不破信二の強さは修羅だ。
杉元も強いけど。信二より弱い。
犬童四郎助と戦うより、第七師団を惹き付ける役目を剣客兵器と一緒にしてもらうつもりだと事前に斎藤と新八には伝えている。
この事を知らないのは杉元達だけだ。
教えようとしたけど。斎藤が情報の漏洩を危惧して、新撰組だけで言葉を止めている。別にバレても倒せば問題ないとか言いそうではあるけど。
ん、すごく大変だと思う。
「しとり、第七師団ならどうする」
「ん、私の予想だと鯉登父を頼る。海と繋がる川もあるし、一斉に攻撃するとき、この壁を壊す迫撃は絶対に必要になる」
「向こうには紗那もいる」
「さな?」
「鯉登少尉の妻で、しとりの友達だ」
「……あの良く分からん女か」
紗那は分かりやすいと思うけど。
男の人には分かりにくいのかな?と小首を傾げる。あんなに分かりやすいのに、好きな人のために頑張る女の人は、いつまでも乙女なんだよ。
流石に、乗り込んで来ないよね?
同じ聖剣の担い手だけど。
あっちは弱い!
そして、私は強い!
ん、上下関係は完璧。
「糸色、お前の持つ発明品で広範囲を攻撃する道具はあるか?あるいは、周囲の人間を動けなくする等の道具があれば貸してほしい」
「ん、独裁者になるの?」
「いいや、そんなものに興味はない」
土方の言葉を聞いて、私はカバンを開けると中を覗こうとする由竹の顔を押し退け、覗こうとするアシリパの口にチョコレートを差し込み、覗こうとする杉元に今週号の「少女世界」を差し出す。
「クゥーン」
「……ん、飴で我慢してね」
「やったー、またハッカぁ?」
「ん、臭い」
そう言いながら、みんなに見える位置に発明品を置いていくとき、ふとイタズラを思い付いてしまった。試したい、見えるかな?
「ん、最後はこれ」
私は、発明品を置く。
「何も見えないよ、しとりちゃん」
「ん、これは『ウルトラ・スペシャル・マイティ・ストロング・スーパーよろい』っていう馬鹿には見えない鎧だよ。まさか、みんな見えないの?」
「み、見えるぞ私は!?」
「俺も見える!」
アシリパと杉元は勢い良く言ってきたけど。私の雰囲気になんとなく察している新撰組だけは無反応だった。
「剣路は見える?」
「オレにはお前しか見えないが?」
「ん、そういうことじゃない」
「どういうことだ?」
「お前達は馬鹿なのか。見えない鎧なんてあるわけないだろう
「あるよ?ほら」
コンと「ウルトラ・スペシャル・マイティ・ストロング・スーパーよろい」と名前を呼んで置いた空間を軽く叩くと金属の音が見えた。
「尾形、おまえ見えないんだろぉ?やーい」
「殺すぞ、杉元」
ん、おもしろいね。