ようこそ怪物たちの居る教室へ   作:月神サチ

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無言の低評価はやはり辛いものがありますねぇ。


第19話 スポット占領組とまだ揉めてる生徒たちと

――Side 頼久

 

体力に問題なさそうな清華と鈴音と共に、愛里をお姫様だっこしてるオレは――スタート地点の島北西部から南東を突っ切る形で森の中を爆走していた。

 

「本当に、化け物じみてるわね」

 

「いや、鈴音もベッドの上でわからされてるのに……今更じゃない?」

 

「オレを何だと「「「ベッドヤクザ」」」……ぐうの音も出ねぇ」

 

直ぐに恋の気配が近づいてくる。

 

オレが停止を指示すると恋もそこに合わせて着地する。

 

「島、ざっくり見てきた。北のビーチにCクラス。西の川沿いにBクラス。北東の洞窟にAクラスがいた」

 

「あー、安定してるところ全部取られたか」

 

「そ、そうなの?」

 

愛里が目を丸くして問いかけてきた。

 

「島を回ってたとき目をつけてたエリアで近いのはそのあたりだったから」

 

「どうする?」

 

清華の問いかけに反応できずにいると

 

「……なら、恋が見つけた良いところ、たぶんスポットで一番オススメ」

 

オレが見つけてないところかな?

 

「行ってみるか」

 

5人で再び移動を開始した。

 

 

 

 

 

――Side トキ

 

「君たちは少しでも節約してクラスポイント増加させたいと思わないのか!?」

 

「そう思ってるけど無理なものは無理よ!」

 

さっきから堂々巡りですね……

 

桔梗と平田君が抑えようとしてますが、どちらの言い分も妥当故に抑えきれないと言ったところでしょうか。

 

「――いつまで堂々巡りをしてるおつもりで?」

 

御主人様不在故に面倒くさいですが、仲裁しておきますか。

 

「お前も女子側か?」

 

「こっち味方するわよね!?」

 

「私としてはどっちでも良いのです」

 

「「はあ!?」」

 

他の生徒もこちらに視線を向ける。

 

「私は御主人様のモラトリアムのため尽くすだけ。御主人様が過ごしやすくなるなら力を貸しますが、100CP程度の上がり下がりは特に気にしてません。というか――」

 

私は周り見渡して告げる。

 

「文字通り真っ裸で人食い熊とかのいる蠱毒的無人島サバイバルに比べればここは楽園です。クラスメイトという手分けできる人手があり、最低限初動の準備がある。人為的に整えられた環境故食料も豊富に用意されていますし、屠殺に忌避感がなければ捌けそうな動物も居ますからね。用を足すのをみられるのは確かに不快ではありますが、簡易トイレすらない油断もできない環境に比べれば、まだマシです」

 

「…………」

 

? 何故か全員黙り込んでしまいました。

 

「お前らそんなサバイバル経験あるのか?」

 

おや、茶柱先生が口を挟んできましたね。

 

「ええ。Cクラスのチョウジはゲルマニアグループ襲撃した直後なので7年前、私や恋は5年以上前、御主人様は確か14年前だったはずです。おかげでチョウジはあの体格になるまで食いだめする癖がついて性格まで丸くなりましたからね」

 

「……人に歴史ありだな」

 

茶柱先生の言葉に同意する生徒たち。

 

落ち着いたようですね。

 

「では一旦冷静になったところで、男子には理性的に、女子には感情的に妥協点を提示しましょうか」

 

私は男子の方を向き

 

「クラスの大半が女子の中、10人リタイアすればどれだけケチっても渡された初期の試験用ポイントが0になります。原発の燃料タンクの水がぶ飲みしてもびくともしない私や恋とはちがい、女の子はとても繊細です。男子にとって我慢できても、女子には限界点を容易くオーバーさせるストレスになったりします」

 

一部騒がしいですがスルーです。

 

「同時にこういう言い合いも一部のバカは除いて女子たちは頭の片隅でポイント節約のメリットは理解しています。ただストレスで後々影響起こり得るかもしれません。なので『リタイアされたら元も子もない、だから必要経費』と割り切ってください。リーダー当てやスポット占領に御主人様や鈴音たちが奮闘するでしょうからそこを手伝い、食料調達等に奔走し、ほかの面で浪費しないよう動くのが良いのでは?」

 

「たしかに……」

 

「女子も不快なのは理解してます。しかしポイントは有限。CPに変換されると考えたら、プライバシー確保などの譲れないもの、体調維持が必要なモノ、そう言う理由をちゃんと提示の上で現場の取りまとめしてる平田君や桔梗に相談してください。2人が胃痛抱えて調整して、駄目なものはどういう理由で駄目とか、こっちは駄目だけどコレなら……と代替案提示してくれるはずです」

 

「……そうね」

 

取りあえず落ち着いたようですね。

 

「御主人様がポイント確保のために奔走し、恋も不在なので矢面に立ちましたが、私は面倒が嫌いなんです。御主人様が釘指してなければ、揉めてる男女全員絞め落として鎮圧し、揉める度に絞め落とししてたところですよ」

 

私の言葉に後ずさりする生徒たち。

 

コレくらい脅しておけば良いでしょう。

 

そう思ったら森から恋が戻ってきた。

 

「こちらはまだこのザマです。そちらに進展は?」

 

「ん、島一通り見て回った。あと御主人様たちがいいスポット占領したのを知らせに来た」

 

「いいスポット……?」

 

何処でしょうか。

 

洞窟?川沿い?

 

「ん、森のひらけた場所。スポットには滝と小さいけど川に井戸があって木造の小屋と倉庫に穴倉がある。島の南東だから、ちょっと遠いけど……」

 

船のときはみえませんでしたけど……

 

「……あの場所のスポットを見つけるとは……」

 

茶柱先生の発言的にどうやらパッと見中立地帯のスポットらしいですね。

 

「平田君、私は御主人様たちの荷物を持ちますので、ほかの人に荷物分担させつつ恋の先導に他生徒引率してください」

 

「え、あ、うん。ありがとう!」

 

「あと須藤」

 

「え?」

 

「簡易トイレ使ったのあなただけです。責任持って使った分はスポットまで持っていきなさい」

 

「……ハイ」

 

ふう、久しぶりに指示出しして疲れました。

 

「なんかものぐさなだけで統率力高いのでは?」

 

「かもしれない……」

 

なんかひそひそ言ってますが知ったことではありません。

 

さて、あとは昼行灯で行く予定なのでどうなることやら……。

 

 




ざっくり動向

Aクラス
表向き病弱なままの坂柳不在で270ポイントスタートで葛城が主導してる。エドが手合わせ錬成で洞窟を快適にしたりしたとか……。
湧き水が毒味したイザークから問題なしと言われてそれを飲料水にしてる。

Bクラス
川沿いに拠点を立てて浄化装置やトイレなどは惜しまず、リタイア出ない方針で動いている。
アルが手合わせ錬成で変なモニュメントによる日陰生成したりしてる。環境破壊のはずだが星ノ宮先生はスルーしてる。

Cクラス
バカンスとしてポイントフル活用してる様子?
チョウジが全く食べ物に手を付けず、龍園たちが不気味がってる(サバイバルと聞いて過去のトラウマから他の人が満たされるまで食べるの自重してるだけ。空腹はだめだよ、空腹は)

Dクラス
別行動組が酷使されてるが、ソレ以外はまだ殆ど動いていない。
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