ようこそ怪物たちの居る教室へ   作:月神サチ

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珍しく?長めです。


第54話 頼久の長い?クリスマス 前編

――Side 頼久

 

星ノ宮先生を食べた翌日。

 

そう、クリスマスイブである。

 

オレは形式上のオレの部屋ではなく、ヤリ部屋兼居住のリビングダイニングをクリスマスに飾り付けしている。

 

「アニミズム的無神論者のくせにクリスマスは張り切る頼久の謎具合」

 

「今に始まったことではありませんから」

 

「先輩が張り切ると本格的になるから楽しみ」

 

清華の言葉にオレと付き合い長いトキと桔梗が反応する。

 

「……これは、どういうこと……?」

 

振り向くと寝室から出てきた佐枝と星ノ宮……知恵がコチラを見ていた。

 

「ここはオレが持ってる部屋。先生は昨日佐枝にオレとの関係という、一線越えちゃ駄目なライン超えて聞いちゃったから、嗅ぎ回られる前にこっちが弱み握ったってところですかね」

 

「……まさか佐枝ちゃんが色気付いてると思って深掘りしようとしたらこんなことになるなんて……」

 

「掘られたのは星ノ宮先生でしたね」

 

「掘られたと言うか……耕された?」

 

「飛鳥馬ちゃんと神裂ちゃんシャラップ!」

 

「「えぇ……(困惑)」」

 

珍しく2人が引いてる。

 

「ちなみに帆波ちゃんや千尋ちゃんもグルなので、先輩を告発したら芋づるでそっちのクラス瓦解するでしょうし、ゲルマニアグループが全員撤退で高育がガタガタになると思いますのでご注意ください」

 

「……本格的に千手君がやりたい放題してるってこと……!?」

 

桔梗の言葉に戦慄する知恵。

 

「そんなことはないかと。実際3、4割は不可抗力というか、知りたがってたから、身をもって理解してもらってるだけで、御主人様はちゃんと全員から同意はとっています。ちなみに手を出されたことを卒業まで黙秘して、ついでにガバして露見しそうになったらフォローしてもらえると助かりますね」

 

トキが端末で知恵の同意してるところを映す。

 

快楽で理性崩壊させて誘導して言わせるのは同意とは言わない?

 

……ノーコメントで。

 

「……知恵、諦めろ。普通の男ではもう満たされんだろうしな」

 

肩ポンする佐枝。

 

「うぐ……確かに頭バカになりそうな気持ちよさだったけど……!」

 

「おはよう!って飾り付け手伝う?」「おはようございます」

 

姿見から帆波と千尋が出てきた。

 

「……本当に手を出してたんだ」

 

「先生、これからもよろしくお願いしますね」

 

知恵の言葉にニコッとする帆波。

 

知恵は帆波の様子でオレへ完全に心酔してると察したようだ。

 

「……コレで実質2クラス掌握してるようなものじゃない?」

 

「いや、坂柳が一之瀬より先に頼久と肉体関係あるし、3クラス掌握してるようなものだ」

 

なんか自慢げな佐枝。

 

「……2年生の南雲生徒会長も学年牛耳ってるけど、彼も既に学年ほぼ掌握してるようなものでは?」

 

「ある程度は……そうだな」

 

「食事ができましたので御主人様は飾り付けを切り上げてください」

 

トキの言葉にオレは飾り付けを中断。

 

有栖、真澄、愛里に波瑠加と続々とやってきて、全員知恵がいることに目を丸くする。

 

「担任だけじゃなくて、一之瀬さんのクラス担任まで……とうとう2クラス目の完全掌握に乗り出しました?」

 

「いや、単に茶柱先生がガバしたから口封じただけでしょ「ぐはっ」ほら……」

 

有栖と真澄は冷静な茶番をして

 

「……大人が3人に……でも胸の大きむぐっ!?」

 

「愛里、有栖が怒るからこれ以上はだめ」

 

愛里は波瑠加に口を手で塞がれたりと実に平和である。

 

「居ないのは……清華、鈴音、恵、千秋、心、麻耶、束……束は太陽系外移動用宇宙船の設計で徹夜してるから昼まで居ないのはいい、他は……?」

 

「問題ありません。前日に連絡受けてるので」

 

トキが把握してるようだし放置でいいか。

 

それじゃ、食事にしますかね。

 

 

 

 

 

 

「先生、ちょっとお時間もらっても?」

 

「? クリスマス会は18時からよね?まだ時間あるから良いけど……」

 

「それじゃ、こっちにお願いします!」

 

なんか帆波が千尋と共に知恵引っ張って姿見から姿を消す。

 

何処かに行ってしまった。

 

大方Bクラスのクリスマス会関連なんだろうが……ん?

 

端末に通知が来ていたので中身を見て……顎が外れかける。

 

「先輩がすごい顔してる」

 

「クリスマス……イベント……もしかして、総帥関連?」

 

オレは端末閉じながら、恋の言葉に頷く。

 

「総帥、Bクラスのイベントにサンタとして行くからよろしくだって」

 

他のクラスクリスマス会にサプライズすると書かれてるが、オレはあえてスルーである。

 

1Bと3Aくらいしかやらないらしいし。

 

「総帥の謎挙動は相変わらずわけ分かりませんね……」

 

本当にそう。

 

どれだけ贅を尽くしたクリスマス会開いても総帥と顔合わせしたい人の前にはサプライズしないくせに、そういうの考えてない人のところにはフラッと出てくるから質が悪い。

 

「えっ、もしかして総帥からBクラス生徒にクリスマスプレゼントとか渡す感じ?」

 

「そうだぞ。ちなみに欲しいもの書いた紙いれて靴下下げて別の部屋で寝たりしてると翌日クリスマスツリーの下とかにプレゼント置いてある」

 

「……羨ましいけど、欲しいものは大体持ってるし、総帥だと用意できそうにないんだよね。あーあ、トキが羨ましい」

 

「わかる」

 

「夜泣きが大変ですが、皆で交代すれば何とかなるかと」

 

……なんか不穏な気配がしてきたのでオレは用事があると部屋を飛び出した。

 

 

 

 

 

「ねえ、買い物付き合って♡」

 

ケヤキモールに行く途中でシャルロットに捕まった。

 

「逃がす気のない腕の拘束しておいて甘えた声だすないだだだ!!」

 

腕がメリメリ言ってるんだが??

 

「嫌なんて、言わせないからね♪」

 

「言えば腕が引きちぎられそう(こなみ)」

 

「そういうこと。ソレじゃあいこうねー」

 

厄介事から逃げた先でまた厄介事に捕まるとは厄日かな?

 

 

 

 

 

 

「お、南雲生徒会長だ。朝比奈さんと一緒なんだ」

 

南雲生徒会長が珍しく侍らせてるのは1人だけだ。

 

……ん?

 

なんか女子の方、シャルロット見て顔赤らめてない?

 

「お?デュノアか。お前もクリスマスデートか?」

 

「そんなところです。そちらも?」

 

シャルロットが南雲の言葉に頷き、聞き返す。

 

「そうだな」「え?雅の買い出しに付き合ってるだけだから」

 

南雲と女子が正反対な事を告げた。

 

「……えっと、そちらは?」

 

「ああ、こっちは朝比奈なずなだ。なずな、コレがあの紋章持ちたちで一番強い千手頼久だ」

 

「……どうも」「よろしくお願いしますね」

 

「せっかくだ、ダブルデートと行かないか?」「デートじゃないってば!」

 

「オレは暇してたらドナドナされたのでお任せします」「ボクは賛成かな。ランジェリーショップで頼久に下着選んでもらいたかったし」

 

「「「はっ?」」」

 

いきなりのシャルロットの言葉に全員目を丸くする。

 

「え? 生徒会長と朝比奈さんずごく仲良しですし、家族みたいな間柄って聞いてたんでー、ソレくらいしてるのかなと」

 

「「いやいやいや」」

 

息ピッタリやんけ

 

「うーん……頼久、行こうか。二人の邪魔になりそうだし」

 

オレはシャルロットに手を掴まれてそのままドナドナされる。

 

何か変なこと企んでないだろうな……?

 

 

 

 

「しかし……クリスマスイブだからかカップルっぽいのがソコソコいるな」

 

「3年生はCPのポイント差から既に卒業後を考えてたり、残りの学校生活でアオハルしようとしてるみたいだし……妥当では?」

 

フードコートで昼食。

 

昼要らないとトキ宛にオレたちのグループに連絡したら何故か恋から鬼瓦してるトキ(表情変化なし)の写真が送られてきた。

 

わけが分からないよ!

 

それはさておき

 

「たしかに「頼久お前もデートか?」ん?」

 

声のほう向くとそこにはホリーと橘さんがいた。

 

「単につかまった「その通り!」???」

 

「……あー、その、なんだ……後ろから刺されるなよ?」

 

「話に聞いてた通り気の多い人ですね……」

 

なんか橘さんから呆れられた。

 

「……2人はイブでお熱い夜を?」

 

「先にクラスのクリスマス会だな」

 

二人が手に下げてるのは、恐らくクリスマス会あるあるの交換会で出すモノなのだろう。

 

「イブなのにクリスマス会……」

 

「何故か先月確認したときクリスマス当日より前日が良いと多数から声が出ててな」

 

「私たちのこと察してたのか、皆クリスマスはクラスより好きな人と一緒にいるべきだと言われて……」

 

うーん、初々しいなぁ。

 

夜はバッチリやってるようだけど、二人とも成績や授業、生活に翳り無いのは若いからかはてさて……。

 

「そう言えばクリスマス会楽しみにしてるといいかもな」

 

「? 千手君が何かするので?」「オレは聞いてないんだが?」

 

2人が首かしげ、シャルロットが何か考える素振り。

 

「オレは何もしない。まあ、悪いようにはならないだろうから、楽しむといいさ」

 

「「????」」

 

シャルロットが食べ終えたのでそのまま別れを告げる。

 

2人が首かしげたままオレたちの席を引き継いでいたが2人もフードコートに食べに来てたのか……?

 

 

 

 

分身をホームに出撃させてたあと、ケヤキモールの中を散策しながら、オレは問いかける。

 

「それで、プレゼント交換とかBクラスはするんだろ? 何交換するんだ?」

 

「もう買ってあるんだよね。解凍しやすい冷凍ご飯入れ。ボクも愛用してるんだ」

 

「一人暮らしだと地味に便利なやつ」

 

だけど外食でほぼ済ませてる場合は死蔵する事になりそうな気が……。

 

「あ、そのへんは束さんが動いてるから大丈夫かな」

 

「ナチュラルに人の心読まんといて? 何やるつもりなん?」

 

「高育内フリマアプリ作ってるみたい。手数料3%の公開取引、手数料8%の非公開取引、手数料5%の出品者か購入者が非公開の部分的非公開取引だって」

 

ますますここ学園都市のようになってるな……フェナスエリアの水族館が美ら海と名古屋港合体したサイズだし、モールもデカイし……。

 

「ちなみにアングラなものは販売できないようになってるらしいよ」

 

「何故オレに言ったし」

 

「やりそうな気がしたから」

 

うーん、ひどい。

 

 

 

 

 

シャルのウィンドウショッピングに同行、気がつけば夕方。

 

オレが帰宅しようとするとシャルが駄々をこね始めた。

 

しかしクラスのクリスマス会ぶっちするなら次デートは来年のクリスマスまで無しと伝えたら速攻で解放したあたり、多分本人も分かってるのだろう。

 

そうして家に戻ると、Bクラスの3人以外が勢ぞろいでミニスカサンタの格好をしていた。

 

「「「「「「メリークリスマス!」」」」」」「まだイブだけど」

 

恋の言葉にコケたりする面々。

 

「わーお、本当にすごいな。絶景だよ」

 

エプロンドレスがデフォな束すら皆に合わせているのだか、尚更、だろう。

 

機械のうさみみは外さないあたりアイデンティティなのかもしれないが。

 

「……いい年した大人がこれでいいのか?」

 

「よーくんが喜んでるならいいじゃん。ウチなんて未だに母さんこういうのとかとーさん誘惑するためにボディコンとか着てるし」

 

佐枝に対して束がそう答える。

 

普段語らない天災の家族の話に目を丸くする面々。

 

「本当ならここで食事と乱交で楽しむ予定でしたが、3人を後回しにするのは申し訳ないので、普通の夕食です」

 

「私たちは、誘うだけだから」「御主人様が手を出したら、合意だから遠慮しませんよ?」「3人を待つなら、我慢して下さいね?」

 

真澄、有栖、波瑠加が妖艶な笑みを見せる。

 

オレは、帆波たち帰ってくるまで我慢できるかな?

 

 

 

 

 

 

――Side ???

 

「Ho Ho Ho! Frohe Weihnachten!」

 

今の私はサンタさん。

 

とあるクリスマス会(イブだけど)に姿を見せる。

 

「え?誰?」「お店からのサプライズ?」「ふろー……あ、ドイツ語でメリークリスマスって言ってるのか!」「すごく大きいサンタさんだねぇ」「金髪金眼のイケメンさん!白い口髭で凄いことになってる!」「あれ?どっかで見たことあるような……」

 

1年Bクラスだったか?

 

随分と賑やかなクラスだ。

 

「1年間いい子にしていたようだからね。プレゼントを持ってきた。サンタさんが渡せるプレゼントを皆に用意してきた。あー、そこのフロイライン、いっぺんには渡せぬから、順番整理してくれるかね?」

 

「ひゃい!」

 

おや?私の認識阻害を貫通してる?

 

……なるほど、頼久と身体重ねてるから弱めの認識阻害くらいならレジストできるというわけか。

 

まあ良かろう。

 

「まずは……君か。何がいいのかな?」

 

「サッカー部なので、スパイクや練習道具……いいですか?」

 

ふむ……スパイク4足、すね当て、ストッキングはサイズに合うものを、その他を宝物庫から取り出し、袋にいれて渡す。

 

「でばコレらと、サッカーボールを2つじゃ!ゲルマニアグループが売っているプロ選手も使う一級品じゃよ。」

 

「えっ!こんないいものを!? サンタさんありがとう!」

 

適当な椅子に座ってスパイク着用してる少年を横目に、1人ずつプレゼントを用意していく。

 

あるものは高級コスメ、あるものは将棋のセット(流石に盤は重いから店のスタッフさんに運んでもらうか台車借りるように言い含めておく)、あるものは来月発売予定のゲルマニアグループ最新ゲーム機とその販売ゲームソフト5本セットなどをプレゼントしていく。

 

「未発売のゲームを言ったら本当にもらえちゃった……」「このサンタさん凄すぎる」「本当にありがとう!」

 

もちろん高育のルールに添えないもの(家族に会いたい等)は叶えられんので、紋章持ちたちなら手紙くらい送れることを仄めかしたりして別のをプレゼントしておいた。

 

紋章持ちの3人は錬金術の本に東洋医学の書、コスプレ自作の手引というそれぞれが欲しがった知識の関連書籍を渡しておいた。

 

全員プレゼントを受け取ったのを確認してから

 

「さて、私は次のプレゼントを待ついい子たちのところに行くとしよう。欲張らず、いい子に頑張るんじゃぞ、Frohe Weihnachten!」

 

とつけて去る。

 

次は3年Aクラスの貸し切り会場は……と。

 

 

 

――Side 帆波

 

「にしてもすごいサンタさんだな!」「お店のサプライズ?」

 

皆が賑やかにしてるところにシャルたちが口を開いた。

 

「え?うちのグループの総帥だよ」「気まぐれ起こしてサプライズしにきたね」「来年もあるとは限らないので、期待はほどほどに」

 

その言葉にクラスの面々が石化した。

 

「えっ?」「本当?」「オレおじさん呼びしちゃったんだけど」

 

「その程度なら気にしないので問題ないかと」

 

……そろそろいい時間だし、皆食事も満足して、プレゼント交換も終わってるし……解散でいいかな。

 

「ソレじゃあ、この辺で解散かな。皆、プレゼント忘れないようにね!」

 

私の言葉に全員が応じてくれた。

 

そしてプレゼント持てる人は持って、無理そうな人はスタッフさんに交渉(何故か郵送無料になった。すごい)して預かってもらったりしてお店を出る。

 

「来年も皆、よろしくね! それじゃ、解散〜」

 

解散と言っても、皆で寮へ向かうから解散するのは実質寮で、になったけど。

 

「さて、私たちはここからが本番……かな」「頼久が先に乱交始めてる気がしますね」「私もこのコスプレするのね……佐枝ちゃん着てるらしいし、負けられない……!」

 

私たちは皆がエレベーターに乗ったのを確認してからそうこぼして、次のエレベーターにのり、それぞれの部屋から、あの部屋へと向かうことになった。

 

どうなったか?

 

それは……内緒。

 

 

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