「剣路イィィィィッ!!」
「グッ!?落ち着けよ、二階堂!」
銃剣を抜いて斬りかかる二階堂の一撃を刀で受け、鍔迫り合いに転じる剣路を狙う第七師団の銃撃を切り落とし、弾き、電光丸で切り伏せる。
「ん、狙撃もダメ!」
そう言ってオガタの撃った銃弾を切り裂き、怒るももうオガタは逃げている。剣路も私もそろそろ逃げないと第七師団の人達に捕まることになる。
「クアッ!」
銃剣をお腹に刺そうと振るう二階堂の腕に電光丸の鞘を叩きつけ、銃剣を落としたところに上段蹴りを見舞い、顔を踏みつける。
パキッと鼻の骨の砕ける音が聞こえる。
けど、無視して剣路と一緒に銃弾の降り注ぐ中を駆け抜ける。私に掠りもしない銃弾に無駄遣いだと思いながら、私は
「大丈夫?」
「ああ、大丈夫だ」
そう言って頬を押さえる剣路。
しかし、血は止まらずに流れる。
「……深く斬られたか?」
少し不満げに呟く剣路の手を握り、人目を避けることの出来る定食屋の奥の席に座り、鞄に仕舞っていた消毒液を綺麗な手拭いに染み込ませ、切り傷を拭いて傷口を素早く縫い止め、ガーゼを取り付ける。
「ん、あとで家永に見せようね」
「あの爺さんは嫌いだ」
「ん、おばあさんだよ」
「どっちでも同じだろ?」
剣路の言葉にちょっとだけ怒りつつ、人の少なくなって来たところで石ころ帽子を被る。すごく便利だから、いっぱい使ってしまう。
「鶴見だ、動くなよ?」
「ん、見えていないよ」
剣路の手を握って歩こうとした瞬間、鶴見の左手が徐に私の目の前を突き抜ける。
「ふむ、何かいると思ったのだが?」
「こっわ!?何で分かったんだ!?」
「……多分、匂い」
私はいつもお風呂に入っているから匂いが違うのかも知れないと気付き、剣路の近くに移動すると、やっぱり動きは変わった。
みんな、小まめにお風呂に入ろうね。
そうしたら、私だけが狙われることはない。剣路は「しとりは甘い匂いがするからな」と言われ、スンスンと自分の身体を嗅いでみる。
「しとり、迂回するぞ。宇佐美だ」
「うさぎ?」
「んな、可愛くねえよ」
不満げに剣路は呟くと笑顔で走っていたウサミの顔面に鞘に納めた刀を全力で殴打し、しっかりと倒れたところに追い討ちの鐺を見舞い、意識を刈り取ってあげる。
「ふがあっ!?」
ドシャリと倒れたウサミの懐から色々と溢れて、ちょっとだけビックリした。けど、あまり使えそうなものは見付からなかった。
流石に自分で持ってるよね。