時は流れ火曜日のお昼休み、ましろちゃんに一緒にお昼を食べないかと誘われた俺は集合場所の屋上へと向かおうとしていた。
「今日は他の方とお昼ご飯をいただいてきますね」
柚葉に声をかけ、立ち去ろうとすると引き止められた。
「急にどうしたの?珍しい、もしかしてましろちゃんって子?」
「ええ、そうですけれど…」
「どんな子か気になるから一緒に行っても良い?無理なら断っても良いけど」
ましろちゃん人と話すの苦手そうな子だったから断った方が良いかな?でも俺を手紙で呼び出して友達になって欲しいと頼んでくるような子だ、友達を増やしたいけど堂々と話しかける勇気が出ないのかもしれない。
嫌だったら断っても大丈夫とだけ言ってましろちゃんに聞いてみようか。
「……メッセージを送って確認しますね」
ましろちゃんに連絡を入れると少し時間をおいた後、柚葉も同席して良いと言われたので一緒に行くことにした。
「お待たせしました、急に人を連れてくることになり申し訳ありません」
「大丈夫…です」
「お邪魔してごめんね、あたしはこの子の幼馴染の篠宮柚葉、よろしく」
「結城ましろです、よろしくお願いします」
「ちょっと美夢の新しい友達がどんな子か気になってね?わざわざ手紙で呼び出したみたいじゃない?この子男からの告白と勘違いしちゃってさ」
「あ…えと…どうしても友達になりたくて」
「柚葉、ましろさんが困っているじゃないですか、無理して話さなくて良いですからね?ましろさん」
柚葉、ましろちゃんに当たり強くない?連れてきたの失敗だったかな…?
「いや、今どき女の子同士で友達になるために手紙を出すなんて珍しいから気になっただけだよ」
「確かに紛らわしいことをしたと僕自身も思います…」
「それがきっかけで出会えたんですから、良いじゃないですか」
屋上の座れるスペースに、俺が真ん中、右隣に柚葉、左隣にましろちゃんの並びで座り、お弁当を開ける。
ましろさんはか弱そうなイメージに反して肉多めのガッツリ系のお弁当、その体でこの量食えるのか凄いな。
前世の俺ならアレくらい食べられただろうけど、今の俺には無理だ。
「ましろさんも、お弁当なんですね」
「はい、妹が作ってくれて。2人もお弁当を用意してきたんですね」
「今日は柚葉が2人分用意してくれました、私と柚葉で交代しながら作っているんです」
「あたし達は同じ家に住んでるからね」
ましろちゃんが驚いた顔で固まり、端から唐揚げを落としていた、よかったお弁当箱の中に落ちて。
「2人で同じ家で住んでいるんですか?ど、同棲?同性で同棲?ですか?」
「そう、美夢の家族公認でね」
「誤解を招く発言はやめてください。私と柚葉はそういった関係ではありませんよ、実家から離れたここに通う為、私の兄の家に住んでいるんです、居候と表現するのが一番近いのではないでしょうか」
「そうなんですね…家事も3人で?」
「あたし達は住まわせてもらってる側だからね、あたしと美夢でほとんどやってるかな」
「凄いですね…僕なんて実家暮らしだから、まだ親に甘えることが多くて」
「高校生であれば普通だと思いますよ、私達は無理言って実家から少し離れた高校に来ていますから」
ましろちゃんが茶色いお弁当を小さい体で書き込んでる姿は小動物っぽさを感じてとても可愛いなぁ。
「聞き忘れてたけど、ましろちゃんはどこのクラスなの?」
「あ…え…あっ…やばっ…すいません!ちょっと今日はそろそろ戻りますね!」
ましろちゃんが慌てて帰っていくのが見えた、クラスを聞かれたくなかったのか?何らかの事情があるのだろうか…?
去っていくましろちゃんを、柚葉が鋭い目つきで見つめていたことに俺は気付かなかった。
放課後にも会えないか誘われたけれど、柚葉と帰って遊ぶ約束をしていたので今日は断り、翌日のお昼も一緒に食べることを約束した。
翌日、お昼にまた屋上でましろちゃんと待ち合わせをした。柚葉はこちらから何かをいう前に、今日はついていかないから行ってきて良いと言ってくれた、お互い気まずかったのかもしれないね。
「美夢さん、こんにちは、昨日は体質的な問題で急に帰ってしまってごめんなさい、僕はちょっと体質が特殊で、急に体調が悪くなる*1ことがあるんです、柚葉さんにも伝えておいてくれると嬉しいです」
「体質は自分ではどうにもなりませんからね、あまり無理はしないでくださいね」
「また体調が悪くなるかもしれないのであまり長居はできなくて…あ、お昼食べましょうか」
「そうですね」
黙って2人で食べてても、あまり不快な沈黙にはならない、お弁当を食べてるましろちゃんを見てるだけで楽しめるところはあるなこれは、餌付けしたいなぁ。
「そ、そんなに僕の顔を見て何か変でしたか?」
「あ、いやそんなことはないですよ」
「あ、これ欲しいですか…?唐揚げで良ければどうぞ」
いや違うんだけど、でも箸に唐揚げを摘んで差し出してくる姿は可愛らしいので受け取ることにした。
そのまま口にして食べるとましろちゃんがとても赤くなっている、そんな表情も可愛いなぁ。
「冷めていてもジューシーで美味しいですね、これ」
「妹にも伝えておきます!きっと喜んでくれると思います」
「私だけいただくのも申し訳ないので、これを一つ」
卵焼きを箸で摘んでましろちゃんのお口の前に。
「い…いただきます」
「あ、今日のお弁当は私が作ったんです、お味はいかがですか?」
「えっ…あっ…ごほっ」
勢いよく食べすぎたのか、ましろちゃんが卵焼きを喉に詰まらせて咽ている。
「大丈夫ですか?」
ましろちゃんは飲み物を持ってきていないようなので緑茶が入った水筒を少し飲ませたり、背中をさする。
「あ、すいません、体調が優れなくなってきたので今日は帰ります!ありがとうございました!」
めっちゃ顔赤くして帰って行ったけど、もしかして照れてるとかじゃなくて体調不良だったりする?
平気かな、ましろちゃん。
全体的な流れは決めているんですが、性癖に従っていたら生まれた湿度高めな柚葉だけは自分でもどう動くか読めなくて...。
柚葉は美夢からの好感度も高くて、他の人とのルートが確定する前に隠してる気持ちに素直になって告白するか押し倒せば美優と柚葉の幼馴染(TS)百合ルートに入れるけれど素直になれない
キャラなんですよね。
IFで幼馴染百合ルートは書きたい気持ちがあります。