 

「すぐにどこか行っちゃったけどね。すごい速かったよ」

 

「そうか」

 

 無駄話には興味がないみたい。すぐに去っていきそうだったけど、ピタリと足を止めた。

 

「そういえば貴様はこの高校の入学生ではないと言っていたな」

 

「うん」

 

「一人だけそんな事を主張するなど、疑ってほしいドMなのか?」

 

 こちらを睨む顔が怖いです。

 

「むしろウソの主張をしたらばれた時にやばくね」

 

「あくまで超高校級の野球選手ではない、と言うのか」

 

「そだよ」

 

 ほんと、なんでここに居るのが俺なのか。怜恩くんはハブられたのかもしれない。よかったね。

 

「……俺はお前と霧切が内通者ではないかと疑っている」

 

「内通者? クマえもんとってこと?」

 

「そうだ」

 

 その発想はなかった。

 

「俺は、まあ、怪しいのはわかるけど。霧切さんも?」

 

「あいつはこの状況に冷静すぎる。自分の才能も隠しているしな」

 

 確かに霧切さんはミステリアスな感じがする。秘密は女にとって化粧のようなものって言うし、それほど不信感はないけど。甘すぎるかな?

 

「何も言い返せないけど。俺のことは、これからの行動によって判断してください」

 

「言われなくともそのつもりだ」

 

 そう言って鼻を鳴らすと今度こそ去っていった。うーん、かっこいい。クール系の主人公みたいだ。

 それにしても内通者か。殺人っていうのはハードルが高いし、内通者は口火を切らせる役目かな。一度殺人が起きたら止まらなくなるっていう展開は小説でよく読むし。ほんとにいるのかも。

 

「すごくめんどくさいなぁ」

 

 そもそも頭使うのは苦手なのです。運動もだめだけど。あれ、何もできないじゃないか。

 

「というかトイレどこだ」

 

 もうもれそうです。

 

 

 

 食堂に戻ってきたときにはもう会議は始まっていて、怒られてしまった。

 

「どこに行ってたんですか?」

 

「トイレ探しに行ったら迷った」

 

 ほんと疲れました。

 

「というか案内図あったのね」

 

「霧切さんが持ってきてくれました」

 

 もうちょっと早くほしかった。無理な注文だけども。

 俺が来たことで途切れた会議を霧切さんが再開させる。

 

「この案内図を見る限り、今、私たちがいる建物は、希望ヶ峰学園の構造と全く同じみたいね」

 

「つまり、ここは正真正銘……希望ヶ峰学園って事?」

 

「……構造だけはね。妙な改築は多々あるみたいだけど」

 

 何気に苗木くんは相槌が上手いと思う。聞き上手だ。

 

「なんにせよ、調査したおかげで判明しましたね。逃げ場のない密室に閉じ込められたのが紛れもない事実だという事が……」

 

 セレスさんの一言でみんなが黙る。

 

「ひとまずはここに居るしかなさそうだね。クマえもんもこのまま何もしないことはないだろうし、手がかりを探しつつ相手からアクションがあるのを待つしかないと思うよ」

 

「……そうですね」

 

 みんなもおおむね納得した様子。

 

「一つ、提案があるのですが」

 

 セレスさんは安全のために夜時間の出歩きの禁止を提案。みんなも賛成、新しくルールができ、そのまま解散になった。今日は疲れたし早く寝ようかな。

 

 

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