何かがおかしいブルーアーカイブ   作:千ノ宮チノ

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第35話:ファーストプランの幕開け

 

 ──翌朝。

 

 シャーレの執務室。

 

「「「「……」」」」

 

 その部屋の中に、四人の生徒が並んでいた。

 その生徒達は──、

 

 ──アル。

 ──カスミ。

 ──トキ。

 ──ヒヨリ。

 

 この世界における『便利屋68』の面々が、私の前に立っていた。

 

 何故こんな状況なのかというと、昨日に遡る。

 

 私は彼女達に『高級焼肉』を奢った後、『便利屋68』の現状を簡単に教えてもらった。

 

 なんでも──、

 アル達は、現在、住む場所もない()()()らしい。

 

(詳しい話までは教えてくれなかったが……そんな生徒たちを、見過ごせるわけもない)

 

 だからこそ、彼女達を説得して、昨日はシャーレに泊まってもらった。

 流石の私も、見知った生徒たちをホームレスにするわけにはいかない。

 

 幸いにもシャーレには、私一人で使うのには勿体ない程に、部屋が有り余っている。

 しかも、シャワーやキッチン等の生活する為の設備も整っている。

 

 私は空き部屋に、彼女達を案内して、ゆっくりと休んでもらった。

 

 そうして──現在。

 

 私の前に『便利屋68』の皆が、気まずそうな表情でやってきていた。

 

「……みんな、昨日はよく眠れた?」

 

 私がそう尋ねると──、

 

「……」

「……」

「……」

「……」

 

 四人は、無言でこちらを見つめていた。

 

「え? ええっと……」

 

 何だろうか。

 昨日の疲労がまだ残っているのだろうか。

 

 そう思っていると──、

 

「……先生」

 

 最初に口を開いたのは、アルだった。

 

「ど、どうしたの、アル?」

「……ベッドって、こんなに柔らかいものだったのね」

「ア、アル?」

 

 アルは真剣な顔で、私を見つめている。

 

「昨日まで、地面に敷いた簡易マットで寝ていたから……」

「そう、だったんだ……」

「……ええ」

 

 アルは神妙に頷いた。

 

「おかげで、昨夜は一度も目を覚まさなかったわ」

「それは良かったよ」

「……それと」

 

 アルは少しだけ視線を逸らす。

 

「シャワーも、ありがとう」

「うん?」

「っ……き、昨日! シャーレのシャワーを使わせてもらったでしょう?」

「あぁ、そうだったね。気持ち良かった?」

「……最高だったわ」

「そ、そんなに?」

「ええ」

 

 アルは真剣な表情で頷いた。

 

「四日間、まともに身体を洗えていなかったから……」

「ん? え……四日間?」

「あっ……!」

「ア、アル?」

「し、仕事が忙しかったのよ! いつもは違うわ!!」

「ええっと、仕事をしててもシャワーくらいは……」

「こ、細かいことはいいの!」

 

 アルが顔を赤くする。

 その横で、ヒヨリが小さく手を挙げた。

 

「あ、あの……先生」

「っ! どうしたの、ヒヨリ?」

「私も……シャワー、ありがとうございました」

「うん」

「お布団も……」

「うん」

「焼肉も。朝ご飯も……」

「うん」

 

 ヒヨリは少し俯く。

 

「本当に、ありがとうございます……!」

 

 いつものおどおどした様子とは少し違う。

 その表情には、心からの感謝が滲んでいた。

 

「気にしなくていいからね、ヒヨリ!」

 

 私は笑って答える。

 

「困った時はお互い様だからね!」

「……っ」

 

 ヒヨリが目を潤ませる。

 

「せ、先生ぇ……!」

「うん?」

「やっぱり先生は……優しい人です!!!」

「……そうかな?」

「はい……!」

 

 その隣で、カスミも静かに頷く。

 

「私からも礼を言わせてほしい」

「カスミ?」

「昨日は食事までご馳走になった」

 

 カスミは少し申し訳なさそうに笑う。

 

「それだけではない……先生には、寝床も、風呂も、朝食も用意してもらった」

「だから、気にしなくていいって」

「……そう言ってくれるのはありがたいが」

 

 カスミは少しだけ間を置く。

 

「我々は、依頼に失敗した上に、依頼主から預かった資金まで使い果たしている」

「……」

「つまり、現在の『便利屋68』には……」

 

 カスミが指を一本立てる。

 

「仕事がない」

 

 二本目。

 

「金もない」

 

 三本目。

 

「そして──()()()()()()()

 

 カスミは、アルを見る。

 アルの顔は引き攣っていた。

 

「ちょ、ちょっとカスミ!? それを先生に言わなくてもいいでしょ?!」

「けれど、事実だろう、アル?」

「事実だけど……事実だけれど……!!」

 

 アルが慌てて私を見る。

 

「せ、先生!!」

「う、うん」

「これは違うのよ!」

「ええっと……アル?」

「私達は別に……その……!」

 

 アルは言葉を探す。

 

「ホームレスになったわけじゃないから!」

「……いや、現状としてはかなり近いんじゃないかな?」

「違うわよ!」

 

 アルが机をバシバシと叩く。

 

「これは一時的な資金難!」

「それにしても、残金ゼロは……私もまずいと思うよ」

「うぐっ……!」

 

 アルが撃沈した。

 

「……」

 

 トキはそんなアルを眺めながら、静かに口を開く。

 

「先生」

「うん? どうしたの、トキ?」

「私達は、今後どうすればよいでしょうか?」

「そ、そうだね……」

 

 私は少し考える。

 

(原作だと『便利屋68』は、いつも経営難に陥っているように思える。けれども、事務所を構えており、ホームレス暮らしではなかった……)

 

 もう既に対策委員会編の流れは、原作の『ブルーアーカイブ』と変わりつつある。

 私は不安そうにこちらを見つめるアル達を見つめる。

 

(──()()がどうしたっていうんだ。私がどうしたいか? そんな事はもう決まっている)

 

 目の前で困っている生徒がいたら、私は力になりたい。

 それが私の紛れもない()()だから。

 

「とりあえず、次の仕事が見つかって、ある程度の資金に余裕が出るまでは、()()()()()()()()()()()()?」

「「「「──っ!?」」」」

 

 四人が驚いた表情で、一斉にこちらを向く。

 

「ほ、本当ですかぁ!?」

「うん」

「食事も?」

「うん」

「寝る場所も?」

「うん」

「シャワーも?」

「もちろん。全部、使っていいよ」

「──っ!?!?」

 

 ヒヨリの顔が明るくなる。

 

「アル社長!」

「っ……」

 

 ヒヨリの呼び掛けに、アルは何か葛藤する表情を浮かべていた。

 

「……先生。私達はアウトローなのよ」

 

 アルは、拳を握り締める。

 

「便利屋68は……誰かに助けてもらうような、そんな甘い存在じゃないわ」

「っ……アル……?」

 

 カスミが静かに名前を呼ぶ。

 けれど、アルは止まらなかった。

 

「私達は、自分達の力で仕事をして、お金を稼いで……自分達の力で裏社会を生きていくの」

 

 アルは胸を張る。

 その表情には、いつもの見栄や虚勢とは違うものがあった。

 

「それが──『便利屋68』なのよ!!」

「……」

「だから……」

 

 アルは一度、俯いた。

 

「先生に面倒を見てもらうなんて……そんなの、便()()()()()()()()()()()

 

 声は小さかった。

 それでも、そこには確かな意地(プライド)があった。

 

「……私は」

 

 アルは自分の胸元を握る。

 

「便利屋68の社長なの! だから……! 先生に、これ以上甘えるわけにはいかないわ!!」

 

 アルは顔を上げて、私を真っ直ぐに見つめる。

 

「アル社長……」

 

 ヒヨリが目を輝かせながらアルを見る。

 トキは静かにアルを見つめている。

 カスミは、どこか嬉しそうに微笑んでいた。

 

「っ……何よ、カスミ?」

「いや〜、アル! 私は嬉しくてな」

 

 カスミは小さく笑う。

 

「ハーッハッハッハッ! それでこそ、私が信じる社長だな!」

「な、何よそれ!」

「アルは、普段は勢いだけで突っ走るからな」

「失礼ね!?」

「昨日もそうだっただろう?」

「うぐっ……」

 

 アルが言葉に詰まる。

 

「けど、そんなアルだから、私は君の傍にいるんだ」

「っ……そ、そう」

 

 カスミの言葉にアルは顔を赤くして、そっぽを向く。

 

 私はそんな四人──『便利屋68』を見つめる。

 

 アルの言っていることは分かる。

 彼女達は『便利屋68』として、 自分達の憧れるアウトローを目指して、誰にも頼らず、自分達のやり方で生きようとしている。

 

 それは眩しいほどに。

 

 だからこそ──、

 

「……アル」

「な、何よ、先生?」

 

 私は目を逸らずに、アルを見つめる。

 

「一つだけ、()()()してるよ」

「……え?」

「私はね、君達に『甘えてほしい』からここに置くんじゃない」

「……」

「君達が、もう一度立ち上がるためのサポートをしたい」

「……っ」

 

 アルの目が僅かに見開かれる。

 私は笑う。

 

「私は、アル達の『便利屋68』のアウトローを信じているからこそ、()()したいんだよ!」

「……え?」

 

 呆然と私を見つめるアルに、私は向き直る。

 

「君達が自分達の力で生きようとしていることは、ちゃんと伝わってるよ」

「っ……先生……!」

「だから、私は『便利屋68』が、このまま無くなってほしくない」

 

 アルの表情が変わった。

 

「……先生」

「ここにいる間に、次の仕事を探そう」

「……」

「お金を貯めて、また自分達の事務所を構えて」

「……」

「そして、また『便利屋68』として活動をすればいい」

 

 私は優しくアルへ微笑む。

 

「そのためのスタート地点として、シャーレを使えばいいんだから」

「っ……」

 

 アルはしばらく黙っていた。

 

 そして──、

 アルはゆっくりと口を開く。

 

「わ、私達は……先生に迷惑をかけるかもしれないわ」

「その時は、その時だよ」

「仕事が見つからないかもしれない」

「その時は、一緒に考えよう」

「……またお金を使い果たすかもしれない」

「それは……できれば勘弁してほしいかな」

「……ふふっ」

 

 アルが少しだけ笑った。

 

 しばらくして──、

 

「……先生」

「うん?」

「ずるいわね。先生は、ずるいわ」

「大人はずるい生き物だからね!」

「そう……先生に、そんなこと言われたら……私は……私たちは……!」

 

 アルは拳を握り締める。

 

「断れないじゃない!!」

「アル社長……!!」

 

 ヒヨリが嬉しそうに、頬を緩ます。

 やがて、ゆっくりと顔を上げて、私を真っ直ぐに見つめる。

 

「……分かったわ、先生」

「……っ!」

「『便利屋68』は暫く、シャーレでお世話になるわ!」

 

 アルは深々と頭を下げる。

 

「私たちはここから、もう一度やり直す!」

「うん」

「必ずお金を稼いで……!」

 

 アルは拳を握る。

 

「立派なアウトローに返り咲いてやるんだから!!」

「おお……!」

 

 ヒヨリが目を輝かせる。

 

「アル社長、格好いいです!」

「でしょう!? ヒヨリ!?!」

 

 アルが胸を張る。

 

「それでこそ、我らが社長だな」

 

 カスミも嬉しそうに笑う。

 

「了解しました」

 

 トキも頷く。

 

「では、本日より『便利屋68』は──」

 

 トキが淡々と告げる。

 

「シャーレを仮拠点として活動を再開します」

「そういうことよ! トキ!」

 

 アルが勢いよく立ち上がる。

 

「ここからが──」

 

 そして、拳を高く掲げる。

 

「『便利屋68』の、()()()()()()よ!!」

「「おーっ!!」」

 

 ヒヨリとカスミが拳を上げる。

 

「……おー」

 

 トキも小さく拳を上げた。

 

 私はそんな四人を眺めながら、思わず笑ってしまう。

 

 こうして──、

 無一文となった『便利屋68』は、シャーレを仮の拠点として、再び、活動を始めることになった。

 

 

 

 

 

 □■□■□■□■□■□■□

 

 

 

 一方その頃。

 

 ──ゲマトリア・会議室。

 

「失礼、少々遅れました」

 

 赤く染まった空間に、一人の男が足を踏み入れる。

 

 その男の名は──『()()』。

 

 ゲマトリアに所属し、先日の『サキ救出作戦』の裏側で暗躍していた人物である。

 

 黒服が会議室に入室すると、その足元に淡い光が走った。

 

 次の瞬間──、

 会議室の中央に光輪が浮かび上がる。

 

 ──円卓を思わせる、巨大な光輪。

 

 その周囲に、既に()()の姿があった。

 

 黒服は、集まった面々を一人ずつ見回す。

 

「ほう?」

 

 そして、僅かに首を傾げた。

 

「ベアトリーチェは()()ですか?」

「マダムは欠席だと、先程連絡がありました」

 

 黒服の呟きに、ゲマトリアの一人が答える。

 

 それは茶色のコートを羽織り、ステッキを持った顔のない男性。

 

 その男の名は──『デカルコマニー』。

 

 そして──、 もう片方の手には、額縁に入れられた写真を持ち、その写真には、後ろ向きのシルクハットを被った男性が写っている。

 

 その男の名は──『ゴルコンダ』。

 

()()に夢中なベアトリーチェが、貴方たちへ連絡ですか?」

「そういうこったぁ!」

「ふむ。珍しいですね……」

 

 黒服は顎に手を当てる。

 

 ──ギィィ。

 

 その時、会議室に軋むような音が響く。

 

()()()()()も前回の反省を活かして、計画を進めていると聞いている」

 

 黒服たちの会話に割り込むように、一人の男が話し始める。

 

 その人物は、タキシードを身に纏い、双頭のマネキン人形のような異形の姿をする。

 

 その男の名は──『マエストロ』。

 

「戒律を守護せし者の血統……その()()()()()()()()も健在である、とも」

「ほう? あちらも順調に進めているようですね?」

「はい。おかげで、私の実験は更に『()()』に近づくことができる……尤も、()()()()で実施するかは検討中ですが……」

 

 マエストロはそう言い、双頭を俯かせる。

 

「まあ、マダムの戦力を借りられないのは残念ですが……事前にあの()()()()()は頂いています。今回の会議は、彼女が欠席でも問題ありません」

 

 黒服は会議室に集まった面々を、再び見回す。

 

「本日の議題は『()()()()()()()()』についてですから」

 

 黒服はそう宣言し、最後の一人へと視線が向けられる。

 

 その男は、黒塗りの顔に白髪。

 幾つもの瞳が時計の文字盤となっており、額にはローマ数字で『18』が刻まれている。

 

 その男の名は──『()()()()()』。

 

「……っ」

 

 地下生活者が、僅かに顔を上げる。

 

「小生を此処に呼んだのは、どういう要件だ、黒服?」

 

 地下生活者が不機嫌そうに、黒服に問いかける。

 

「貴方もお気付きでしょう? この世界の()()()を?」

「……」

 

 地下生活者は答えなかった。 ただ、顔に浮かぶ瞳だけが、不規則に動いている。

 

 やがて──、

 

「本来であれば……」

 

 低く、苛立ちの滲んだ声が響いた。

 

「貴様らごときに、()()()()()を名乗る資格などない」

 

 地下生活者は、光輪の上で指先を遊ばせる。

 

「……だが、『RULE BOOK(コデックス)』が更新され、歪んだ新しい()()()()()()が始まってしまった、と」

 

 その声に、苛立ちが増していく。

 

「通常であれば、貴様らに小生が協力するつもりはなかった。これは、小生の行いが評価され、小生に与えられた()()()()()()()()だからだ」

「ほう?」

 

 黒斑のひび割れた右目が、地下生活者を真っ直ぐに見つめる。

 

「っ……だが、前回の世界……あの苦行が小生に、どんな気付きを齎したのか」

 

 地下生活者は僅かに俯いた。

 

「誠に遺憾だが……今回は小生も手伝ってやろう」

「その言葉を待っていました」

 

 黒服は満足そうに頷いた。

 

「私たちゲマトリアは、貴方を再び歓迎いたします」

 

 そんな黒服に対し、地下生活者は露骨に舌打ちをする。

 その態度が気に入らなかったのか、ゴルコンダが地下生活者に近付く。

 

「以前も言ったが、()()()()()()を見くびるな。いつまでも世界をボードゲームかなんかだと思っていては、私たちのプランは完遂できない」

「ッ……ゴルコンダ……貴様ッ……!」

「以前の()()をお忘れですか?」

「ッッ……!!」

 

 ゴルコンダの言葉に、地下生活者は黙り込む。

 顔に浮かぶ全ての瞳が、大きく揺れ動く。

 

「……敗北、だと?」

 

 地下生活者の声が、低く響く。

 

「小生が敗北したのではない。あれは……予定外の()()が発生しただけだ」

「乱数ですか?」

 

 ゴルコンダが、愉快そうに笑う。

 

「では、此度の『()()』という存在も、乱数と言い訳するおつもりですか?」

「……そのような事を小生はしない。故に、()()()()()。言い訳が出来ないほどに、小生が本気で……」

 

 地下生活者は拳を強く握りしめる。

 彼の様子を一瞥して、黒服が静かに口を開く。

 

「ゴルコンダ、地下生活者。そこまでです。いずれにせよ、今後について、我々が確認すべきことはコチラです」

 

 黒服の前に、いくつもの光輪が浮かび上がる。

 

 そこに映し出されたのは──、

 

 ──アビドス。

 ──ミレニアム。

 

 そして、先日の『サキ救出作戦』の記録。

 

「この世界では、既存のシナリオから外れた事象が、あまりにも多く発生しています」

「この根幹はやはり……」

 

 マエストロが双頭を傾ける。

 

「生徒の所属。人間関係。元の世界の記憶……そして、()()()()()()()

「えぇ、そうです。それらが混ざり合った影響が齎した結果です」

 

 黒服はマエストロの言葉に頷く。

 

 そして、光輪の映像が切り替わる。

 

 そこに映し出されたのは──、

 

梔子(くちなし) ユメ】

【アビドス高等学校】

【カイザーコーポレーション】

【大オアシス】

【SRT特殊学園】

 

「……っ!」

 

 地下生活者の瞳が、一斉に映像へ向く。

 

「それでは、皆様に『()()()()()()()()』を説明させていただきます」

 

 そして──、

 最後に()()()()()が映し出される。

 

 

小鳥遊(たかなし) ホシノ】

 

 

「『()()()()()』を使用した──ファーストプランの全容を!」

 

 

 黒服の声と共に。

 対策委員会の皆と笑い合う()()()の姿が、会議室いっぱいに映し出された。

 

 

 

 






「せ、先生! 私たちは今からシャワーを借りるわ!」
「ん? 分かったよ、アル」
「だから……その……絶対に覗いちゃ駄目よ!!」
「う、うん。勿論だよ。私は先生だからね」
「そ、そうよね。けど、絶対に覗いちゃ駄目なんだから!」
「……うん」
「絶対に絶対になんだから!」

(絶対に覗かないけど……アルが言うとフリにしか聞こえない件)


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