夢を見た。
ソレは、理解の名を持つ預言者也。
いずれ相対する音にならない聖なる十の言葉内の一つである。
「ハッハァハァハァ」
(今のはなんだ!?俺は一体何を見た!?)
「クソッ思い出せねぇ・・・コレが本当なら最悪すぎる悪夢だ」
「なんで夢って忘れやすいんだよ」
もう記憶の中からは薄っすらとしか思い出す事しか出来ない。
「やべッ!?遅刻だ!ホシノかユメ先輩に連絡・・・めっちゃ連絡きてんじゃねぇかよ」
(おとなしく寝坊しましたって伝えるか)
「もしもしホシノか?」
「はいホシノですよ、どうしましたか?」
「すまん・・・寝坊した」
「はぁ良かったです・・・ただの寝坊で、安心しました」
「ユメ先輩に伝えといてくれないか?今から学校に向かう」
「分かりました・・・それじゃあ学校で会いましょう」
「あぁ、また学校で」
「急いで行くか」
学校が近くなって来た。
音がする。
「学校の方で銃声か?」
俺は心配になり急いで学校に向かう。
「ハハハ!いい加減に物資よこせぇ!!」
「どうせお前らじゃ宝の持ち腐れだろ?私達が有効活用してやるよぉ」
不良共だ。
(!ホシノとユメ先輩が戦ってるな)
「久しぶりの銃撃戦と洒落込むか」
数は20人か弾は足りるだろうかとぼんやりと考えていると不良共に自分の存在が気づかれた。
「あぁん?誰だお前?邪魔する気か?」
「まぁ邪魔しないと登校できないからな」
「オイオイ、アイツ腕片方しかねぇぞ!」
「ほんとだ!気持ちわりぃ」
銃弾と罵声が飛んでくる。
俺は物陰に隠れながらホシノ達のもとへ走る。
「ホシノ!ユメ先輩!無事か!?」
「!こっちは大丈夫です!貴方は?」
「怪我なし・・・アイツらはなんだ?初めましてで罵声を浴びせられたんだが」
「学校を狙ってる不良達ですね」
「リョウ君は下がっててね?ヘイローが無いし危険だよ?」
「そうです、ヘイローのない貴方が出てもいい事はありません・・・校舎の中に隠れていてください」
「?なんでだ?あれぐらいの数中学時代よく相手してたぞ?」
「は?」
「リョウ君ヘイローなしで戦ってたの!?」
「まぁ片腕で変に弄られてたんでその度にフルボッコにして遊んでましたね」
「なんかごめんね辛い時の記憶を思い出させちゃって・・・」
「どちらかというとストレス発散になってたんでそこまで辛いことじゃ無いですよ」
「それよりもアイツらしばいて来ますね」
「待ってください!一人で行く気ですか!?」
「おん」
「相手は大した強さはありませんが、数が多いんですよ!」
「そうだよ・・・リョウ君流石に一人は良くないよ」
「これは私たちみんなの問題でしょ?それならさみんなで戦おうよ」
「そうですよ・・・それに」
「それに?」
「貴方一人じゃ不安ですからね」
「不安ってそこまで弱くはないぞ?」
「とりあえずみんなで頑張ろうね!」
「それじゃあ・・・二人とも準備はいいかな?」
「はい」
「いけますよ」
右目から血が溢れてくる。
「大丈夫!?リョウ君!」
「大丈夫ですよ・・・戦うってなると毎回こうなるんで」
「そうですか、戦う前から冷や汗かきましたよ」
「そうだよ!なんかあったら我慢せずに言ってね?」
「分かりましたよ」
「それじゃあ改めて・・・二人とも行くよ!」
「はい!」
「うっす」
戦いが始まり俺は銃を構える。
「出て来たぞ!」
「出て来てやったぞ!不良共!」
(大事な場所に攻撃を仕掛けてきた罰を与えてやる)
「流石に面倒だな」
片腕しかないため、弾が切れるたびに身を隠してからじゃなきゃリロードが出来ない。
(片腕しかないデメリットがここで来るか!)
(いい事思いついた)
「ホシノ!」
「はい!どうしましたか!」
「戦いにはよぉ、戦利品が必要だよなぁ!」
「それってどういう?・・・ふふっ言いたいことが分かりましたよ!」
「どうしたの?二人共?」
「いやーユメ先輩こうは思いませんか?奪うってんなら奪われる覚悟は出来てんだとは思いません?」
「・・・もしかして!」
「伝わりましたか」
「ホシノ!楽しい楽しい略奪の時間だ!」
「楽しいのですか?それ」
「多分な!」
俺とホシノは一心不乱に暴れまわる。ユメ先輩は少し距離をとって射撃をしているようだ。
今はリロードが面倒になってからは銃を鈍器として扱っている。
(弾勿体ねぇしいいか)
「はぁ疲れた」
「そうですね」
「二人ともお疲れ様!怪我はない?」
「私はないです」
「俺も無し」
「それにしても二人ともすごかったね!」
「そうですか?」
「そこまでですかねぇ」
「まぁ俺は愛銃を振り回せたんで気分がいいです」
「最後ら辺本当に振り回してましたね・・・」
「にしても変わった銃だね?」
「まぁ見た目が好きで扱っている銃ですよ」
「まぁ二連式ショットガンなんざ装填数が少ないから片腕の俺じゃあ大変な代物ですがね」
「ふぅん」
「それよりも戦利品の確認しましょうぜ」
「確かにそうだね」
「数が多いのである程度は稼げそうですね?」
「でも一回の労力には合わないよなぁ」
「まぁそうだね・・・次もあったとしても大変だろうし」
「何かいい金策はありませんかね?」
「!なぁ不良ってさ金になるよな?」
「?」
「俺賞金首狩りになろうかな」
「え」
「それなら不良の数は少なかったりしますし楽ですかね?」
「戦った感じそこまで強いわけじゃないから案外簡単かもな」
「別に賞金首狩りをしても良いけど、怪我には気をつけてね?・・・リョウ君はヘイローが無いから私たちとは違って一発でも当たったら大怪我に繋がるんだから、気をつけて行ってね」
「もしかしたらリョウ君よりも強い人に会うかもしれないから、その時はちゃんと逃げてね?」
「大丈夫ですよ、俺・・・格上相手に負けた事ないんで」
「それってどういう?」
「まぁそんな事が出来るトリックがあるんですよ」
「それなら良いけど・・・ひとまず今日は書類仕事をしよっか?」
「りょーかい」
「分かりました」
「少ししたらみんなでお昼にしようね」
「朝からあれはハード過ぎる・・・もう腹減ったぜぇ俺」
「確かに朝から大変でしたね」
「ア、アハハ」
「まぁ鴨がネギを背負ってきたって考えたら少しは楽か?」
「不良達がカモネギになっちゃった」
「ある意味あっているのでは?」