モジュロ虎杖成り代わり、透き通る世界へ 作:もじゅろいたどり好き
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俺は懸賞金を受け取ったあと、そこら辺にあったコンビニで食料を買い込み、元いた廃ビルに戻っていた。さて、これからどうしようか…
そういえばさっき、不良に対して黒閃を打っちゃったんだよな。ヘイローがあって体が丈夫だったから大きな怪我はしていなかったものの、虎杖悠仁の力についてもっと詳細に把握しておくべきだろう。いつか事故に繋がるかもしれん。
そうなると、派手に呪術を使っても目立たない場所がいるんだが………アビドス砂漠とかがいいだろうな。周りに人いないだろうから。よし、ついでに駅に行けばコインロッカーもあると思うし、途中で少し服でも買っていこう。
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なんとか駅についたな……周りの人たちが親切に道案内してくれて助かったよ。スマホがないとめちゃくちゃ不便だ。早めに欲しいな。
俺は、駅のコインロッカーに途中で買った荷物を預けたあと、アビドス行の電車に揺られていた。
銃はどうしようか…駅までの道のり、めちゃくちゃ目立ったんだよな。男ってのもあるんだろうけど、銃を持ってないと気になるんだろうな。持ちたいけど呪術を使ったほうが圧倒的に強いんだよな。いや、手加減のために武器を使うってなんかカッコいいな。うん、要検討ということで。
呪術廻戦を読んでいた身としては、釈魂刀や遊雲に憧れるんだよなぁ。キヴォトスで近接武器っていうのも捨てがたい。でも銃も近接武器も持つってなると、どうしても嵩張るんだよ…まぁ武器に関してはミレニアムのエンジニア部に行ってから考えよう。
さて、そんなことを考えてる間にそろそろ着くみたいだ。しかし、ホントに過疎ってるんだな、アビドスって。砂漠って珍しいからもっと観光目的の人とかいると思ってたんだけど……意外とそうでもないみたいだ。まぁ鳥取県民も鳥取砂丘にあんまり興味なさそうだもんな。(偏見)
アビドスに着く頃には車両内は俺一人。アビドスで降りたのも俺一人だけだった。
そういえばコンパスとか水とか持ってきてないな…迷ったら屋根の上に登れば大丈夫だろう。たぶん。
市街地じゃなくて砂漠で迷子になったらどうしよう………ヘンゼルとグレーテルよろしく自分の血でも垂らしながら行こうかな。呪力を血液に変換するのは九相図を取り込んだ虎杖ならできるだろうし。
市街地を歩いていると、食欲をそそるいい匂いが漂ってきた。その匂いに誘われるがままに足を動かしていると、一つの店の前に着く。
『柴関ラーメン』
そういえばアビドスに店があったんだよな、忘れてた。原作キャラも絶賛していたから気になってたんだ。
扉を開けて中に入る。
「いらっしゃい!何人だい?」
「どーも、一人だよ」
「好きな席に座りな!」
見た目はまんま柴犬の大将が声をかけてくる。カウンター席に座り、メニューを眺める。何を頼もうか…やっぱり、オススメを頼むのが良さそうだな。
「なぁ、大将。オススメって何?」
「うちのオススメは、柴関ラーメンだな!」
「じゃあ、それにチャーシュートッピングで」
「あいよ!」
俺が注文を終えると、大将が手際よくラーメンを作り始める。動物が厨房に立って調理するってのは新鮮で少し面白い。キヴォトスってやっぱ不思議な場所だな。
時間潰しに店内の様子を観察していると、大将が話しかけてくる。
「兄ちゃんは、学生かい?」
「いや、学園に所属はしてないんだ。そもそもキヴォトスには今日来たばっかでな。いろいろと見て回ってるんだよ。」
「へぇ、そうなのか。兄ちゃん結構若く見えるからな、学生さんかと思ったよ。もしどっかに入学するってなったら、ぜひアビドス高校も候補に入れてくれ!最近まで生徒さんは一人しかいなかったんだが、今年は新入生が入ってな、二人で頑張ってるんだよ。」
「そうなのか。まぁ、考えとくよ」
「あぁそうしてくれ。よし、柴関ラーメンお待ち!」
「ありがとう」
そうこうしてる間に作り終えたラーメンを大将から受け取る。キラキラ輝くスープに煮卵の黄色がよく映え、今にも崩れそうな柔らかいチャーシューが添えてある。めっちゃ美味そうだな。
「いただきます」
手を合わせ、レンゲを手に持つ。まずはスープを一口。美味いな!しっかり豚の旨味がするのに、重すぎない。箸に持ち替え、麺を…うん、美味い。濃厚なスープが麺によく絡んでいる。それでいてしっかりと小麦の香りもある。麺にはコシがあり、食べ応えを感じさせてくれる。さて、ここでチャーシューだ。箸で持つだけで崩れそうだな。それを口に運び、咀嚼。豚の脂の甘みと醤油ベースの味付けがものすごくマッチしている。よし、海苔を食べよう。海苔で麺を包むようにして、一緒に口へ入れる。磯の香りがラーメンに違う面を与える。海苔の旨味がラーメンを一段階上へと持っていってくれる!さぁ、満を持して煮卵だ。トロッとした半熟の煮卵は、しっかりと味がついているのにしつこくなく、卵の濃厚さを残しつつ仕上げてある。コレは手が止まらないな。
いつの間にか器の中は空になっており、俺はただ、呆然としていた。
「いい食べっぷりだったな、兄ちゃん!」
「あ、あぁ。俺はいつの間に食べ終わったんだ?」
「兄ちゃんはスープを飲んだあと、一心不乱に麺をすすり始めたのさ。俺も初めて見るぐらいの食べっぷりだったよ」
「そう、なのか。ごちそうさま。また来るよ。」
「あぁ、是非来てくれ!楽しみにしてるよ。俺はこの店で大将をしてる柴って言うんだ。兄ちゃんの名前、聞いてもいいかい?」
「俺は……虎杖悠仁だ。なぜ名前を?」
「これから常連さんになるかもしれないお客さんは、覚えておきたいからな!」
「そうか。じゃ、またな柴大将。」
「また来なよ、悠仁君!」
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柴大将に見送られ店を出た俺は、当初の目的の通り砂漠を目指しながら歩いている。
しかし、マジで美味かったな柴関ラーメン。絶対にまた来よう。あの店を爆破するとか許せんな。殺してやるぞ、陸八魔アル!
さて、まぁラーメンは置いといて。そういえば砂漠には黒豆とビナーがいるんだったか?うーん………ビナーはこの虎杖ボディならワンチャン倒せるか?黒豆の方はどうしよう。俺あんまり頭は良くないから、一方的に不利な契約とか結ばれたら嫌だな。縛りとかをうまく使ってどうにか不利にならないように頑張ろう。
辺りには砂が輝き、市街地は遠く離れた場所に見える。周りに人影はなく、目につく建造物もない。まさに探していた場所に着いた。ここなら呪術を存分に練習できるだろう。
じゃあまずは黒閃からだな。呪力強化をして、赤血操術で作った簡易の的を殴る。空間が歪み、拳からは黒い稲妻が走る。的は粉々に砕けてしまった。流石だな、虎杖悠仁は。いとも容易く黒閃を打ててしまった。
次は黒閃なしで呪力強化ありのパンチ。先ほどと同じような的を作り、拳を振り抜く。今度の的は粉々にはならず、いくつかの大きな塊となって崩れる。黒閃なしでもなかなかの威力だ。
最後は逕庭拳だ。五条悟曰く、拳を強化する呪力、相手にぶつける呪力、その両方を担う呪力の三つがあるらしい。逕庭拳は二つ目の相手にぶつける呪力を遅らせて放つものだと思うんだが……虎杖はそれを意図的に操作できるようになったってことだよな。六眼なしでよくやるよ、ホント。また同じような的を作り、拳を放つ。的にヒビが入り、その数瞬後には的が砕ける。これは…あれだな、僕のヒーロー◯カデミアに出てくる庄田◯連撃君の個性に近い。拳がかすっただけでも、ぶつける呪力の量を調整したら十分に使える。
よし、とりあえず単純な呪力強化による攻撃の検証は十分だろう。次は攻撃じゃなくて身体能力の方に焦点を当てていこう。まず試したいのは、空気の面をみることだな。銃社会のキヴォトスで、地上けではなく空中まで自分のフィールドにできれば、大きなアドバンテージになるだろうからな。
そもそも空気の面っていうのがなんなのかだが、おそらく空気の流れやら密度やら、気温や湿度も関わってくるだろうな。そのなかで踏める面を探して足場にする。うん、何言ってるのか全然わからんな。これを呪力なしでやってたってマジ?フィジカルギフテッドってヤバいな。
全力で呪力強化してるはずなんだが、全然見えないな。宿儺ができてたから虎杖悠仁もできるもんだと思ってたけど…そもそも虎杖悠仁の呪力量ってどれくらいなんだ?作中では宿儺の指を十六本取り込んでいたはずだ。それなら宿儺の指十六本分の呪力量を持ってるってことか?いや、乙骨先輩のほうが呪力量は多いって言う描写があったよな。でも、あのときはまだ宿儺が虎杖悠仁の体の中にいたから、完全には虎杖悠仁のものになっていなかったってことか?それなら新宿決戦のあとで、虎杖悠仁のものになった?新宿決戦の前に受胎九相図を取り込んでたから、少なくとも特級クラスには届いてるはずだが……ダメだ。思考が止まらん。今は空気の面をとらえることに集中しよう。
とは言っても、どうしよう。空気の面なんて見れないし、どうすればいいかわからない俺は砂の上に座り込み、ぼーっと空を見上げる。確か、真希先輩も手こずってたよな。そこに河童が現れて、真希先輩に体の使い方を叩き込んだんだっけか。
そういえば、赤燐躍動って呪力強化とは別枠だよな。それを使えば空気の面が見えるかもしれない。
「赤燐躍動」
何となくだけど体全体が熱い?特に眉のあたりの傷と口元の傷が熱を持っている気がする。確かに加茂先輩も脹相も赤燐躍動を使ったら顔に模様が浮き出てたもんな。俺の場合はその二つの場所に模様が浮き出てるっぽいな。
よし、虎杖悠仁の超人的な肉体に呪力強化、さらに赤燐躍動を乗せた。これならなんとか見えるんじゃないか?
…………コレか!見えたぞ!よしよし、あとはコレを踏むだけだが………よし、跳べた!空中散歩ができるようになったぞ!
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いやぁ、楽しかったな。一通り空中散歩を楽しんだ俺は、また砂の上に座り込んでいた。
よし、次だ次。虎杖悠仁といえば、魂の知覚も忘れてはいけないよな。個人的な考えなんだけど、ヘイローと魂って結構関係があると思ってて、魂の輪郭を理解して殴ったら、たぶんヘイローによる身体強化の影響を無視できる気がする…何となくだけどそう感じた。さっきの不良たちを殴ったときは、魂云々は全然気にしてなかったんだけど、今考えたらマジでヤバかったな。ヘイローの身体強化を抜いたまま黒閃とか洒落にならん。次から生徒を相手にするときは、魂じゃなくて肉体の方に重点をおいとこう。
ひとまずはこんなところかな…あとは術式について考えよう。
虎杖悠仁に宿る術式は、二つ。御厨子と赤血操術。
赤血操術の方は的を作ったり、赤燐躍動を使ったりして試していたんだが、全く問題ないな。この調子だと百歛やホーミング穿血とかもできそうだ。生徒相手なら百歛を使わなければ怪我をさせずに無力化できるだろう。
次に御厨子なんだが、なんせ威力が高い。というよりも殺傷能力が高いんだよな……生徒相手にするには縛りとかをうまく使えばなんとかなるんだろうか。まぁよく考えよう。
虎杖悠仁の御厨子は、キリトリ線を走らせて、その物体を切るって感じだったはず…モジュロで虎杖がやった全方位への解はキリトリ線を空気に伝播させて切ったんだろうか。多分そうだよな。
右手を前方に突き出し、刀印を結ぶ。前方5メートルほど先を横一文字に走るキリトリ線をイメージ。
「解」
なるほど、常に空気には触れているから、空気中のどこからどこらまでを切るのかを決められて、そこに物体が重なっていたら、その物体ごと空気を切るって感じか。キリトリ線の角度や幅は自由自在に操れて、キリトリ線ができてからの切るタイミングも操れる。置く斬撃ができるってことか、カッコいいし、めちゃくちゃ強い。キリトリ線を平面じゃなくて立体でイメージできたら、空間を抉り取るようなこともできるな。
解はこんなもんでいいだろう。あとは捌だが、宿儺と同じように対象に触れないと発動できないだろうな。周りは砂ばかりなので、地面に触れる。
「捌」
地面に斬撃が走る。うん、解の空気の部分を触れた対象に置き換えた感じだな。捌では直接触れる分威力が上がって、解では切れないものも切ることができるはずだ。
とりあえず、生徒相手なら御厨子は禁止にしよう。まだ縛りは結ばないけれど、それも視野に入れつつ、赤血操術だけで頑張ろう。
よーし、検証終わり!いつの間にか夕方になってたみたいだし、今日のところはミレニアムでホテルでもとって、とっとと寝るとしようかな。
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「クックック、彼が扱っていたのは恐怖に似た力。さらにまるで空気を足場にしているような空中浮遊、操っていた赤い物体は彼自身の血でしょうか。興味が尽きませんねぇ。どうにか私の研究に協力していただきたいのですが……」
文字数結構多くなっちゃった。
結構独自解釈を入れてるのでここがおかしいとか、こんな設定があったはずとか、教えてくれたら嬉しいです。
作者はそこまでラーメンが好きなわけではないので、途中の食レポは全部エアプです。ごめんね
感想ありがとうございます!!評価される方は、できれば理由まで教えてくれるとありがたいです。