lustful company   作:サム(ハーメルン支部)

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(ハーメルンで)初投稿です。中の人は小説ド素人なので、温かい目で読んでいただけるとうれしいです。


新人社員君の朝。

『アラームの音が鳴り、目を覚ます。嗚呼、月曜というのはどうしてこうも陰鬱になるのだろうか。』

 

『社会的時差ボケだの自律神経のバランスが乱れているだの、理由は色々あるが、おそらく俺にとって、一番の理由はほかでもない。』

 

 

「角と翼と尻尾が生えた女性」おはよう!ご飯できてますよ!

 

「昨日対策したばっかだぞ?」

 

『一番の理由、それは仕事のある日は朝起きるといっつもコイツが不法侵入してくるからだ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

『さて、なぜこうなっているか説明しよう。まず俺の名前はクロバ。超大手有名企業、LFカンパニーの会社員だ。そんでもって人んちに勝手に入って俺の朝飯を作ってるコイツはS-101…別名リリムだ。』

 

『自己紹介はこのくらいにして本題に移ろう。さっき言ったLFカンパニー。安価で環境に優しくてなおかつめちゃくちゃ生産量の多いエネルギーを生み出したり、近年の社会問題の解決に大きく貢献したり、とにかく色んなことをやっているんだ。』

 

「リリム」どうしたんですか?朝ごはん冷めちゃいますよ?

 

「クロバ」…どうやって入ってきたんだ。会社の人に頼んて、特別仕様にしてもらったんだぞ?

 

「リリム」そりゃあもう、愛の力ですよ。

 

『だが、そういう話には大体裏がある。ここの場合、悪魔や天使などの、人ならざる者たち、通称魔物娘を収容していることだ。』

 

『嘘だと思うかもしれないが、現にリリムはここで収容されているやつの1人だ。コイツにある角も翼も尻尾も本物。飛ぼうと思えば飛べるし、何ならファンタジーにあるような魔法も使える。さっき言ったS-101はコイツについた識別番号だ。』

 

「クロバ」すごいな。愛はドアをぶち壊すぐらい造作もないのか。

 

「クロバが指さした先には、ひしゃげて使い物にならなくなったドアがあった。」

 

『もっというならドアを腕力でぶち壊すくらいなら造作もない。人間の完全上位互換だ。…自分で言ってて悲しくなってくるな…』

 

「クロバ」ちゃんと弁償しろよ?

 

「リリム」わかりました。これでいいですか?  

 

「リリムが指を鳴らすと、壊れたドアは、時が巻き戻ったかのようにもとのドアに戻った。ついでに、テーブルの上には迷惑料という札とともにウン十万ほどの札束が置いてた。」

 

「クロバ」相変わらずえげつない力だよな。あと金はいらん。

 

「リリム」あら、もしかして身体で支払ったほうが…

 

「クロバ」絶対やめてくれ。

 

『そんなコイツが大人しく…大人しく?まぁいい。収容されているのは、コイツは俺のことが大好きだからだ。というか、収容されている奴らは例外なく人間が好きらしい。顔とか性格とか関係なく。』

 

『そもそも俺がここに入ったキッカケも、脱走してきたコイツが俺の家に不法侵入してきたからだ。』

 

『入ってきたこいつは俺を見るなり、「貴方が運命の人ですね!」というなり無理やり「規制」してきようとしたんだ。する寸前で特殊部隊みてぇな奴らが取り押さえたおかげで助かったが。』

 

『どうやらLFカンパニーでもコイツは厄介だったらしくてな。1時間に1回脱走するは、その度職員を問答無用で魔界送りにするわやりたい放題していた。そこを運命の人である俺と一緒にいるなら大人しくするって言われて、会社の偉い人たちに頼まれて、入社してきたってわけだ。』

 

「クロバ」生憎俺もまだ人生の墓場行きは避けたいんだ。またあいつらに取り押さえられてもしらないぞ?

 

「リリム」ぐっ…!それはイヤです…!

 

「クロバ」それなら、大人しくしといてくれよ?

 

「リリム」ぶー…あの後お母さんからもこっ酷く怒られましたからね。一般人を巻き込むなだの、会社の外で目立つなだったり、いろいろ言われましたよ。

 

「リリム」…あっ!ご飯食べないんですか?もうそろそろ始業時間ですけど。

 

「クロバ」は!?…マジだ!!あと30分しかねぇ!!

 

『ヤバイ、悠長に話してたら時間切れ間近だ。飯も食ってないし髪も整えてないしスーツにも着替えてねぇ!!』

 

「リリム」…仕方ないですねぇ、特別ですよ?

 

『そう言ったリリムはまた指を鳴らし、今度は俺の身体が光り始めた。…近いところだと魔法少女のアニメの変身シーンみたいな感じだ。』

 

「リリム」ほら、着きましたよ?

 

『気がつくと、俺はスーツに着替えて髪もバッチリの状態で職場に来ていた。』 

 

「クロバ」…すごいな、こんな事も出来るのか。

 

「リリム」ふふん、私に掛かれば楽勝です!あとこれ、お弁当と朝ごはんですよ。

 

『リリムから2つの弁当箱を渡された。一つはさっき用意していたやつだ。トーストの上にスクランブルエッグとソーセーが乗っていて、サラダにヨーグルトまでついている。』 

 

「リリム」それでは、また後で会いましょうね♪

 

「そう言うと、リリムは自分の収容所に戻っていった。」

 

「クロバ」…相変わらず、よく分からない奴だ。…しっかし、俺は今の所リリム以外知らねぇが、あんな奴がこの会社には何十体もいるのか?

 

『そう思うと、なんだか胃が痛くなってきたので、とりあえず何も考えずにトーストを食べ始めた。』




「クロバ」黒髪ショートの男性で、この小説の主人公。魔物娘の女王に惚れられ、逆玉の輿的な感じでLFカンパニーに入社した。おちゃらけた性格だがやるときはやる。最近LFカンパニーの正式名称、lustful companyを知って『そういうことかよチクショウ!!!』と嘆いていた。
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