ひぐらしのなく頃にー白鳥のカケラ   作:SW好きのガノタ

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サイカイ

 

昭和57年4月1日 ××県鹿骨市・雛見沢村

 

 

「…なぜだ?なぜその姿で…」

 

アムロが一歩後ずさる。

知らない顔もいるが、大半は知っている顔だった。ーそれも既に死んでいるはずの。

 

「シャア…生きていたか」

「ハマーン!一体これは…」

 

ニヤリと笑うハマーンを前にシャアも後ずさる。

ハマーンはZZと戦い、戦死したはずだ。それなのに生きているだと…

あまりに非現実的な状況にシャアは倒れそうだった。

 

「アムロ大尉?クアトロ大尉?」

 

カミーユが声をかける。本来なら喜ぶべき状況だが、カミーユはシロッコとの戦いで精神崩壊を起こしていることを知っている2人からすれば笑えない。

ましてや何故か隣にシロッコがいるのだ。

 

「シャアも…しかし、その姿は私が知っているものとは違うな?」

「シロッコ…貴様もここに」

 

カミーユとシロッコ、ハマーンとジュドーの隣には2人のユニコーンパイロットがいた。

 

「お会いできて光栄です!ユニコーンガンダム1号機のバナージ・リンクスです」

「ユニコーンガンダム2号機バンシィのパイロット、連邦軍ロンドベル隊所属リディ・マーセナスであります」

 

ユニコーンガンダムのパイロット2人の事はアムロもシャアも知らなかった。

だが、ロンドベル隊はよく知っていた。

 

「ロンドベル?じゃあブライトの部下かい?」

「はっ!アムロ大尉が行方不明になられた後に着任しましたが…まさかここで出会えるとは」

 

行方不明というワードを聞いて、アムロとシャアは顔を見合わせる。

 

「行方不明だと…アムロがか?」

「シャア・アズナブル総帥ですね。アクシズ落下の阻止の際にお2人とも行方不明になったことになっています」

「アクシズは落ちたのか?」

 

リディはネオ・ジオン総帥であるシャアに不信感と嫌悪感を抱きながらも答える。

 

「いえ…アムロ大尉のガンダムがサイコフレームの共振を引き起こしてアクシズを押し返したという話です」

「サイコフレームが?そうか、それでこそアムロだ」

 

小声で呟く。

 

「ハサウェイかい?面影がある」

「ア、アムロさん…何故今になって俺の前に出てくるんですか!」

「いや、それが全く分からないんだ。ハサウェイ、何か知っているかい?」

「こんなことが現実に…?あ、ああ…」

「ハサウェイ?」

 

顔色が悪いハサウェイをアムロが心配そうにのぞき込む。

 

「アムロさん…ずっと貴方に追いつきたいと思って、ずっと謝りたいと思ってここまで来たんです」

「謝る?」

「俺のスコア知っていますか?」

「スコアだって?出撃したのか?」

 

うなだれながら、ハサウェイは続ける。

 

「ええ、親父に黙って」

 

無言でアムロは続きを促す。

 

「それで…公式スコアはギラ・ドーガ1機、でも!」

「でも?」

「本当はギラ・ドーガ1機にリ・ガズィ1機なんです…それにα・アジールも!」

 

消え入りそうな声で自らの罪をハサウェイは告白する。

無我夢中で出撃したからか、あまり戦場を覚えていなかった。だが2機を、2人が死んだ瞬間をハサウェイは鮮明に思い出すことができた。

 

「リ・ガズィ、ケーラか?」

「いえ…チェーンさんです。ケーラさんが戦死して…」

「チェーンが?そうか…」

「それで、クェスを追いかけて…チェーンさんの攻撃から庇って…それで思わずチェーンさんを!」

「分かった。ハサウェイ…君の痛みは…まるで昔の俺のようだ」

 

アムロは顔を上げてシャアを見る。

そう、2人が同時に味わった痛み。片方は失った者として、片方は自らの手で永遠に失ってしまった者として。

 

「ハサウェイ、もう大丈夫だ。そもそも13や14の子どもを戦場に出す方がおかしいんだ」

「それでも!」

「謝ることは大事だ。だが、歩みを止めることはただ絶望しているだけだよ。…生者は死者の為にも進まなければならないさ」

 

ハサウェイがようやく顔を上げる。

絶望した目の中に、ほんの僅かに希望が宿る。

 

「それで君は?」

 

最後に、青髪の少年にシャアが問いかける。

 

「シーブック・アノー、ガンダムF91のパイロットです」

「F91だと…?ええい、連邦はガンダムを幾つ作れば気が済むのだ」

 

シャアの言葉にシーブックは苦笑いする。

 

「さて。…一体どういうことなのか私には分からんな」

「俺もだよ、シャア。カミーユ、こっちにはいつ来た?」

 

そもそも雛見沢に来ているという状況すら呑み込めないのに、過去、未来から様々なパイロットが一堂に会しているという状況が組み合わさったのだ。

 

「ついさっきです。ちょうど村に行こうとしたら、2人を見つけたので」

「我々も同じだ」

 

カミーユの言葉に、ジュドーとハマーンも頷く。

 

「我々もです」

「僕もですね」

 

ユニコーン組とシーブックも同意を示す。

 

「そうか」

 

一体なぜこんな状況になっているかの答えを誰か知っていればと思っていたが、それは期待できなかった。

だが、2人には心当たりがあった。

 

「ララァか…」

「ああ、だろうな」

 

2人にとって永遠に特別な存在。

 

「あ、あの~」

 

急に謎の集団に囲まれて固まっていた魅音が声を上げる。

 

「こちらの方々は?」

「ん?ああ、まあ同業者だ」

 

アムロの答えにシャアとシロッコは笑いそうになりそうになって、ハマーンは少し眉をひそめた。

気が付かないふりをして、アムロは魅音と話す。

 

「彼らも連れて行って大丈夫かい?」

「え?ええ、まあ?」

 

一行は雛見沢に足を踏み入れる。

その姿を一人の少女が見送っていた。

 

「今まで見たことがない人たちね…今回こそ…」

 

 

 




SW好きのガノタと申します。

今回はガンダムメインの回です。という訳で、ひぐらし要素は次回からがっつり出すつもりなのです。

次話投稿は7月18日の21時頃もしくは19日を予定しています。

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