個性「煙」の救煙レスキューヒーロー   作:ウルトラエックス

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再演職場体験 夏休み プール日和の休暇

『バックドラフト事務所、4日目』

 

怒涛の3日間を駆け抜け、チーム放課後に与えられたのは、待ちに待った「完全オフ」の休日!

「たまには息抜きも必要だからね!」というバックドラフトの計らいで、なんと今日はバックドラフトさんやサイドキックの皆さん全員と一緒に、地元の市民プールへと遊びに行くことになった。

市民プールの脱衣所を抜け、まばゆい日差しが降り注ぐプールサイドへと足を踏み出す。

 

「お待たせー! エンちゃん、どうかな?」

 

最初にやってきた透ちゃんの水着姿を見た瞬間、白煙くんの頭の煙がボフッとピンク色に染まった。スタイル抜群の透ちゃんの可愛い水着姿(見えないけれど、水着のデザインの可愛さと全体の綺麗なシルエットで完全に伝わる)を前にして、白煙くんの脳内はキャパオーバー。

 

「う、うん……っ! すっごく、すっごく可愛いよ、透ちゃん……!」

 

顔を真っ赤にしながら、そう言葉を絞り出すのが精一杯だった。

続いて現れた障子くんは、学校のスクール水着とは違うラッシュガード姿だが、そこから覗く肉体はムキムキの逆三角形。

 

「わあ、障子くん、すごいガタイだね! フィジカルが鍛え上げられていてめちゃくちゃかっこいいや!」

 

白煙くんが目を輝かせると、最後にトコトコと歩いてきた梅雨ちゃんが微笑んだ。

 

「私はどうかしらケロ?」

 

緑色のシンプルな水着に身を包んだ梅雨ちゃんに、白煙くんが「梅雨ちゃんも、いつもと雰囲気が違ってすごく可愛いよ!」と伝えると、障子くんも「ああ、よく似合っているぞ、蛙吹」とさりげなくフォローを入れる。冷静組の二人は、プールサイドでもどこか落ち着いた大人の雰囲気を醸し出していた。

 

 

 

 

「よし、全員しっかり準備運動をしろよー!」というバックドラフトの号令の後、いよいよプールへドボン! と飛び込む。

 

ここからは、完全に梅雨ちゃんの独壇場だった。

『蛙』の個性を持つ彼女にとって、水の中はまさに我が家。バタフライ、クロール、背泳ぎ、果ては水中でのアクロバティックな泳ぎまで自由自在に披露し、周囲の子供たちからも「すげえ!」と歓声が上がる。

 

 

 

 

 

 

一方の白煙くんはというと――。

 

「ぷはっ……実は僕、まともにプールで泳いだことがなくて……」

 

大きめの浮き輪にすっぽりと体を収め、ぷかぷかと頼りなげに浮かんでいた。そんな白煙くんを見て、透ちゃんが「あはは! じゃあ私が引っ張ってあげるね!」と、浮き輪を掴んで楽しそうに水面をパシャパシャと進んでいく。二人は水飛沫をあげながら、心から休日を満喫していた。

 

「ねえ、エンちゃん。せっかくだから、一緒に水の中に潜ってみようよ!」

 

「うん、いいよ! せーの……!」

 

息を合わせて、二人は水面下へと潜り込んだ。

ゴーグル越しに、水中で視線が交差する。その瞬間、信じられない奇跡が起きた。

 

 

 

――ぷくぷくぷく……。

 

 

 

まず、水の中に入ったことで、白煙くんの顔を常に覆っていたもこもこの煙が完全に水に溶けて消え去り、あのリカバリーガールをも悶絶させた「超絶美少年」の素顔が水中に露わになった。

そして同時に。ゆらゆらと揺れるプールの水の乱反射と光のイタズラによって、透ちゃんの『透明化』の個性の屈折率がほんの一瞬だけ狂い――隠されていた彼女の「超絶美少女」の素顔が、奇跡的にくっきりと浮かび上がったのだ。

 

「「――――ッ!!!?」」

 

水中でお互いの目と目が、まっすぐに合わさる。

どちらも言葉にならない衝撃に目を見張った。特に白煙くんにとって、透ちゃんの素顔を見るのはこれが人生で初めてのこと。それは白煙くんの理想を遥かに超えた、あまりにも、あまりにもドストライクな美少女だった。

もちろん透ちゃんにとっても、間近で見るエンちゃんの素顔は心臓が止まるほど格好良かった。

この一瞬で、二人は完全にお互いへと「一目惚れ」してしまったのだ。

 

「ぶはぁっっ!!!」

 

たまらず同時に水面に顔を跳ね上げる二人。

白煙くんの顔にはすぐにもこもこの煙が戻ってきたが、その煙は見たこともないほどの爆発的な深紅(真っ赤)に染まり、頭から湯気のような煙を勢いよく噴き出させて完全パニックに陥っていた。

透ちゃんの方も、見えないながらも顔を両手で覆い、バシャバシャと激しく水を叩きながら大パニック!

 

「み、見ちゃった……エンちゃんの顔、見ちゃったぁぁぁ!!」

 

「と、透ちゃん……あの、その……っ!」

 

「エンちゃん、ままままさか」

 

「透ちゃんの素顔、見えた…………」

 

「わきゃああああああああああああああああああああーーーー!?!?!?!?」

 

お互い、今はいつも通り煙と透明化で見えないはずなのに、あまりの恥ずかしさと意識のしすぎで、もうお互いの方向を見ることすらできなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

そんな様子を、プールサイドからフランクフルトを食べながら眺めていたバックドラフトとサイドキックの面々は、実に楽しそうに目を細めていた。

 

「いやぁ……青春だなぁ、おい」

 

「眩しすぎて、おじさんたちの目が潰れちまいそうだぜ」

 

梅雨ちゃんと障子くんも、「あらあらケロ」「……当分はまともに口もきけそうにないな」と苦笑い。

ヴィラン連合の不穏な影や、過酷な訓練の日々。そんな厳しい現実を一瞬だけ忘れさせてくれるような、甘酸っぱくて、照れくさくて、どこまでも青い日常のプール日和は、こうして賑やかに、そしてちょっぴりドラマチックに終わりを告げるのだった。

 




白煙くん初めて透ちゃんの素顔を見る
原作見た時も美少女過ぎてびっくりしました

次回からは林間合宿です
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