タイトルだと
可変式ならではのバレンタインデーをやりたかった。
「お兄ちゃん!明日は何の日かわかってる!?」
結衣が勢いよく話しかけてくる…明日?何かあったかな?
「わからないの!?バレンタインだよ!バ・レ・ン・タ・イ・ン!」
「そういえばそうだったね、まぁ僕なんてお母さんや結衣くらいからしかチョコを貰えないからさ…あ!もしかして、今年は美夢さんから貰えたりするかな!?」
そういうことだったのか、美夢さんから貰えるのであればこれは一大イベントかもしれない!
あれ?違う?結衣がまだ呆れた目をしている。
「何言ってるのお兄ちゃん、そんなんじゃ美夢さんと付き合うなんて無理だよ!活かせる武器は活かさないと!最大のライバルである柚葉ちゃんは間違いなく何か用意してるんだから!」
「ライバル?篠宮さんが?」
「柚葉ちゃんは、自覚してないかもしれないけど美夢さんのことが好きだよ、それも親友や幼馴染としてって意味じゃなくてね、近くで見てる私が言うんだから間違いない!」
結衣、たまに空回りすることがあるからなぁ、変な勘違いかなんかしてるんじゃないかな?
篠宮さんは確かに美夢さんのことが好きだろうけど、それは親友としてってことなんじゃないかなぁ?
「それで僕はどうすれば良いの?」
ずっと結衣が呆れた目で見てくる…仕方ないじゃんわからないんだし…。
「お兄ちゃんは、美夢さんからチョコを貰うのを待ってるだけじゃダメ!お兄ちゃんからチョコを渡さないと!」
「え…?バレンタインって男の方からチョコを渡すものなのかな?」
「男から渡す人もいるかもしれないけど…お兄ちゃんは女の子にもなれるんだよ!?それを活かしてましろちゃんとしてチョコを美夢さんに渡すの!ましろちゃんの見た目でチョコを渡せば好感度アップ間違いなしだよ!」
女の子としてチョコを渡す…その発想は無かった…!
確かにこの武器を利用しないのは勿体無い…!
結衣に教えて貰いながら何とかチョコレートを作った、薬を飲んでましろになり、可愛らしいエプロンをつけて作業をさせられたけれど、これは必要なことなのかな?
作るだけなら男のままでもよくない?結衣は時々後ろで写真撮ってるし…。
結衣は女の子としてチョコを作るから意味がある!って言ってたけど本当だろうか。
出来上がったチョコはベタだけどハートの形のチョコで、少し不格好になってしまったが、美夢さんは喜んでくれるだろうか…。
今日はバレンタインだ、前世では特に意識することもないイベントだったけれど、今は違う、あげる側であると同時に柚葉からも貰うことができる。
毎年柚葉は凝ったチョコのケーキを作ってくれている、しかも俺の好みに合わせて甘めの物にしてあるので今夜食べるのがとても楽しみだ。
柚葉程ではないけれど俺も手作りでチョコを用意した、高校に持っていくのは結衣ちゃんと祐希君にあげる分があれば良いだろう、あれ…?男の子にチョコをあげるのって初めてかも…?
いや普通に毎年、兄貴に渡してるわ、別に意識することもないだろう。
…まぁ祐希君には一番上手くできた奴を渡すか…。
昼休み、いつも通り屋上で4人で昼食を取ろうとしたら、結衣ちゃんが柚葉と話したいことがあるから先に行ってくれと言われ、一人で屋上に向かう、するとそこには緊張した顔をしたましろちゃんがいた。
「あの、チョコ作ってきたんです!受け取ってください!」
ましろちゃんから綺麗にラッピングされたチョコを受け取った。
まさか渡してくれるだなんて思ってなかった…しかも女の子になって渡してくれるだなんて。
「嬉しいよ、ありがとう」
「あの、初めて作ったので至らないところもあるかもしれないですけど…篠宮さんが作るのと比べたらおいしくないかもしれないですし…」
「初めてでも頑張ってくれた気持ちが嬉しいよ、良く味わって食べるね」
「はい!」
俺からもチョコを渡すべきか悩んだ、でも今じゃないだろう、せっかくなら…。
「
「は、はい!」
俺の意図は祐希君に伝わっただろうか。
その後、遅れてやってきた結衣ちゃんとチョコを交換した、チョコを交換できるような友達が増えているのも嬉しいね。
その日の放課後、俺は一人、屋上で祐希君を待っていた。
「美夢さん!お待たせしました!」
ましろちゃんじゃなくて祐希君として来てくれた、俺の意図は伝わってたみたい。
「さっき渡しても良かったんだけどさ、これ…あげる」
そう言って俺はチョコを差し出した。
「やっぱりそのために呼んでくれたんですね、凄く嬉しいです」
「同じチョコだとしても女の子同士であげるのと、男の子にあげるのじゃ意味合いも変わっちゃうしね、男の君に渡したかったんだ」
「あ、えと、それって…あ…ありがとうございます…」
これ、結構恥ずかしいこと言ってしまってるのでは?友チョコと違う意味を持ってますよみたいな意図で伝わってしまってたりする…?
「えと、今のは無し!忘れて!」
俺はそういう意味で、祐希君にチョコを渡したかった訳ではない…そう…だと思う…。
家に帰ると、結衣ちゃんからLIMEで写真が大量に送られてきた。
YuI★:チョコを作ってる時のましろちゃんです!写真撮っておいたのでお裾分けです!
Miyu:このエプロンセンスある、めっちゃ可愛い、ありがとね。
YuI★:ですよね!これ私が選んだんですけど、我ながら良い物を選びました!
銀髪美少女が、可愛いエプロンをつけて不慣れながら一生懸命チョコを作っている様子が写真から感じ取れて素晴らしい写真だった。
あと、チョコを作るために女の子になっている所もこだわりを感じて良いね。
写真を見てから味わうましろちゃんの作ったチョコは、とても美味しかった。
女の子としてチョコを渡して、男の子としてチョコを貰う可変TS娘をやりたかった!
とりあえず書いてある分はここまでです!見てくださった方々ありがとうございました。
書きたいエピソードとかを気が向いたときに追加しようかなとは思っています。
美夢がコスプレして冬コミで売り子をする回とか、ましろちゃんと文化祭デート回とかやりたい!とだけ思ってます。