異世界帰還TS美少女Vtuber、田中エンフィールド 作:恥谷きゆう
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【雑談コラボ】優雅にお茶会をしますわあ! 【音宮祈/田中ァ/リブライ二期生】
音宮 祈/Otomiya Inori
「皆さんごきげんよう。リブザライブ二期生、歌とみんなを元気にしたい、クールな女子高生、
「リブザライブ二期生、希代の魔導士にしてTSボクっ娘こと、田中エンフィールドです。弟子ども元気にしてたかー? こんふぃーるど~」
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| ・こんふぃーるど~ ・ごきげんよう! ・まだクール ・初のサシコラボ助かる ・おじゃまします |
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「今日はね、インテリジェンスなボクとクールビューティーの祈ちゃんの二人で、優雅にマシマロを食みながら*1お茶を飲んでいこうと思うよ!」
・いんてりじぇんす?
・くーるびゅーてぃー
・(笑)
・田中ァのインテリジェンスはたまに出てるが、普段がアホすぎる
・祈ちゃんは歌ってる時はクールビューティーだから……
「ま、コメントのわーわー言ってる人たちは放っておいて、本題に入ろうか。まずはみんな、メッセージ色々送ってくれてありがとう!」
「ありがとうございます」
匿名のメッセージが沢山届くのは、それだけ応援してくれている人がいるということだ。それに感謝を伝えるのはなるべく忘れないようにしたい。
ボクがお礼を言うと、祈ちゃんが丁寧にお礼を言う。多分、その場でお辞儀をしているのだろう。そんな感じの声色だった。
相変わらず真面目な子だな。
「それでは、さっそくこちら!」
二人の初コラボありがとうございます! お互いの第一印象など教えて欲しいです! マシマロ
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「え、めっちゃ小っちゃい! だった! なんか絵本の中から女の子が出てきたのかなって感じだったし、華奢すぎて触れたら壊れちゃうかなって思った! でも話したらフィーちゃんだって思った!」
・すごい熱だwww
・やはり田中は見た目美少女……
・この子結構師匠のこと好きだぞ
「ボクはね、めっちゃJK! 制服だったし、色んなものデコってたし、清楚な感じだった! でもスカートは短い!!!」
・声でかw
・スカートは短い(大事)
「スカートは短い方がかわいいんだもん! そういうフィーちゃんも結構短かったからね」
「それはほら、男どもの視線を惑わすスカートはTSしたらやりたいことランキング上位だから。しょうがないよ」
「そ、そうなの……?」
・正直わかる
・自慢やめてください!
・これはクソガキ
今後やってみたいコラボなどありますか? マシマロ
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「やっぱり私は一緒に歌いたい! フィーちゃんの声は私とは全然違うから、掛け合わせたら可能性が広がると思う!」
「歌かあ……正直結構練習したけど、また人に見せられるレベルじゃないと思うんだよね……もうちょっと待って欲しいかも」
「そうなの? フィーちゃんがそういうこと言うの、珍しいね」
「ボクも視聴者として祈ちゃんの歌のうまさを知ってるからね。その隣に立つなら、もうちょっと練習かな。ごめんねー」
「そう? 気にしなくていいのに……」
祈ちゃんは残念そうだ。コメント欄も「気にすんな田中ァ!」「クソガキボイスも好きだぞ田中ァ!」と励ましてくれている。……励ましだよね?
もちろん、下手なりに一生懸命に歌うのもエンタメとして面白いかもしれない。そういう配信を見るのも好きだ。
でも、本気で歌枠をしている祈ちゃんと一緒にやるなら、中途半端じゃただの冷やかしで面白くない。少なくともボクはそう考えている。練習はまだまだ続けないとかな。
「えっと何の話だっけ……あ、やってみたいコラボか。ボクとしては、こんな感じで雑談形式のコラボをまたやりたいんだよね。歌枠が中心だから、のんびりする祈ちゃんってあんまり見れないじゃん? 祈ちゃんのファンの一員として、需要を満たしていきたいなって」
「え、別に需要なくない?」
「フッフッフ……ここでコメント欄をご覧ください」
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| ・正直助かる ・ふわふわの祈ちゃんは貴重 ・祈ちゃんのお話も聞きたいです ・もっとお茶会して ・歌枠との温度差で風邪ひきたい ・たすかる鳥ちゃんをもっと出せ |
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「え、あ、みんなそんな……んんっ……『た゛す゛か゛る゛!』」
「たすかる鳥さんもお礼を言ってます」
・うおおおお!
・たすかる鳥きちゃ!
・毎回思うけど、どこから声出てるの?
・喉をいたわりつつ毎秒登場してくれ
『たすかる鳥』は祈ちゃんのマスコットだ。2Dで配信する時には常に頭の上に止まっているインコっぽい鳥。頭がよくないので、『た゛す゛か゛る゛!』以外の言葉は覚えられない。
その鳴き声は、ぶっちゃけ祈ちゃんの裏声である。
しかし綺麗な声の祈ちゃんとは思えないほどの濁音だらけの鳴き声は妙な味がある。
「って感じでさ、たまにゆっくりする配信とかもしたいんだよね。ま、祈ちゃんが良かったら付き合ってよ」
「あ、もちろん私でよければ……フィーちゃんと話すとなんか安心するっていうか、年上と話してるみたいな感じがするっていうか……」
「ナーッハッハッハ!ま、ボクは魔法を極めた大賢者だからね。人生相談でもなんでも、気軽にしたまえよ」
・この大魔導士、得意気である
・恋愛相談以外はわりといける師匠
・フィーちゃんの哲学的な話好き
・俺もTS美少女になりたいぞ田中ァ!
「あ、この話の流れだし、せっかくだから悩み相談的なやつも拾ってみようか。どれだったかな……」
こんにちは 私事ですが、イラストの練習が上手くいかなくて挫折しそうです。趣味のモチベーションを保つのに工夫などしていますか? マシマロ
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「ま、ふわっとした問いだけどここから話を広げてみようよ。モチベーションを保つのが大変と言えば、ボクの場合は、配信用のイラスト描いたりとか、ボイス台本書いたりとかかな。あとはまあ、魔法の研鑽もそうだったんだけど。今回は伝わりやすいイラストで話そうかな」
ボクはいったん言葉を切って思考を整えてから、話をはじめた。
「ボクの場合は無理に保とうとしない。モチベーションが切れたら、まずはモチベーションを上げるようなことをゆっくりやる。イラストなら上手い絵を見たりとかね。どれだけ好きなことでもモチベーションに波があるのは自然なことだと受け入れるのが大事、なんだと思うなー」
別にこれが正解だとは思わない。でも、選択肢の一つとして考えることくらいはできるだろう。
「祈ちゃんはどう? 歌の練習とか、辛くなることある?」
「辛い、とはあまり考えたことないかも。それに、モチベーションを保とうと思ったことも。私にとって歌は、音楽は全てで、当たり前にあって当たり前にやることだから」
「……そっか」
「──でも、質問してくれた人の気持ちが分からない、とは言わない。私も上手くいかない時は音楽が嫌いになりそうだし、自分の歌を聴き返すのも嫌になる。だから、そういう時は最初の気持ちを思い出すようにしてる」
「最初の気持ち?」
ボクが問いかけると、祈ちゃんは頷いて少し目を閉じた。
「まず、音楽をはじめた頃。私は繊細な表現に憧れた。言葉にすれば零れ落ちてしまうような繊細な感情の機微も、音楽で伝えられると思った。私も、そうしたいと思った」
彼女の声が僅かに震えていた。
「そして、音楽の道を一度諦めようとした時。私は、音楽に救われた。こんな自分に生きている意味はない。そう思ってた時に聞いた歌が、そのメロディが、歌詞が、私の胸の奥のほうに突き刺さった」
彼女は小さく咳払いをすると、綺麗な声で歌詞のワンフレーズをアカペラで歌い始めた。
『君が君を嫌いな理由を背負った君のこと成し遂げなくちゃダメだ』
「今のはamazarashiのジュブナイルという曲のワンフレーズ。最初に聞いた時、こんなにも感情を揺さぶる歌詞があるんだって思った。それで、私と同じ苦しみを持つ人は沢山いると思った。その時は、それが何よりの救いだと思った」
思春期の鬱屈した自己否定。自我形成の過程における摩擦の苦しみ。
青い絶望に手を差し伸べる歌に、彼女は救われたのだろう。
「私は、音楽に救われた。だから、私の音楽で誰かを救いたい。世界からもらった素敵なものを、他の誰かにも届けてあげたい、みたいな感じかな」
ちょっと照れくさそうにしつつも、彼女は真剣に語り続ける。
「結局そこに戻ってくると、また頑張ろうって思える。モチベーションを保つため、とは思ってなかったけど、そんな風に振り返ると、また頑張れることが多い、かも」
自信なさそうに言うと、彼女は恥じらうように目を逸らした。
「いいね。たしかに、祈ちゃんの曲は単に耳ざわりの良い音じゃなく、人の根幹に響かせようっていう意思みたいなものが感じられる。まあ、悩みへの回答としてはこんなものじゃないかな? 祈ちゃんの原動力みたいな話も聞けて良かった!」
今の話を聞けただけでも、このコラボをやった価値があった。そう思う事ができる。
そんな感じで、ボクと祈ちゃんはもらったメッセージを読みながら色んな話をした。
※田中ひとりだともっとカオスなマロが来る
ジュブナイル / amazarashi
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