ほとんどミリ知らの人間が書きました。
指摘があれば直すと思います。
時間が無限にある不老生物くらいしかこの小説モドキを見ないと思います。こんな文章の記憶を自分の脳内から消し飛ばせるような力があるなら読んで構いません。
暇すぎる人間が作ったとってもクオリティーの低い小説。是非ともブラウザバックを希望しています。
駄文過ぎて途中で読む気が無くなると思いますので最初から見なくてもいいです。
※初執筆初投稿尚且つ駄文
…僕の名前は主人光太郎。
普通の男子高校生…だったのだけど…
猫を助けてトラックに轢かれ気づいたら…
…パチパチ
「…ここ、何処だ?」
─ドガーンッ!!
!?
そんなことを考えている内に近くの銀行が爆発した。
何やら空には大きい円。
そして銀行が爆発したことから…
僕は概ね理解した。
(この世界…)
銃撃戦が行われている…
(あの透き通るゲームだぁぁぁ!?)
「─おい、そこの奴!邪魔だからどけ!」
「……え?」
声のした方を見ると、そこには銃を構えたヘルメット姿の女の子たち。
「(本物だ…。画面の向こうに居た、弾丸が飛び交うのが日常の女子高生たち!)」
「(呆然とする僕の腕を、背後から誰かがグイッと引っ張った。)」
─どさ、と路地に倒れ込む。
「…っ、痛っ……」
"静かに。ここにいれば当たらないから"
すぐ耳元で聞こえたのは、
男の人の…─"先生"と呼ばれる人の声。
"大丈夫?タロウさん…だよね?"
"怪我はない? 驚かせてごめんね。"
"…それにしても"
"見慣れない制服だけど、どこの学校の子かな?"
……子?
僕はさっきから目線が低くなっていたことに気づいた。
手を見ると…白い。
顔を触ると…柔らかい
最後に体を見てみた。
………
「え゛」
制服は変わっていなかったが、どうみても僕は…
─女の子だった。
しばらく放心した後、僕は質問した。
「…あの~…ここって、どこですか…?」
"…?ここはキヴォトス。学園都市だよ。"
キヴォトス。つまりここは…本当に。
「…え~じゃあ!…貴方は誰でしょうか…!?」
"私?私は…先生かな。"
先生。キヴォトスに存在する"大人"。
ここが本当にキヴォトスなら、やることは一つ…
「私を匿ってくださいませんか!」
"え?"
(路地裏の外からは、まだヘルメット団たちの怒鳴り声と銃撃戦の音が響いている。僕のキヴォトス生活は、お願いから始まった。)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】2
"どこに通っていたかも、自分の名前すらもわからない、か…"
「はい。本当に何も覚えてなくて…」
嘘である。さすがに転生したとは言えなかったからな…
"よし、じゃあまずは手続きの書類を…って、うわあ!?"
立ち上がろうとした先生が、椅子の足に派手に足を引っ掛けた。
「へ、先生!?」
後ろにいた僕も転んでしまって
たまたま僕は先生に乗り掛かる体勢になった。
「…っひゃっ…!?」
「あっ…、ごめんなさい…!」
…
………
(…気まずい。…いや、とりあえず退けばいいか。)
「…えっ~と… …早く退きますn─」
ガチャリ
「せ~んせ~い!?この領主書は─」
「って…何してるんですか!?」
"ユウカ!?いや、これは違くて…"
"事故!事故だから!"
(ユウカ!?やっぱり最初に会うのはユウカなのかな…。)
「事故でそんな体勢になるわけないでしょう!?」
「大体、その見慣れない制服の子は誰なんですか!?」
ワーワーガーガー…
(先生が正座させられ、何やら問い詰められている…)
(…これが、痴話喧嘩?って奴なのかな…。)
(話が一区切りついた頃、ユウカは僕に喋りかけた。)
「あなたも、事情を詳しく聞かせてもらいますからね!」
「…はい…」
(キヴォトスでの生活一日目、生徒との初対面は、なんとも騒がしい始まりであった…)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】3
(シャーレの応接スペース。対面に座るユウカが、鋭い視線で僕を睨みつけながらメモ帳を叩く)
「……で? 名前も、学校名も、ここに来る前の記憶も『全部忘れた』、ですか?」
「は、はい…。気づいたら地面に倒れていまして…。それ以上のことは何も…」
嘘だ。心臓がバクバク言っている。なみなみならぬ圧力を感じる。これがミレニアムのセミナー、冷徹な計算高き合理主義者(でも案外チョロい)早瀬ユウカ……! 本物の威圧感はゲームの比じゃない…。
「…怪しいですね。キヴォトスの全生徒のデータは私の端末からアクセスできますが、あなたの制服も、『主人光太郎』という名前も、データベースには一切存在しません。」
(うわ、名札見られてる…!完全に不審者扱いだなこれ…)
チラッと先生の方を見ると、正座させられたままの先生が必死にフォローを入れてくれた。
"ユ、ユウカ、彼女は本当に困っているみたいだしさ…"
「先生は黙っていてください!…はぁ…。先生は、こういう身元のわからない女の子をすぐシャーレに連れ込んで…。…まぁ、嘘を言っているようには見えませんけど……」
(あ、ちょっと頬染めた。先生の頼みに弱いところ、解釈一致だな…)
ユウカはため息をつきながら、ペンをポケットに収めた。
「仕方ありませんね…。身元がハッキリするまでは、シャーレの保護観察下ということで先生が責任を持って面倒を見てください。いいですね、先生?」
"ありがとうユウカ!助かるよ!"
「べ、別に先生のためにやったわけじゃありませんから! 連邦生徒会への報告書、あとで一緒に作ってもらいますからね!」
そう言って、ユウカはツンとしながら帰っていった…
(これが本物のツンデレって奴?破壊力が凄まじいな…。)
"……ふぅ。タロウさん、怖がらせちゃってごめんね。ひとまず、ここに居て大丈夫だから。"
「あ、ありがとうございます……先生。」
(こうして、僕の身元不明の『シャーレ居候生活』が正式に決まったのだった……)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】4
"この街で暮らすなら…自分の身を守る『銃』が必要かな?"
先生はそう言うと、僕を近くのガンショップへと案内してくれた。
「うわぁ……凄い。本当に本物の銃が普通に売ってる……」
(店内には拳銃から大きなライフルまでズラリと並んでいた。元・日本の高校生からすれば異様な光景だった。)
「あの、先生…どれがいいか全然わかりません…」
"そうだよね。じゃあ、まずは軽くて扱いやすいハンドガンから探そうか"
(先生は優しく微笑むと、僕の後ろに回って、一つの銃を一緒に持ってくれた)
"こうやって、両手でしっかり握って……。タロウさんは手が小さいから、このグリップが細いモデルが馴染むと思うんだ。どうかな?"
(…ち、近くない?先生の距離が近すぎる…!)
すぐ後ろから包み込まれるような先生の存在感と、耳元で響く優しい声。女の子の身体になって過敏になっているのか、僕の心臓がばくばくと跳ね上がっている。
「あ、あの!十分馴染んでる気がします! これにします!」
"お、気に入ってくれた?"
"良かった、じゃあこれにしようね"
(あぶない、これ以上一緒にいたら、恥ずかしさで顔から火が出るところだった…!)
お会計を済ませ、箱に入ったハンドガンを抱えてショップを出る。
(本当に銃を買っちゃったよ……。それにしても、先生って無自覚にああいうことするよな…)
自分の赤くなった頬を冷まそうとパタパタと手であおいでいると、先生が不思議そうに覗き込んできた。
"顔が赤いけど…熱でもある?"
「な、なんでもないです!ちょっと歩いて暑くなっただけですから!」
(銃を手に入れた安心感よりも、先生の距離感に僕の心臓がいつまで持つかの方が心配になってきたな…)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】5
ガンショップからの帰り道。
箱に入ったハンドガンを抱え、先生と並んで歩いていると
───ダダダダンッ!
「ひゃあッ!?」
(突然、路地から銃声が響き、目の前の地面に火花が散った。現れたのは、さっきと同じヘルメット団達。)
「シャーレの先生と……見慣れないツラだな。新入りか!?」
(突然の急襲。先生が咄嗟に僕の前に飛び出し、庇うように手を広げる)
"下がって!"
"…さっきの銃、撃てるかい?"
(先生は小声で聞こえないようにそう言った。)
「ええっ!?今ですか!?」
(ハンドガンはまだ箱に入ったまま。でも、迷っている暇はなかった。)
(くそっ、ぶっつけ本番だ……!)
(バリバリと箱を破り、初めて本物のハンドガンを両手で構える。驚くほど手に馴染む。引き金に指をかけ、夢中で目を閉じて引き鉄を引いた──!)
──ズドォンッ!!
「うわあああぁっ!?」
(凄まじい衝撃と反動。僕の華奢な身体では耐えきれず、僕はそのまま後ろへひっくり返り──)
"っと、危ない!"
(──どさ。と、先生の胸の中に、すっぽりと受け止められていた)
"ナイスショット!威嚇としては十分だよ。さぁ、今のうちに走ろう!"
「あ、はいっ……!」
(ヘルメット団が怯んだ隙に、先生に手を引かれて全力で路地を駆け抜けた……)
数分後…【柴関ラーメン】
(暖簾をくぐり、カウンターにへたり込む。喉はカラカラ、心臓はさっきの戦闘のせいでバクバクだ)
"大将、ラーメン二つ!"
僕のへたり込んだ姿を見て、先生は労いの言葉をかけた。
"…お疲れ様。怖かったよね、よく頑張ったよ"
「…死ぬかと思いました……。でも、先生が無事でよかったです……」
(はにかみながら言うと、先生僕の頭をぽんぽんと撫でた。…子供扱いされてる?でも、悪い気はしない。)
(そんな僕たちの様子を、近くからじーっと見つめる視線があった。水色の髪に、頭に付いているケモ耳…)
「…ん。…先生。隣の子、誰?」
(シ…シロコだあぁぁぁ!?)
(キヴォトス生活一日目の昼、何やらまたしても騒がしくなりそうであった…)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】6
"あ、シロコ。この子はタロウさん"
"ちょっと事情があって、今はシャーレで預かってるんだ"
「あっ、初めまして…。シロコさん…で合ってますよね?」
「……ん。初めまして、タロウ。先生が名前を呼んだの、ちゃんと聞いてたんだね。」
(コクコクと頷くシロコ。あぶない、前世の知識で知ってたなんて口が裂けても言えない。先生が先に名前を呼んでくれて本当に命拾いした…)
「…さっき銃声が聞こえたけど…ヘルメット団?」
"そうだよ。あの子達に襲われてね。"
「…あ、はい。帰り道に急に襲撃されて…。先生に助けてもらったんです。」
そう言って、抱えていたハンドガンを見せる
「……ん。いい銃。今度一緒に銀行に行こう。」
「ぎ、銀行…?」
(今、不穏なワードが混ざったような…)
"コラコラ、シロコ。タロウさんはまだ銃を撃ったばかりなんだから、そんな物騒なところに連れて行っちゃダメだよ"
(先生が苦笑いしながら、僕たちの間に割って入る)
「……ん。冗談。…ラーメン伸びちゃうから、早く食べよう。私のチャーシュー、一枚あげる。」
「…えっ、あ、ありがとうございます…!」
(ぶっきらぼうだけど、意外と面倒見が良いシロコ…。美味しいラーメンを食べながら、少しずつこの世界に馴染んでいく温かさを感じる。キヴォトス生活一日目。ハプニングだらけだったけど、なんだかんだで、良い始まりなのかもしれない。)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】7
ラーメンを食べ終わり、僕は先生に話しかけた。
「…あの、この近くに射撃場はありませんか?」
"射撃場?"
「はい。さっきは反動でひっくり返っちゃいましたし……。自分の銃くらい、ちゃんと扱えるようになりたくて。」
"じゃあシャーレに戻ったら、地下の練習場を空けようか。私がマンツーマンで教えるよ"
「…先生がですか?」
"一応、私も『先生』だからね。銃の構え方くらいは教えられるよ。シロコも、今日はもう遅いから気をつけて帰るんだよ?"
「……ん。わかった。タロウ、頑張って。」
手を振りながら夜の街へ帰っていくシロコを見送って、僕と先生はシャーレへと戻った。
地下にある屋内射撃場。
ガシャン、と重い防音扉が閉まり、静まり返った空間にターゲットの的が白く浮かび上がっている。
(本格的だな…。そりゃそうか。)
箱からハンドガンを取り出し、おそるおそる両手で構えてみる。けれど、やっぱり金属の塊はズッシリと重く、銃口がどうしても細かくブレてしまう。
"タロウさん、ちょっと失礼するね"
「え?」
先生が僕の背後にぴったりと回り込み、僕の両腕を包み込むように下から支えた。先生の体温と、耳元で聞こえる息遣い。ガンショップの時以上のゼロ距離密着に、僕の脳内はパニックになる。
"肩の力を抜いて、脇を締める。"
「…は、はい。」
"…そう、そのまま銃の照準を的に合わせて。…引き金は、ゆっくり絞るように引くんだよ"
(ち、近い!近いって!?)
恥ずかしさで顔面が爆発しそうなのを必死に堪え、先生に支えられたまま、僕は人差し指に力を込めた。
──バンッ…!!
「うわぁ!?」
"…っと。大丈夫?"
強い反動で後ろに飛ばされそうになるのを、後ろに居る先生が受け止めてくれた。
"驚かせてごめんね。"
"…でも、今のはちゃんと的に当たっていたよ。ほら。"
先生が優しく微笑みながら指差した先、ターゲットの的の端っこに、確かに小さな弾痕が刻まれていた。
(…当たってる。本当に、僕が撃ったんだ…。)
"二回目にしては上出来だよ。タロウさんは筋がいいね。"
そう言って頭を撫でてくれる先生の手の温もりに、僕は何やら不思議な気持ちになった。
「…ありがとうございます。」
(キヴォトス生活一日目の夜。初めてきちんと撃った銃は、先生の温もりと一緒に、僕の記憶に深く刻み込まれたのだった…)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】8
僕らは射撃場を後にし、エレベーターでシャーレの執務室へと戻ってきた。
静まり返った夜のオフィス。遠くの夜空には、キヴォトスの巨大な奇跡の塔が美しく光っている。
「…ふぅ。」
(どっと疲れが押し寄せてきた。張り詰めていた緊張が、安全な場所に帰ってきたことで一気に解けたみたいだ。)
"タロウさん、お疲れ様。本当に頑張ったね"
「いえ、先生のおかげです。…その、ありがとうございました。」
(お礼を言いながら、ふと自分の手を見る。先生に握られていた感覚がまだ残っているようで、なんだか落ち着かない。)
"今日は本当に大変な一日だったよね。
"…あ、そうだ。"
"タロウさんの着替えなんだけど……"
先生はオフィスの奥から、大きめの白いTシャツとスウェットパンツを持ってきた。
"私の予備の服で申し訳ないんだけど、サイズ合うかな?"
「あ、ありがとうございます…。」
受け取った服を体に当ててみる。
(…でかい。男の時ならジャストサイズだったはずなのに、今の女の子の体だとぶかぶかだった。)
"シャワールームはあっちだから、自由に使ってね。使い方が分からなかったら呼んで。"
「だ、大丈夫です!一人で入れます!」
(僕は着替えを抱え、逃げるようにシャワールームへと駆け込んだのだった……)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】9
…僕は脱衣所で考えていた。
「シャワーって、…脱がないといけないよね?」
(当たり前のことだ。当たり前のことなんだけど…。)
鏡に映る自分を見る。
華奢な肩、白い肌、どう見ても女の子。
(これを僕が洗うの…!?自分の手で!?)
女の子の身体の構造なんて知識でしか知らない。それを今から、自分の手で隅々まで洗わなければならないという現実に、一気に顔がカッと熱くなった。
(いや、でも入らないわけにはいかないよな…。ヘルメット団との戦闘で砂埃も被ってるし…)
目をつむり、意を決して服のボタンに手をかける。指先が小刻みに震えていた。
(落ち着け僕、これは自分の身体だ。ただのセルフメンテナンスだ…!)
(僕は目を閉じて浴室に入り、温かいシャワーを浴びる。お湯が身体を伝うたび、未体験の感覚に思わず変な声が出そうになるのを必死に堪えた。猛烈な羞恥感を抱きながら、なんとかカラスの行水のように超特急で洗いきる。)
(バスタオルで身体を拭き、先生から借りた大きめのTシャツに袖を通す。首元がゆるゆるで、肩が片方すとんと落ちてしまう。鏡を見ると、お風呂上がりで上気した顔の、完全に『彼氏の服を借りた女の子』がそこにいた。)
(…これで先生の前に出るの…?)
脱衣所のドアノブに手をかけたまま、僕は再び激しい葛藤に襲われるのだった…
【転生したら透き通る世界の生徒だった】10
(意を決して脱衣所のドアを開けると、そこにはソファーに腰掛け、手元にドライヤーを用意して待っている先生の姿があった。)
"あ、タロウさん。早かったね。髪、濡れたままだと風邪ひいちゃうから、乾かそうか"
「えっ、あ、自分でやります!」
(慌ててドライヤーを受け取ろうとするけれど、先生は優しく微笑んで僕をソファーの前に促した。)
"いいよいいよ、これくらいやらせて。今日はいっぱい頑張ったんだから、これくらいの事はね"
(断りきれず、先生の前にちょこんと座る。…この体勢、さっきの射撃場の時よりも密着度が高くないか!?)
ブオォォォ、と小気味いい音を立てて温風が吹き出す。先生の大きな手が、僕の濡れた髪にそっと触れた。指先が地肌に触れるたび、ゾクゾクとした心地いい刺激が全身を駆け巡る。男の人の手がこんなに優しくて温かいと感じるなんて、前世では絶対にあり得なかった感覚だ。
(あ、頭が溶けそう…。それに、毎回毎回距離が近すぎるんだよな…)
先生は僕の髪を乾かし続けながら、どこか保護者のような優しい眼差しで僕の後頭部を見つめ、慈しむように何度も指を滑らせていた。そして、突然ぽつりと、少し楽しそうに喋った。
"……タロウさんの髪、すごくサラサラだね"
「へっ!? あ、ありがとうございます…」
(変な声が出た。恥ずかしさのあまり、着ているTシャツの裾をぎゅっと握りしめる。首元がゆるいせいで、背後から先生に中身が覗かれていないか、別の意味でも心臓が破裂しそうだ。)
(そんな僕のパニックを知ってか知らずか、先生は丁寧に、優しく髪を乾かし続けてくれたのだった…)
"…よし、これでバッチリ乾いたね。"
(パチン、とドライヤーのスイッチが切られ、心地よかった温風が止まる。先生の手が離れると、途端に頭のてっぺんが寂しくなったような、妙な名残惜しさに襲われた。)
「あ、ありがとうございました……」
"どういたしまして。それじゃあ、夜も遅いし…"
(先生はそう言って立ち上がると、綺麗に整えられたベッドをポンポンと叩いた。)
"タロウさんはこのベッドを使って。私はまだ書類仕事が残っているから、執務室へ戻って作業を続けるよ"
「えっ!?そんなの悪いです!先生がベッドを使ってくださいよ!」
(居候の身で、大人の先生を追い出して自分だけベッドを占領するなんて罪悪感が凄すぎる。慌てて引き止めようとする僕の頭を、先生はポンポンと優しく撫でた。)
"いいんだよ。生徒を無理させるわけにはいかないからね。今日はいっぱい動いて疲れたでしょ?"
「う…」
事実だった。しかし、先生だって、連日の激務で僕よりずっと疲れているはずなのに。僕が心配そうに見つめていると、先生は困ったように眉を下げて笑った。
"心配してくれてありがとう。でも本当に大丈夫だから。それに、いつもソファーかデスクで寝てるからさ。おやすみ、タロウさん"
(…先生のことだから、どうせ何を言っても使ってはくれないのだろうな…。)
「……おやすみなさい。」
(大人としての包容力に押し切られ、先生はそのまま仮眠室を出て執務室へと戻っていった。静かになった部屋で、僕はトボトボとベッドに潜り込む。)
(シーツからは、さっきのドライヤーの時と同じ、先生の香りがほんのりと漂ってくるような気がした……。)
(駄目だ、全然寝られない…)
意識すればするほど自分の身体が『女の子』であることを突きつけられて落ち着かない。寝返りを打つたびに、太ももの柔らかさとか、シーツに擦れる感覚が今までと違いすぎて変な汗が出てくる。部屋の外では先生が仕事をしている。
(仕事、手伝いたいけど…、キヴォトスの先生の仕事なんて職場体験でもやってないし…)
(自分が本当に女の子になってしまった現実と、先生の優しさ。それらを頭の中でぐるぐると考えながら、僕のキヴォトス生活一日目の夜は、ゆっくりと更けていくのだった──)
【転生したら透き通る世界の生徒だった】番外編
『先生視点』
いつものように街を歩いていたある日。
空からなにやら人が降ってきた。
"…え!? 危ない!"
慌てて駆け寄ると、見慣れない制服を着た女の子が、地面の植え込みにどさりと落ちて横たわっていた。幸い、大きな怪我はなさそうだ。
(…どこの学校の生徒だろう?ミレニアムでも、トリニティでも、ゲヘナでもない…)
気を失っている彼女の胸元を見ると、そこに「主人光太郎」と書かれた名札がついていた。
"コウタロウ…?いや、タロウ、さん…?"
そう呟きながら、容体を確かめるために手を伸ばしたその時、彼女の睫毛が微かに揺れて、ゆっくりと目が開い
た。
──……パチパチ
「……ここ、何処だ?」
彼女がそう呟いた瞬間だった。
──ドガーンッ!!背後の銀行が突然の大爆発を起こし、爆風と共にヘルメット団たちが銃を乱射しながら飛び出してきた。
「おい、そこの奴!邪魔だからどけ!」
混乱する戦場の中、落ちてきた彼女はヘルメット団たちを見て呆然と固まっていた。
("駄目だ、このままじゃ危ない…!")
(呆然とする彼女の腕を、背後からグイッと引っ張った。)
──どさ、と近くの路地裏へ一緒に滑り込む。
「…っ、痛っ……」
身を縮める彼女を庇うように覆いかぶさり、私はすぐに耳元で声をかけた。
"静かに。ここにいれば当たらないから"
"大丈夫?タロウさん……だよね? 怪我はない?驚かせてごめんね"
"……それにしても…。見慣れない制服だけど、どこの学校の子かな?"
恐怖のせいか、自分の身体をあちこち触りながら、目を見開いてフリーズしている彼女。
「え゛」
何やら驚いたような声をして、彼女は慌てた表情をしている。
しばらく放心した後、彼女は質問した。
「…あの~…ここって、どこですか…?」
"…?ここはキヴォトス。学園都市だよ。"
彼女はそう聞くとまたまた慌てたような仕草をし、再び私に質問した。
「…え~じゃあ!…貴方は誰でしょうか…!?」
"私?私は…先生かな。"
彼女は慌てたような声色で、私に喋った。
「私を匿ってくださいませんか!」
"え?"
(路地裏の外からは、まだヘルメット団たちの怒鳴り声と銃撃戦の音が響いている。目の前の見慣れない制服の女の子は、必死な顔で私の服の袖をギュッと掴んでいた──)
("……本当にどこの学校の子だろう?")