TS×TSってBLなのかGLなのか、それともNLなのか自分でもよくわかりません。
『現世 美夢さん。伝えたいことがあります、放課後校舎裏、巨木の下で待っています。』
俺、
複雑な気持ちで手紙を眺めていたところ、幼馴染の
「美夢、またラブレター貰ったの?最近多いよね」
「あはは、どうして私なんでしょうかね」
「そりゃ、美夢の見た目でそれだけ猫被ってたら清楚系美少女にしか見えないからね、素を出したらもうちょい減るんじゃない?中学の頃はここまで酷くなかったでしょ」
「……今更戻すのも難しいんですよ、私が素の言動で動くとどうしても浮いてしますし」
「あたしは素の美夢の方が好きだけどね」
最後の言葉はギリギリ聞こえるような声量だった、思わず漏れてしまった本音なんだろう。
「で、受けるの?」
「一応話を聞こうとは思いますが、私が男性からの告白を受け入れることはありませんよ」
「まぁ、そうだよね。振ってばっかだけど、好みの男の子とか居ないの?別に学校の生徒じゃなくても芸能人とか二次元のキャラクターとかさ、恋愛に興味ないわけじゃないんでしょ?」
「………好みの男の子は居ませんよ」
実は柚葉にも言えない秘密が俺にはある。
俺が前世の記憶を持つ転生者であるということだ。
俺の前世は冴えない平凡な会社員男性で、降雪の翌日滑って転んだところまで記憶が残っている。おそらく打ちどころが悪く死んでしまったのだろう。
今世は前世と全く同じ世界というわけではなく地名や歴史に差異はあるものの、魔法が使えたり魔法少女がいるだなんてこともなくほぼ変わりない世界である。
男として生きてきた前世の記憶のある俺は女の子の生活に慣れず、中学卒業までは男のような言動をしていた。
けれど、歳を重ねるにつれて清楚系美少女のような外見に育ってしまった俺が男のような言動をしているとどうしても浮いてしまう。
男の子は恋愛対象として扱ってくるし、女の子には馴染めない。
柚葉が上手く取り持ってくれたのでいじめられることはなかったけれど、中学では柚葉以外に素直に友達と呼べる関係を作ることはできなかった。
そんな生活を送っていた俺は決意した、高校では女の子らしくして、女の子の友達を作って青春を送ろうと!
そう決意した俺は、まず環境を変えることにした。キャラを変えるのであれば人間関係をリセットした方が手っ取り早いと思ったからだ。
レベルの高い高校に行くと、親を説得し地元から少し離れた高校に進学、その付近で一人暮らしをしていた8つ歳上の兄の家に転がり込んだ。
そして知り合いのいない新しい環境で1から清楚系美少女としてのロールプレイを始めたのだった。
幼馴染が進学してきて兄と共に3人で同居していることや、以前にも増して男からの告白が増えたことは想定外だったけど…。
放課後、少し遅くなってしまったが指定された屋上へ俺は向かっていた。
前世では冴えない男だった俺からすると、勇気を出して告白するだけでも凄いことだと思う。だからどうせ受ける気はないけれどせめて話くらいは聞いてからお断りすることにしている。
男な時点でどうせ断るんだけどね、自意識は男なので男と付き合う気もないわけで、どうせ告白されるならうすほそ銀髪儚げ美少女にでも告白されたい………。
まぁ体が女の子だからか女の子に対して興奮することもないんだけどね。
校舎裏、ひときわ目立つ大きな木の下に近づくと、そこに待っていたのは予想外の人物だった。
染めたような不自然さがなく艶やかで整えられた銀髪に、触れただけで折れてしまいそうなくらい細くて儚げな体、中学生や小学生と言われても信じてしまうくらい小さい背丈。
着ている制服が少し大きくて萌え袖になってるのもポイントが高い。
そんな女の子が緊張した様子で俺を見つめていた。
こんな銀髪美少女が!?俺を呼び出した!?
てか手紙の筆跡からして男だと思ってたわ、ごめんね!男っぽい字とか思っちゃって!
「あ、あの…現世……さん…」
めっちゃ緊張してるし赤面してる、上目遣いもめっちゃ可愛い、声も小さくて自信なさげでどこか儚さがあってとても良い!
あんな手紙をくれたんだし告白だよね?
そうだよね?ついに俺にも春が来たって奴かな、いやまぁ男からの告白なら日常茶飯事だけど。
「あの…お友達になってくれま「是非、お付き合いしましょう」…せんか?」
「えっ」
やべ、選択肢ミスった。
告白じゃない!?あんな手紙で呼び出してお友達になりたいだけですか!?
「あー!お友達!なりましょう!是非!おr…私の名前は知っているみたいですけれど貴女のお名前を教えていただいてもよろしいですか?」
「僕はゆう…き……あっ…
「ましろさんですね!よろしくお願いします」
僕っ子…ぉ?僕っ子うすほそ儚げ銀髪美少女…?属性盛りすぎじゃないっすかこの子ぉ!
主人公は黒髪ロングに、赤眼。
本が似合う清楚系美少女です、見た目だけは。