機動戦士Gundam GQuuuuuuX Meeeeeantimes   作:伴都さん

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6.

 

 

「通達5号、イディアルとフィアースは、朝礼の後、整備主任に付いてシミュレーションを続けてください。

 

 地球育ちは考慮しているので、地道にスキルを上げてください」

 

 

 タムラ内務主任の朝のブリーフィングが進行する。

 

 課員全員に対する通達もあれば、名指しの通達もある。

 名指しの場合は少々気まずいかも知れないが、ウチの連中のうち、元ペガサスJr.クルーはあまり気にしない。

 

 ジオン独立戦争終結期、良いこともミスも沢山あったからだ。

 

 それでも名指しされた者は、晒された気分になるのだろう。

 特にフィアースは、プライドを傷つけられた表情をしているようだ。

 例えフランクに応援されていてもだ。

 

 

「通達6号、酒保の取り扱い商品を拡大の検討をします。リクエストは内務課へ」

 何人か拍手する。

 

「商品によっては手数料が発生するので、それも考慮の上で。但し君らへの負担はなるべく減らす方針です」

 拍手した者は少しがっかりした。

 

 

「通達7号、これまで短期の警護業務、哨戒業務を経験してきたが、この度、社内一丸となる大仕事がオーダーされた」

 

 皆、タムラ主任に注目する。

「ジオン公国からの依頼は、ガルマ・ザビ氏の警護引き継ぎ業務だ。

 地球より上がった氏のシャトルから、警護ポッドを軌道上で引き取り、月軌道にて公国の艦隊に渡す。

 時間は短いが、重大な業務であるので、皆、気を引き締めてください」

 

 本日のトップシークレット公開だ。

 

 一瞬の沈黙の後、どよめきが湧く。

「課ごとの業務詳細は、後日課ごとに渡します。よく目を通してください」

 

 

 通達は10号まで続き、社員ざわめきの中、朝礼は終わる。

 以降、初の大仕事に、〈シービスケット〉船内は活力を増した。

 

 

 

「さて、今回のガルマ・ザビ氏護衛業務だが……」

 船長室に幹部3人が集まり、デュークの次の言葉を待つ。

 

「ガルマ・ザビ氏については、ダミーだ」

 

 あたしたちの顔に、次のセリフのテロップがボードのまま貼り付いた。

【…………どうすんだよ、コレ】

 

 あたしたちの表情に構わずデュークは続ける。

 

「但し、基本的にやることは変わらない。

 ガルマ氏が乗っているとされるシャトルの警護ポッドを受け取り、ジオン艦隊に引き渡す。ポッドの中身とは接触しない」

 

 

 あたしたちはデュークの拡げた作戦指示書に注目する。

「ああ……つまり」

 

 タムラさんの言葉を引き継いでデュークは言った。

「そう、この時に湧き出す何かに、対応するのが我々の業務だ」

 

 あたしは念のため、訊いてみた。

「社員にサプライズ仕掛けるわけじゃないんでしょ?」

 

「もちろん、そうだ。社員には徐々に浸透させる。……但し」

「ああ……特定の社員には伏せるんだ」

 

「そうだ。……タムラさん?」

「まぁ……元ペガサスJr.クルーなら、直前でも対応できますね」

 

「新顔は整備と戦術にいるわけだが、どうだリュウ?」

「感触としては、うちの課員で真相を知っておかしくなるのはいなさそうだ」

 

「戦術は? シマ」

「内火艇など搭載機の連中は、たぶん大丈夫。問題はやっぱり、あの二人だね」

 

 フィアースとイディアルのことだ。

 

 

「アイツラの素性はわからないよ。でもサボタージュしそうか? と問われれば、イエスだね」

 

「シミュレーションを見てて思ったんだが、彼らはもしかすると、もっとMSをまともに扱えるかもしれません」

 これはリュウの意見。

 

 タムラさんが言う。

「確か、彼らは船長のコネからの紹介でしたね?」

「紹介してきたアイツはまともだと思ってたんだがな……」

 デュークは心から残念そうに呟く。

 

「彼らがただの怠け者ならいい。目的がサボタージュや破壊活動なら、それ相応の対応が必要になる」

 

 あたしは提案した。

「程度がわかるまで、もう少し泳がす?」

 

 

 デュークはしばし考えて決断した。

「シマ、あの権限をおまえに渡す。ただのサボタージュなら放置。いざとなれば行使しろ」

 

「いいの?……状況によっては死ぬよ?」

「その時はその時だ」

「……うえ、やだなあ」

 リュウがあたしの肩をポンポンと叩く。

 

 

 多少は済まなそうな顔をしたデュークはあたしたちに向き直して言った。

「彼ら以外にも、違和感のある社員は報告してくれ。……それから、連携するジオン部隊が来る。しっかり顔合わせをしておこう」

 

 方針ははっきりしているが、不穏ではあるなぁ。

 と、あたしは考えていた。

 

 

 

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