ようこそ怪物たちの居る教室へ   作:月神サチ

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第11話 中間テストに向けて……その4

――Side 頼久

 

試験まであと3日。

 

約1名がアリーナ通いのままだったり、軽井沢が平田からオレに乗り換えたので平田ラブ勢の水面下の戦いが始まったりしてる今日この頃。

 

桔梗が過去問貰っており、複製完了してるので、トキと桔梗にも勉強教える側に回って貰うのだ。

 

それはさておき

 

「平田」

 

「何かな、千手君」

 

オレは教室にていつものようにプリント渡してから耳元で告げる。

 

「一番下の5枚……他クラスにバレないように勉強会でオレが作ったヤマ勘テストと言ってテストさせてくれ。過去数年間全く同じ中間テストの過去問だ。」

 

「!」

 

「解かせたあと、下6枚目から10枚目の模範解答を見せつつ実は過去問で今回のテストであることを伝えてやれば復習をしっかりやるはずだ。疑われたなら11枚目から25枚目までの過去3年分を見せてやれ。あと桔梗には勉強会不参加の面々で希望者に渡すよう頼んでるしこっちも同じようにやるから、これで今年だけ激変とかなければ、赤点を全員回避できるだろう」

 

「わかった。こっちで参加する人には全員やってもらうよ。本当に助かる」

 

「オレとしても最初の試練で脱落なんてしてほしくないからな」

 

オレの言葉に硬直する平田。

 

「……誰も欠けずに卒業したいな」

 

何とか紡いだ言葉。

 

「保証は出来ない。人がいつか死ぬように、選ばなければならない時が来るかもしれない。苦しいかもしれないが、残された者たちは、前を進み続けなければならないだろう」

 

オレは冷たく起こりうる未来を突きつける。

 

「……なかなか厳しいね。僕はそうなってほしくないよ」

 

「オレだってそう思うよっと」

 

そっと平田の懐にあるものを滑りこませる。

 

「コレは――?」

 

「誰もいないところ……できれば自分の部屋で読め」

 

「? わかったよ」

 

親父殿が起こした気まぐれで、平田に縁がある植物状態の人間1人が目を覚ましたらしい。

 

清華拉致ったあと父が保護したとかいう松尾……とか言う親子の元で面倒見るとか何とか伝えられたが、聞き流していたので細かいことは覚えてない。

 

とにかく平田に渡せというオーダー達成したのでヨシ!(現場猫感)

 

とりあえずやること終わったので退散する。

 

なんかオレと平田でカップリングとか抜かす腐ってる女子がいるみたいなんだが、放置……したくないなぁ……でも誰なんやろ。わかんねぇんだよな。疑心暗鬼で雛見沢になりそう(風評被害)。

 

 

 

 

 

放課後、オレのところに来てる面々に過去問解かせつつ、Bクラスもいたので過去問渡そうとしたのだが……

 

「なんで彼らに渡そうとしてるの?」

 

鈴音に阻まれた。

 

「恩を売っておけば、あとでこっちが窮地になったとき助けてもらえるかもだろ。Bクラスリーダーしてる一之瀬は、お人好しって聞くし」

 

「……過去問を貴方たちが手に入れて、勉強会も主導してる時点で私に指図できる立場はないわね。……最悪Cクラスに渡さないなら何も言わないことにするわ」

 

「その心は?」

 

「龍園とかいう男が初対面で下の名前で呼んできて、塩対応したら私のことを貴方の肌馬扱いするようなクラス、とっとと滅んでほしいから」

 

「私怨たっぷりンゴねぇ……」

 

「言い方気持ち悪い」

 

「こうやって好感度を下げることにより、オレの部屋凸確率下げて、現在兄妹間空気微妙な状態の学と接触するリスクを下げることができます。若干自尊心が傷つきますが、事故減らすためにも必要なコラテラルダメージと割り切りましょう(ゆっくりボイス)」

 

「なんでRTA実況風?」

 

思ったより俗に染まってるなこの鈴音。

 

兄(の学に影響与えたのオレなので結果オレ)の影響か……?

 

とりあえず問題なさそうなので一之瀬のところへ

 

 

 

 

 

一之瀬が中心になって勉強してるのを確認。

 

「あ、千手君。どうしたの?」

 

「貸しの追加しにきた」

 

「へっ?」

 

すかさずに過去問セット(過去三年分と模範解答のフルセット)を押し付ける。

 

「これで貸し2な。嘘だと思うなら上級生に裏取りしてみるといい。」

 

「ちょっと!?」

 

オレはそのまま逃げるようにBクラスが占有してるエリアを脱出した。

 

 

 

 

面倒くさいのでそのまま図書室脱出からの寮まで帰還。

 

エントランスにてなにやってるの?と複数名からメッセージ来てるがストレスと返したらなんか労られた。

 

解せぬ(面倒くさい系思考感)

 

とか思ってたら

 

「あの、先日はありがとうございました」

 

と声をかけられた。

 

振り向くと少し前にBクラスの図書室入室に紛れていた娘がいた。

 

「ん?Cクラス男子がBクラス連中の進路妨害してたこと?」

 

「はい……不干渉を条件としていたので、口出しできず、男子に囲まれてしまうと、どうしようもないので……あ、私は椎名ひよりと申します。一年のCクラス所属です」

 

「千手頼久だ」

 

「知ってます。チョウジ君に『経験談として、頼久の身内に手を出すくらいなら、総帥が詰めてるゲルマニアグループ本社襲撃したほうがまだ報復された時生き残る目がある』と言わしめ、呪那ちゃんから『短期間で反魂できないくらい蘇生と死を経験して擦り切れて廃人になりたいなら宣戦布告無しに頼久に卑怯な手で先制攻撃したらいいよ』と敵対拒否を引き出し美甘ネルさんに『フル稼働の溶鉱炉に身投げとゲームや試験以外で頼久の身内に攻撃するの、大体同意義だからな? 忠告したぞ』と龍園君相手に真顔で言い切らせた方ですから」

 

「ソレ聞かされてよくオレに話しかけようと思ったな??」

 

その華奢な見た目と違ってメンタルすごそう(こなみ)

 

「? 卑怯な手で貴方の周りの人に危害加えなければよいのでは?」

 

「そうだよ(全面肯定)。……まあ、試験とかルールの上ならそういうことになってもやむなし何だけどね。その、盤外戦術とかそういうので身内に手出しされるとその……」

 

「大切な人に酷いことされたら怒るのは普通ですよ」

 

「そう言ってもらえて助かる」

 

「ソレはそれとして、頼久君はどんな本が好きなんですか?」

 

「モモとか、星の王子さまとかかな……」

 

「子供から大人まで読めて読む立場で見えてくるものが違う本が好きなんですね……」

 

「かもしれない。化け物のような力を持つからこそ、人の心とそのあり方を問い続けること、それを時折読書で思い出してるよ」

 

「とてもよいと思いますよ……っと、すみません。用事があるのでこれで……」

 

そう言って去っていく。

 

とりあえずチョウジたち呼んで締めるか……♤

 




Cクラス紋章持ち
秋道チョウジ
太ってる時が比較的性格も丸く穏やか。痩せてる時は狂犬寄りで短気。無人島に文字通り裸で放り込まれて餓死の恐怖を知ったことで食没を体得し太る姿を取るようになっている。ゲルマニアグループ本社襲撃や頼久の身内襲撃を過去やって、前者で半殺し、後者で3回殺されている。


木林呪那
高校を機にギャルデビューした元自他(紋章持ち)共に認める根暗娘。
式神や反魂等明らかなオカルト方面の力を持つ。
なお頼久の身内呪殺した別の呪術師の濡れ衣で頼久に殺されかけたことがあるため、頼久と敵対したくないと思っている。
叔母に木林呪理という歴史の教員(別学年)が居たりする。


美甘ネル
戦闘続行スキル持ってる娘。頼久と同い年。
基本チビとか呼ばれてもキレたりはしないが、同じ一族のトキにチビと呼ばれたらはっ倒す。
頼久には色々思うところがある。
普段微妙に足並みが揃わない紋章持ちたちの取り纏めをしたりしてる。
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