ブルアカ5.5周年の水着パンデモありがたや〜!
是非ともお迎えしないとですね!!!
──次の日。
私はシャーレを出てアビドス自治区へ行く準備を済ませていた。
昨夜このシャーレに戻ってきたわけだが、鉄道を利用しても、アビドス自治区からシャーレまでは中々に遠い。
そこで、連邦生徒会のリンちゃんに連絡を取ってみると──、
──私には『
それを見に、シャーレ地下の格納庫へと向かうと、そこには防弾仕様の迷彩柄の装甲車が停車していた。
『おぉー! 中々にカッコイイですね! 先生!』
「そうだね、アロナ。まさかシャーレの地下に、こんなものが眠っていたとはね」
装甲車の車体は大きく、窓は分厚い。
タイヤも普通の乗用車とは比べ物にならないほど頑丈そうだ。
「……これ使って、アビドスに行けば、だいぶ時間短縮になりそうだね」
装甲車なんて人生で乗るのは初めてだが、装甲車を乗らなければいけないほどに、キヴォトスという世界はヘイローのない人間には過酷だ。
きっと、シャーレの仕事は危険が多いのだろう。
昨日だって、私はアビドスの皆と、ヘルメット団と銃撃戦を繰り広げたばかりだ。
そう考えれば、防弾仕様の装甲車が用意されていることにも納得できる。
私は車のキーを取り出すと、電子音と共に、装甲車のロックが解除された。
運転席に乗り込み、エンジンを掛ける。
低く、重いエンジン音が格納庫に響き渡った。
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「……アビドスに、着いたね」
『先生、あっという間でしたね!』
「……う、うん。そうだね、アロナ」
車の窓の向こうに、見覚えのある砂漠が広がっていた。
昨日と同じ、どこまでも続く砂。
その遠くには、砂埃に覆われた街並みが見える。
(数日前の遭難は……何だったんだ。やはり世界の強制力とでも言うのか)
私はその街の中にあるアビドス高等学校の近くの
そんな時、シッテムの箱が振動した。
『──先生! ホシノさんから、連絡が来ています!』
「了解! ちょっと道端に停車して見てみるね」
装甲車を停車させ、私はモモトークの画面を見ると、ホシノからメッセージが届いていた。
ちなみにだが、昨日にサキ以外のアビドスメンバーとは、モモトークの連絡先を交換したのだ。
【先生、もう着いたー? おじさん達は全員揃ったよー】
私はホシノへ、すぐに返信する。
【今、アビドス高等学校の近くに着いたよ。あと数分で着くはず】
送信してから、数秒後──、
【おー。じゃあ、皆で先生の車楽しみにしながら待ってるね〜】
そんなメッセージを微笑ましく思いながら、車を数分走らせる。
するとと、前方にホシノ達が手を振っているのが見えてきた。
先頭を歩いているのはホシノだった。
その後ろには、チナツ、アズサ、ノアの姿もある。
「みんな──おはよう! 今日もよろしくね!」
「おはよう〜! 先生! それじゃあ、目的地に行こっかぁー」
ホシノが、いつもの気の抜けた笑顔で後部座席に乗り込む。
「先生、おはようございます。今日はよろしくお願いしますっ!」
チナツも、ぺこりと頭を下げた。
「これが先生の車か……!」
アズサは装甲車の周囲を興味深そうに見回している。
「先生──助手席に失礼しますね」
そう言って、ノアは当然のように助手席のドアを開ける。
(えっ、ノアが迷わずに助手席に来たんだけど?)
私がその疑問を解消する間もなく、ノアはするりと助手席へと乗り込み終えている。
「……みんな、しっかりシートベルトはしてね。それじゃあ、出発しようか!」
私はそう言い、低く重いエンジン音が砂漠の街に響き渡る。
「それで、今日はどこに向かうの?」
私はホシノ達に、運転しながら尋ねた。
実のところ、今日の目的地を私は知らない。
何やら──ホシノ達が着いてからのお楽しみにしているらしい。
「今日はまず、サキちゃんのところかなぁ〜」
「サキの?」
ホシノが後部座席から答える。
「うん。サキちゃん、今日はアルバイトの日だからねぇ」
「アルバイト……?」
「そうです。サキちゃんは、学校に通いながらアルバイトもしているんです」
ノアが、私の疑問に答える。
「サキさんは、アビドスの借金を返すために、少しでもお金を稼ごうとしていますから」
後部座席に座るチナツが、ノアの説明に付け加える。
「……そうだったんだ」
昨日、サキから聞いた言葉が脳裏に浮かぶ。
──今まで、ずっと私達でどうにかしてきただろ!
その言葉の重みが、今になって改めて胸に突き刺さる。
──学校を守るために戦い、
──仲間を守るために銃を持ち、
それだけでは足りないから、お金を稼ぐ為にアルバイトまでしている。
サキは、どれだけのものを一人で背負ってきたのだろう。
ハンドルを握る手が、無意識のうちに力がこもる。
「……ねぇ、みんな。サキのアルバイト先って、どんなところなの?」
私は好奇心に負けて、運転しながら尋ねる。
「んー? まあ、答えを言っちゃうとねぇ。ラーメン屋だよぉ」
「──っ!」
「うん。そうだな。ラーメン屋だ。あそこのラーメンは美味しい」
ホシノの回答にアズサが頷く。
きっとアビドスのみんなで、何度もサキのアルバイト先であるラーメン屋には行っているのだろう。
そして──
──
原作の世界にて、アビドス高等学校に通いながら、サキと同じようにアルバイトをしていた生徒だ。
原作知識では、彼女が働いているのは──確か、ラーメン屋だったはずだ。
「お店の名前は
「っ……柴関ラーメン……!」
チナツが教えてくれたラーメン屋の店名には、聞き覚えしかない。
それは原作でセリカが働いていたラーメン屋と同じなのだから。
「……先生?」
突然、ノアに声をかけられ、私は我に返る。
「どうかされましたか?」
「っ……い、いや。ちょっと考え事をしていただけだよ」
「……そうですか」
ノアは、それ以上追及することなく前方へ視線を戻した。
追求されなかったことに、私は内心でほっと息を吐く。
(……危ない。私は原作知識を知っているから、その差異を見つけると考え込んでしまう癖がある)
私は、この世界のことを知っている。
アビドスの借金も。
砂漠化も。
そして、これから起こるかもしれない出来事も。
けれど、それを知っているからといって、何もかもを先回りして解決してしまえばいいわけではない。
私が知っているのは、あくまで物語としての情報だ。
この世界は、私が知っている原作とは違うとは違うことを念頭に入れて、先入観に囚われずに行動しなければならない。
「先生──あちらに見えてきました。あのお店が『柴関ラーメン』です」
ノアが前方を指差し、私は視線を向ける。
砂埃の舞う大通りの先に、一軒の小さなラーメン屋が見えてきた。
その建物の上には、色褪せた看板が掲げられている。
──【
「そうそう。ここだよぉ〜! 車は早くて助かるねぇ〜。先生、私たちの専属ドライバーにならないー?」
ホシノが後部座席から身を乗り出して、私に話しかける。
「それなら、先生兼アビドス専属ドライバーということで、ね……! 駐車場に停めるから、ちょっと待ってね」
そんなホシノに軽口を叩きつつも、私達はサキが働く『柴関ラーメン』に着いたのだった。
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「うへぇ〜、久しぶりだねぇ〜! おじさん、お腹減っちゃったよぉ〜」
ホシノはそう言い、お腹をさすりながら店の方へ歩いていく。
その後をチナツとアズサが続き、最後にノアが車から降りた。
「先生、行きましょうか」
「うん、そうだね。私もお腹が空いてきちゃったよ」
「ふふっ……ここのラーメンは美味しいですから。是非、期待してください」
私もノアと一緒に、柴関ラーメンの入り口へ向かう。
店の前には、どこか年季の入った暖簾が掛かっていた。
その暖簾をくぐろうとしたとき──、
「いらっしゃいませ! 柴関ラーメンです! 何名様、で、しょ、うか……?!」
『柴関』と書かれた前掛けをつけ、ラーメン屋の店員衣装のサキが引き攣った笑顔で、お出迎えしてくれる。
「な、なな、何で来てるんだ、みんな!?」
「サキ、5名だ!」
「あ、あはは……サキさん、お疲れ様です」
「うへぇ〜、おじさん達、お腹が減っちゃってね」
アズサが人数を言い、チナツが同級生であるサキを労る。
ホシノも店内をキョロキョロとしながら、空いているテーブル席へと向かっていく。
「どうも、今日も会ったね、サキ」
「な、なななっ、先生まで……いるのか……!!」
そんな私たちに、サキは顔を赤くしながら狼狽える。
「えーっと……今日はみんなに誘われてね」
「誘われてって……!」
サキは、ちらりとホシノ達の方を見る。
「せっかく先生がアビドスに来てくれたんだから、おじさん、サキちゃんの働いてるところを見せてあげようと思ってさぁー」
「よ、余計なお世話だ!!」
サキの叫び声が、店内に響き渡った。
そんなサキの声に反応してか、厨房から
「アビドスの生徒さんか。サキちゃん、おしゃべりはそれくらいにして、注文受けてくれな」
「うっ……わ、分かったよ、柴大将」
(おぉ……原作通り、この柴関ラーメン屋の店主──犬獣人の柴大将か)
原作の中でも、キヴォトスでは珍しい人情味溢れる大人の一人だ。
そんな柴大将に私は会釈をしつつ、広いテーブル席へと案内され──、
サキと
「まったく……! 今日もうちの店に来たのね、
そのもう一人の女性店員は、ホシノを見つけるとドスドスと足音を立てながら、私達のテーブル席へと近付いてくる。
(な、何で、彼女が……いや、
「うへぇ〜。おじさんはね。ラーメンもだけど、『
柴関ラーメンには、サキと柴大将。
そして──原作知識では、アビドス高等学校に所属しているはずの『
先生──まさか、柴関ラーメンでアルバイトしてるのがサキだけだと思ってたんじゃないでしょうね?……わ、私もいるんだからっ!