双白の花   作:心ここにあらず

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 尸魂界から遥か離れた、誰にも知られることのない地下研究施設。

 

 薄暗い空間には無数の培養槽が並び、不気味な液体の中では異形の実験体が静かに眠っている。

 

 鬼道灯だけが青白く揺れ、研究室全体を淡く照らしていた。

 

 その中央にて一人の男が静かにモニターへ視線を向けていた。

 

 男の名は藍染惣右介。護廷十三隊五番隊隊長である。

男の眼鏡の奥の瞳は穏やかだったが、その奥底には底知れぬ知性と野心が宿っている。

 

 視線の机の上には一枚の報告書。そこには、志波一心失踪事件以降の護廷十三隊の動向が克明に記されていた。

 

 藍染は一枚一枚ページを捲りながら、小さく笑う。

 

 「……なるほど。予想通りではある。」

 

 彼はゆっくり椅子へ腰掛けた。

 

 「志波一心という存在は、雀部真叶にとって想像以上に大きかったようだ。」

 

 彼の脳裏には、護廷十三隊の若き一番隊隊長の姿が浮かぶ。

 

 護廷十三隊改革の象徴。山本元柳斎重國の後継と目される男。そして、自らの計画において最も厄介な障害。

 

 「正直に言えばーー」

 

 藍染は静かに目を閉じる。

 

 「この件で、彼の精神は折れると思っていた。…いやそれは願望かな。あわよくば折れて欲しいと願ってしまった。虚化事件引き続き志波一心失踪にて守れなかったという罪悪感を抱き責任感の強い彼なら、自らを責め続け、いずれ判断を誤る。」

 

 そこまで計算していた。

 

 だからこそ、この事件を静観した。

 

しかし――。

 

 藍染は小さく笑った。

 

 「結果は逆だった。確かに彼は一度沈んだ。だが、壊れはしなかった。苦しみを糧に、さらに己を鍛え上げた。その結果護廷十三隊全体の戦力も底上げされている。実に厄介な存在だ。」

 

 その言葉に、背後で控えていた部下の一人が口を開く。

 

 「藍染様。雀部真叶はそこまで警戒なさる相手なのですか?」

 

 別の部下も続く。

 

 「雀部真叶といえど、一死神に過ぎません。藍染様のお力ならば――」

 

 「いや。」

 

 藍染は穏やかな笑みのまま、その言葉を遮った。

 

 「訂正しよう。」

 

 静かな声だった。 だが、その場の空気が一変する。

 

 「正直に言う。…この私をもってしても彼との正面衝突は避けるべきだと考えている」

 

 研究室が静まり返る。誰も言葉を失った。

なぜなら自分たちが絶対の象徴と崇める藍染惣右介が。あの男が、自ら正面衝突を避けると言ったのだ。

 

 「戦えば勝敗は読めない。仮に勝てたとしても、その代償は計画そのものを狂わせるほど大きいだろう。だから私は戦わない。戦わずして必要のない盤面を作る。」

 

 それこそが藍染惣右介という男だった。

 

 勝てる戦いではなく。負けようのない戦いだけを選ぶ。

 

 彼は机の上に置かれた崩玉の設計資料へ視線を落とす。

 

 「私の目的は護廷十三隊ではない。尸魂界ですらない。ーーだ。世界そのものの理へ至ること。そのためにはーーを完成させ、虚と死神、その境界すら超越しなければならない。彼との余計な戦いで力を消耗する趣味はない。」

 

 藍染は静かに立ち上がる。

 

 その眼差しは、まるで遥か未来を見据えていた。

 

 「だが。どれほど綿密な計画を立てようと。どれほど戦力差が開こうと。戦場には必ず、一人で戦況そのものを書き換えてしまう存在が現れる。」

 

 彼は窓のない天井を見上げ、小さく微笑んだ。

 

「雀部真叶…彼は盤上の駒ではない。盤面そのものを覆す”特異点”だ」

 

 藍染は静かに眼鏡を押し上げる。

 

 「だからこそ彼とは、決して正面から戦わない。勝利とは力で掴むものではない。最後に立っていた者だけが、勝者なのだから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから幾十年という歳月が流れた。

 

 人の一生ならば、幾度も世代が移り変わるほどの長い時間だが、死神にとっては一瞬にも等しい。

 

 その間にも尸魂界は静かに姿を変えていった。虚化事件も、志波一心失踪事件も、ついに真相へ辿り着くことはなかった。残された記録は機密文書として封印され、知る者も年を追うごとに少なくなっていく。

 

 しかし、その傷跡だけは決して消えなかった。あの日を境に、護廷十三隊は大きく変わる。

 

 雀部真叶が推し進めた改革は、より徹底したものとなった。隊士の育成制度は一新され、戦闘訓練は過酷さを増し、現世任務における連携体制や情報共有も以前とは比較にならないほど強化された。

 

 それは隊長格ですら例外ではない。誰一人として同じ悲劇を繰り返さないため。誰一人として、二度と何も分からぬまま仲間を失わないために。その改革は、護廷十三隊を歴代でも屈指の戦力へと押し上げていく。

一方で、時代は静かに新しい世代へと移り変わっていた。

 

 真央霊術院からは優秀な死神たちが次々と卒業し、各隊へ配属されていく。

瀞霊廷の桜が満開を迎える頃、真央霊術院では卒業式が執り行われていた。

卒業生たちは真新しい死覇装に袖を通し、それぞれ期待と緊張を胸に、これから始まる死神としての人生へ思いを馳せている。

 

 その中には、後に護廷十三隊の歴史へ名を刻むことになる若者たちの姿もあった。

 

 特に…朽木家へ養子として迎えられた少女――朽木ルキア。

流魂街で培った強い精神力を持ち、静かな眼差しの奥に確かな覚悟を宿していた。

 

 その隣では、赤髪の青年が腕を組み、不敵な笑みを浮かべている。

 

 青年の名は阿散井恋次。流魂街から這い上がってきた反骨心の塊のような青年であり、誰よりも高みを目指して牙を研ぎ続ける男だった。

 

 さらに、優しい笑顔を浮かべる雛森桃。実は彼女…シロの想い人であることは乱菊と真叶しか知らない事実である。

 

 更に優秀な成績を残した冷静沈着な吉良イヅル。

 

彼らもまた、それぞれ異なる想いを胸に卒業の日を迎えていた。

卒業式を終えた彼らは、瀞霊廷中央広場へと集められる。

 

 そこには各隊の隊長、副隊長たちが並び、新たな隊士を迎え入れる準備を整えていた。

 

 「それでは、配属先を発表する。」

 

 静まり返る広場で一人、また一人と名前が呼ばれ、それぞれの隊へ歩み出していく。

 

 その中の1人…ルキアは静かに一礼すると、十三番隊の列へ向かって歩き始めた。その先には、穏やかな笑みを浮かべる十三番隊隊長・浮竹十四郎の姿がある。

 

 「よろしく頼むよ。」

 

 その優しい言葉に、ルキアは少しだけ表情を和らげた。

 

「っはい!!」

 

続いて。

 

 「阿散井恋次」

 

 恋次は驚いたように目を見開く。

視線の先には、白い隊長羽織を纏い、一切の隙を感じさせない青年隊長が静かに立っていた。

 

 六番隊隊長・朽木白哉。

 

 ルキアの義兄である。恋次は小さく拳を握る。

 

 (いつか……必ずあの人を超えてみせる。)

 

 その胸に宿った闘志は、まだ誰にも知られていない。

配属は次々と決まっていく。それぞれが新たな仲間と出会い、それぞれの隊で新たな使命を背負う。

 

 そして広場の少し離れた高台から、その光景を静かに見守る一人の男がいた。

 

 一番隊隊長――雀部真叶。

 

 新たな命が護廷十三隊へ加わるたび、彼は小さく頷く。かつて失われた仲間たちの想いは、決して消えはしない。だからこそ、その意志を未来へ繋いでいく。

 

 守るべきものは、今も増え続けている。真叶は新たな隊士たちの姿を眺めながら、静かに目を細めた。

 

 ――この者たちが、次の時代を担う。

 

 その時はまだ誰も知らない。

 

 この日護廷十三隊へ加わった若き死神たちが、やがて尸魂界の運命を大きく揺るがす戦いの中心に立つことになるということを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから間もなく。瀞霊廷・護廷十三隊総本部にて隊長格のみが集められる特別会議が開かれていた。

 

 議題は一つである。それは空席となった十番隊隊長の選出。志波一心が消息を絶って以来、十番隊は副隊長を中心に運営されてきた。しかし隊長不在の状態をこれ以上続けることは、護廷十三隊全体の戦力にも影響を及ぼす。

 

 総隊長である山本元柳斎重國は静かに口を開いた。

 

 「……推薦者はおるか。」

 

 しばしの沈黙のうちその静寂を破ったのは、一番隊隊長・雀部真叶だった。

 

 「…私から推薦しておきたい者があります」

 

 全員の視線が真叶へ集まる。真叶は迷いなく言葉を続けた。

 

 「申してみよ」

 

 「十番隊隊長には、一番隊副隊長――日番谷冬獅郎を推薦します。」

 

 その名に、室内が僅かにざわついた。

 

 彼はまだ若い。それこそ真叶すら抜いて歴代最年少とも言える年齢である

だが、その実力を疑う者は少なかった。

 

 なぜなら現役副隊長の中でも群を抜く霊圧と卓越した剣技。

そして何より、一番隊隊長・雀部真叶自らが十数年に渡って鍛え上げた逸材。

 

 京楽春水が帽子の鍔を持ち上げる。

 

 「へぇ……ついに雀部隊長のブレーンが隊長候補か。」

 

 浮竹も静かに微笑んだ。

 

 「確かに、実力だけなら申し分ないね。」

 

 しかし。砕蜂は腕を組んだまま口を開く。

 

 「いやまて…幾ら雀部隊長の推薦と言えどそれだけで任命するのは安直ではないのか」

 

 「当然の反応だ。」

 

 真叶は即答する。

 

 「護廷十三隊の隊長は、組織を率いる胆力と統率力…なにより力で証明されるべき存在だ」

 

 山本は静かに頷いた。

 

 「しかり…ならば、隊首試験を執り行う。」

 

 他に推薦者ないしは候補生が現れなかった為山本のその一言で全てが決まった。

 

 そして数日後…瀞霊廷郊外に存在する隊長試験専用演武場にて広大な石畳の中心に、一人の少年が立っていた。

広大な石畳の中心に、一人の少年が立っていた。

 

 かの"現代最強"と似かよう特徴的な白髪に端正な顔立ち。しかしその体格は彼と比べ余りにも幼い。

 しかし護廷十三隊に於いて彼を侮る者は少ない。それは何故か…それには三つの理由が存在する。

 

 一つ目は彼の実力…副隊長でありながらその霊圧は膨大であり既に並の隊長格にに比肩している。更に言えば入隊当初から斬魄刀を手中に収め始解すら発動できる状態であった事。

 

 二つ目は彼の斬魄刀…名を"氷輪丸"。彼が操る斬魄刀は雀部隊長と同じく天候を操るほどの威力を誇る氷雪系最強と謳われる斬魄刀である。

 

更に三つ目…コレが何よりも大きい。

 

彼…日番谷冬獅郎は誰もが認める"現代最強"…雀部真叶の一番弟子であること。コレまで数多の才能ある隊士達が入門に窓を叩いたが了承の返事を頂けた者はいなかった。それが…なんと雀部真叶自らが選び抜いた存在がいる。…そう…彼こそが日番谷冬獅郎なのである。

 

彼を侮ると言う事は雀部真叶を侮り疑うと言うことに直結する。今の護廷十三隊でそのような事をするものなど居るはずもないのである。

 

 

「…。」

 

「此度の試験…兄の相手を務めるのはこの私だ」

 

 

 そう言い日番谷冬獅郎の前に立ち塞がるは六番隊隊長・朽木白哉である。

 

 朽木白哉とは四大貴族筆頭・朽木家二十八代当主にして、護廷十三隊が誇る六番隊隊長である。白き隊長羽織を一切乱すことなく纏うその姿は、まさに貴族の象徴。冷静沈着、寡黙にして威厳を備え、瀞霊廷の誰もがその名に一目を置く。

 

 その実力は言うまでもない。

 

 卓越した剣術、鬼道、白打、瞬歩――死神に必要とされるあらゆる技術を極限まで磨き上げた万能の剣士。

 

 そして、朽木家当主として受け継がれる誇りと責務は、彼を決して揺るがせない。

 

 感情よりも規律を私情よりも掟を。

 

 誰よりも護廷十三隊に相応しい男…それが朽木白哉という男である

 

 

 

「この勝負、師匠である雀部隊長が彼を指名したんだって?」

 

「何そうなのか?」

 

「ほんまえげつない事すんなぁ真叶くん。」

 

 

 此度の時間、通常通りなら3名の隊士の元に行われる試験であるが隊長達全員が日番谷冬獅郎という男の実力を見に会場へと足を運んでいた。

 

 

「白哉は強い。単純な剣技なら俺にも匹敵し斬魄刀が強力なのは間違いない」

 

「ならどうしてだい?」

 

 

 皆が真叶の回答を待ち望む。なぜならそれほどまでに副隊長とは言え日番谷冬獅郎相手に朽木白哉という男をぶつけるのはハードマッチメイクに他ならないからである

 

 

「それ以上に俺はシロに期待しているからだ」

 

「「「…。」」」

 

「はっ…態々何を口にするかと思えば強さ云々じゃなくて期待だぁ?」

 

「更木隊長…」

 

「雀部真叶ともあろう男が笑わせやがるぜ。不甲斐ないもんでも見せてみやがれ。この俺がこの場で叩き切ってやる」

 

 

 更木剣八の言葉に現場は張り詰めた空気感が漂う。

 

 

「いいぜ。アイツが合格出来なかったら好きにしやがれ。」

 

「はっ!言いやがったな!」

 

「ちょ!雀部隊長!?」「あかんあかん。もう変なモード入ってもうてるって」「穏やかじゃないねぇ」

 

「だかな…『余りアイツを舐めるなよ』」

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

 突如として溢れ出した真叶の肌を切り裂かれるような鋭利で膨大な霊圧がその場にいた隊長達全員にのしかかる。

 

 

「よさんか」

 

「…ふん」

 

 

 その場にいた総隊長の声がけにより真叶の霊圧が引っ込んだことにより隊長達は安心する。

 

 

「…これが一番隊…雀部真叶隊長の霊圧なのか…死神が出していい霊圧じゃないぞアレは」

 

 

 同じく間近で真叶の霊圧を浴びた二番隊隊長の砕蜂が歯軋りしながら呟く

 

 

「あれ、砕蜂隊長は初めてやっけ真叶くんの霊圧浴びんの」

 

「当たり前だろう!あのような霊圧…初めて見た」

 

「…あぁ〜…それなら覚悟しといた方がええなぁ」

 

「??なんの話だ」

 

「真叶くんの霊圧の話や。さっきのは全力やない」

 

「なに!?あれでか!?」

 

「せやで。さっきのやつは全力とは程遠い。なぜならさっきのには殺気が乗ってなかったからなぁ。あ、そや。いっぺん俺か山本総隊長との修行見に来てみ。…今の10倍は恐ろしいもんが見れるで?」

 

「……。」

 

 

 アレより恐ろしいものがあるのか。それより奴は死神なのか。先の霊圧と言い、一死神が出していいレベルを完全に超越しているではないか。

 

 この日、砕蜂が一番驚いたのは日番谷冬獅郎の試験ではなくこの一コマであったそうだ。

 

 

 

 

「もう初めて良いか?」

 

「構わぬ。いつでも掛かって来て良い」

 

「…舐めてんのか?」

 

「舐める?この私が?兄を?」

 

 

 そう言った瞬間、白哉の全身から霊圧が噴き出す

 

 

「余り生意気な口は聞かぬことだ。兄では私に勝てん。何故私に試験官を申し込んだのか兄の師匠に問うてみたいものだ」

 

「っ…それを舐めてるって言うんだよ」

 

「ふん。如何様にも吠えるが良い。弱き犬ほど良く吠える」

 

 

 その時、冬獅郎は斬魄刀を抜き放ち地に突き刺す。そして己が斬魄刀の解号を唱える

 

 

「『霜天に坐せ』"氷輪丸"!!」

 

 

 斬魄刀が解放されたと同時に彼らが立つ地一体が薄氷の氷結に染まり、白哉をも凍らせようと突き進む。

 

 

「『散れ』"千本桜"」

 

 

 白哉の斬魄刀は能力解放と共に刀身が目に見えないほど無数の刃に分裂し、突き進む氷壁と衝突する。衝突の余波により氷柱と花弁が舞い、会場のボルテージを底上げする。

 

 

「行くぜ」

 

 

 冬獅郎の斬魄刀である氷輪丸は能力解放と共に柄尻に鎖で繋がれた龍の尾のような三日月形の刃物が付き、溢れだす霊圧が触れたもの全てを凍らせる水と氷の竜を創り出した。そして次の瞬間に冬獅郎の姿が消える

 

 

「…」

 

「群鳥氷柱(ぐんちょうつらら)」

 

 

 白哉の背後に現れた冬獅郎が大量の氷柱を像形し解き放つ。

 

「なに!?」

 

 しかし白哉は冬獅郎の方を振り向くことすらしない。攻撃が当たると思われたその時、突如として氷と白哉との間に無数の桜の花びらが舞い上がり防壁を築き氷を撃ち落とす。

 

 

「その程度か?なら次は私の番だ…『破道の三十三 蒼火墜』」

 

「詠唱破棄!?」

 

 

 白哉の片手から蒼い炎が飛び出し冬獅郎に向かって突き進む。

 

 

「綾陣氷壁(りょうじんひょうへき)」

 

 

 白哉の鬼道から身を守る為冬獅郎は即座に氷の盾を造り出し防御する。氷の盾と鬼道が衝突し炎と氷により大量の霧が発生する。

 

 

(詠唱破棄で俺の氷の盾と相打ちにする威力…化け物かあの野郎)

 

 

「舞い散れ…『桜蘭』」

 

 

 白哉の言葉と同時に無数の桜達が集合し、巨大な桜の大樹を形成する。そして白哉が腕を振り下ろした瞬間ーー

 

 

 

 無数の桜が冬獅郎に向かって飛ばされる。先ほどと同じように氷の盾を造形し防御しようとする冬獅郎であるがーー

 

 

「ぐっ…!?」

 

 

 先ほどとはまるで違う衝撃と威力に盾は一瞬で砕かれ、冬獅郎は吹き飛ばされ会場の石でできた壁面へと激突する

 

 

「この程度か?」

 

「…ちっ…まだまだぁ!!」

 

 

 そう言い立ち上がり再び氷を造形し立ち向かう冬獅郎であるが戦闘は徐々に白哉へと傾いていく。氷輪丸の能力… 天相従臨(てんそうじゅうりん)は天候を支配する能力があり、四方三里(半径約12km)に及ぶ広範囲の天候に影響を与える。そして斬魄刀は「大気中の水分全て」なため、折られても何度も作り出すことが可能である。…しかしこの場において白哉との斬魄刀とは相性が悪いのだ。

 

 白哉の斬魄刀…千本桜は無限の桜を軸に敵を葬る斬魄刀であるが花弁とて侮れない威力と破壊力を誇る。冬獅郎の氷を難なく打ち砕く威力に変幻自在の攻撃と多数の選択肢…何より剣士同士の自力の差がデカすぎる。

 

 白哉は手数や手段においては冬獅郎を圧倒しているのに対して直接的な破壊力や攻撃に関しても遅れは取っていない。変則な攻撃が出来ず、氷を造形し戦闘を重ねていく冬獅郎としては攻略が見出せないでいた。

 

 

 

「ここまでレベルが違うのか」

 

「こりゃあ雀部隊長には悪いけどまだ早かったんじゃない?」

 

「はっ言わんこっちゃねぇぜ。無様な野郎だ」

 

 

 

 隊長達の殆どが2人の戦闘を目撃し好き放題口にする。しかしただ1人…ただ1人だけ2人の戦闘を見ながら嗤う者がいた。

 

 

「何を笑てるん?」

 

「いや…こう言う時こそアイツは輝くのさ。さぁ面白いものが見れるぞ」

 

 

 真叶の視線の先には霊圧を上昇させる冬獅郎の姿…

試験は更に激化する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この先の展開!!

  • 原作まで飛ばす!
  • オリジナルストーリーで!
  • 完全お任せで!
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