【本編完結】転生したら八千年の遠回りをしていた件 〜生まれ変わっても、君と出会う〜 作:蠱毒は孤独
ビターエンド
「ねえ、まだ?」
何度目か分からない問いかけに、彩葉さんの肩がぴくりと動いた。
「まだ」
「さっきもまだって言った」
「さっきもまだだったから」
画面から目を離さないまま返す声は、平坦だった。集中している時の彩葉さんは、昔からこういう声になる。
かぐやは唇を尖らせて、台の周りをもう一周した。今朝、自分の身体で目を覚ましたばかりだというのに、足取りに迷いがない。床を踏めば硬いと言い、壁に触れれば冷たいと言い、僕の袖を引いては「引っ張れる」と言う。半日のうちに、それを何十回聞いたか分からない。
「イツキ、ヤチヨまだ起きないの? 私の時って、もっと早くなかった?」
「まだ始まってないからね」
「じゃあ、始まったらすぐ起きる? 私、起きた時のこと全然覚えてないんだよね。気づいたら天井見てた」
「彩葉さんの準備が終わったらね」
かぐやはそれ以上は言わずに、彩葉さんの背中を見た。急かしたいのを我慢しているのが、横顔にそのまま出ていた。
「視線がうるさい。あと少しだから」
部屋の中央の台には、もう一つの身体が目を閉じて横たわっていた。
僕にできることは、もう全部終えてある。
十年かかった。
かぐやの精神体が戻り、ツクヨミで再び動けるようになってからは、待つだけの十年ではなくなった。かぐやは彩葉さんへ注文を出し続け、ヤチヨは自分が何を感じたいのかを一つずつ言葉にしていった。彩葉さんは学び、作り、うまくいかなければ作り直した。
僕はその間、日々が途切れないように動いていた。
試作のたびに魂の側から接続を確かめ、危ないものは先に遠ざける。足りないものを揃え、必要な話をつける。研究室に泊まり込んだ彩葉さんを夜中に迎えに行くのも、ツクヨミから戻ってこないかぐやを呼びに行くのも、たいてい僕だった。
何かあれば、まず僕に連絡が来る。
それが、この十年の当たり前だった。
身体そのものを作ったのは、彩葉さんだ。僕が繋ぐのは、最後の一箇所だけ。その一箇所も、昨日のうちに済ませてある。
「……始めるよ」
小さな声だった。かぐやがぴたりと黙る。
彩葉さんの指が、最後の操作を押した。
目を開けるまでに、どれくらいの時間がかかったのか。実際には数秒だったのだと思う。けれど、台の傍らで待っていた僕には、ひどく長く感じられた。
閉じた瞼が、ごく小さく震えた。
それだけで、操作卓の前の彩葉さんの肩が強張った。かぐやは息を止めたみたいに動かない。
僕もたぶん、似たような顔をしていた。
もう一度、瞼が動いた。ゆっくりと開いていく。
現れた瞳は、しばらく天井だけを映していた。焦点が合うまでの、わずかな時間。それから視線が横へ流れる。
彩葉さん。かぐや。最後に、僕。
何度も見てきた顔だった。画面越しにも、ツクヨミでも、それよりずっと前にも。
それなのに、初めて会うみたいだった。
唇が動いて、声になるまで一拍あった。
「……聞こえる」
いつもの声だった。何千回、何万回と聞いてきた声。それが空気を震わせて耳へ届いたというだけで、胸の奥が妙に騒がしくなる。
彩葉さんはすぐに画面へ目を落とした。
「ヤチヨ、私の声、聞こえる?」
「うん」
「視界は? 二重に見えたり、暗かったりしない?」
「大丈夫。……たぶん」
「たぶんじゃ困るんだけど」
「研究者さん、初手から厳しくない?」
いつものヤチヨだった。それを確かめた途端、彩葉さんの肩から少しだけ力が抜けたのが見えた。
かぐやの方は、もう限界だったらしい。
「ヤチヨ!」
「ちょ、かぐや、まだ――」
「起きた!」
彩葉さんの制止を最後まで聞かずに、かぐやが台の脇まで飛んでいく。さすがに抱きつくのは思い留まったのか、ぎりぎりのところで止まって、顔だけを覗き込んだ。
「どう? 重いでしょ。私も朝そうだったもん、腕上げるだけで疲れちゃって。でも最初だけだから、すぐ慣れるよ」
「かぐや、ヤチヨまだ起きたばっかりだから」
「だから教えてあげてるの。分かんないことあったら聞いてね、私、半日先輩だし」
「先輩風が早いなあ」
ヤチヨが小さく笑った。
笑いながら、自分の手を持ち上げる。指を一本ずつ曲げる。開く。握る。手首を返して、掌を眺める。
ひどく慎重な動きだった。
人差し指で掌を押す。手の甲を押す。腕に触れて、それから頬へ。
「……ちゃんと、私の手だ」
彩葉さんの唇が震えたのが、ここからでも分かった。
「そっか」
短く言って、彼女は画面へ顔を戻した。手の甲が一度だけ目元を擦る。
「彩葉、泣いてるじゃん」
「泣いてない」
「泣いてるよー」
「起動ログ見てただけ」
かぐやとヤチヨが顔を見合わせて笑う。似た笑い方で、少しずつ違っていた。
ヤチヨは台の縁から足を下ろした。床に触れた爪先が、ぴくりと跳ねる。
「……床」
「床だね」
「硬い」
「床だからね」
「彩葉、感動を全部現実に戻してくるね」
「感想を聞かれたら、そう答えるしかないでしょ」
両足に力を入れて、立ち上がる。
一歩目で身体が前へ傾いた。僕とかぐやが同時に動きかけて、彩葉さんの声の方が早かった。
「待って。自分でどこまでできるか見たいから」
伸ばしかけた手を止める。ヤチヨは台に片手をついて、自分で身体を戻した。
「おっと。……身体って、こんなに重かったっけ」
「長いこと身体がなかったんだから、感覚も鈍ってるでしょ」
「昔はこれで普通に走ってたんだけどなあ」
「今日は歩くところまで」
「はーい」
もう一度。今度は、ちゃんと立った。一歩。また一歩。
少し先で、かぐやが両手を広げて待っている。何をするつもりなのか、分かりやすすぎた。
「ヤチヨ、ここまで歩いてきて。ゴールね」
「何そのゴール」
「いいじゃん、目標あった方が歩きやすいでしょ」
辿り着いた途端、今度こそ抱きつかれた。
「うわっ」
「ほんとにいる。……ちゃんと触れるんだね」
「いるいる。力、ちょっと強い」
「もうちょっとだけ。今離したら、なんか消えちゃいそうなんだもん」
「消えないってば」
そう言いながら、ヤチヨの腕もかぐやの背中へ回っていた。
二人が、同じ場所に立っている。似ているところもある。まるで違うところもある。
どちらかをどちらかに重ねる必要は、最初からなかった。
かぐやがようやく離れると、ヤチヨは彩葉さんの方を見た。
彩葉さんは、目を逸らした。
「何」
「いや?」
「その顔やめて」
「まだ何も言ってないよ」
「言いそうな顔してる」
「十年頑張った人がいるなあって」
彩葉さんは黙った。
ヤチヨが、手を差し出す。
一瞬だけ迷ってから、彩葉さんはその手を取った。すぐに普段の顔へ戻したけれど、唇の端が震えていたのを、僕は見た。
「……どう」
「どうって?」
「手」
ヤチヨが少しだけ握る。彩葉さんも握り返す。
「ちゃんと握れてる。温度も……問題ないと思う」
「研究者の感想だ」
「じゃあ何て言えばいいのよ」
「別に。これでいい」
二人とも、しばらく手を離さなかった。
やがてヤチヨの方から指を解いて、僕を見た。
「一継」
「うん」
「手」
それだけだった。
近づいて、手を差し出す。
指先が触れた瞬間、ヤチヨの肩がかすかに跳ねた。確かめるように僕の指をなぞって、それから掌を重ねてくる。
握られた。握り返す。
ヤチヨが黙った。
俯いて、重なった手を見ている。いつもの軽口も出てこない。ただ、親指が僕の手の甲を、ゆっくりとなぞった。
「……あったかい」
「うん」
僕も、それしか返せなかった。
八千年。
長すぎて、今さらその長さを言葉にする意味もない気がした。
同じ場所にいた。何度も別れた。何度も帰った。笑って、怒って、歌を聞いて、何年も顔を合わせない時期があっても、また同じ時間へ戻った。
ずっと近くにいたはずなのに。
手の温度だけは、知らなかった。
ヤチヨが顔を上げた。目元が少し赤い。それでも笑った。
「ぽかぽかする」
知っている言葉だった。
「知ってたんだよ、ずっと前から。……でも、この手で分かるのは初めて」
「でしょ。イツキってぽかぽかなの。私、ずっと前から言ってたもん」
横から、かぐやが胸を張った。
「かぐやが先に見つけたんだからね」
「えー、それ言う? 私のほうがずっと前から知ってるんだけど?」
「ずるい。それ、後から出してくるの反則じゃない?」
「張り合うとこ、そこ?」
彩葉さんの呆れた声に、二人が揃って振り向く。揃ったのはそこだけで、続く言い分はまた別々だった。
ヤチヨはもう一度だけ、僕の手を握り直した。
ほんの少し。
それから、離した。
「ねえ彩葉」
「何」
「私、パンケーキ食べたい」
「……今それ?」
「今それ。ずっと言ってたでしょ」
「私も食べたい。ふわふわで、上にバター乗ってるやつがいい」
「起動したばっかりなんだけど」
彩葉さんがこめかみを押さえる。ヤチヨは悪びれもせずに笑って、それから僕の方へ顔を向けた。
「一継は?」
「僕?」
「何かしたいこと、ないの? 一継ってさ、そういうの全然言わないじゃん」
かぐやも、彩葉さんも、こちらを見た。
したいこと。
すぐには出てこなかった。誰かの望みを聞くことには慣れていても、自分のものを探すのには、いつも少し時間がかかる。
探そうとして、視界の端に彩葉さんが映った。
目の下に、ここ数日の徹夜がそのまま残っている。起動の直前まで、ほとんど座ってもいなかったはずだ。
「……今日は、彩葉さんに休んでほしいかな」
口にしてから、それが答えになっているのかどうか、少しだけ分からなくなった。
ヤチヨが瞬きをした。
「ふーん」
それだけだった。何か言いかけたように見えたけれど、ヤチヨはそのまま、彩葉さんの方へ向き直った。
「だってさ、彩葉」
「私は大丈夫です」
「大丈夫な人の目の下じゃないよ、それ」
「じゃあ、パンケーキ食べてから寝ればいいじゃん」
かぐやが、いいことを思いついた顔で続けた。
「彩葉も一緒に食べて、そのまま休むの。それなら両方できるでしょ」
「順番の問題なんだけど」
言いながら、彩葉さんの口元はもう緩んでいた。
間違った答えではなかったと思う。彩葉さんは本当に疲れていたし、休んでほしいのも本当だった。
ただ、ヤチヨが一瞬だけ僕を見たあの目が、少し後まで残った。
◇
初日の確認が一通り終わる頃には、窓の外が夕方の色に変わっていた。
まだ確かめたいことはいくらでもあるらしい。それでも彩葉さんが端末に記録を残しながら「今日はここまで」と言うと、かぐやが誰より先に喜んだ。
「やった。パンケーキだ」
「何であなたが一番喜ぶのよ」
「だってお祝いでしょ。ヤチヨが起きた日なんだから」
「……それは、そうだけど」
四人で、同じ建物の同じ階へ戻った。
台所に立とうとすると、先に彩葉さんが袖をまくっていた。
「今日は私が作ります」
「休むんじゃなかったの?」
「休むのは焼いてからです」
「彩葉さん」
「十年待たせたんだから、パンケーキくらい焼かせてください」
そう言われると、何も返せなかった。
「私も手伝う」
「邪魔しないなら」
「しないってば。……たぶん」
「じゃあ座ってて」
「違うってば、ちゃんと手伝うから。卵割るのとか得意になったんだよ」
結局、二人で並んで準備を始めた。
僕も何か手伝おうとしたら、振り返った彩葉さんにきっぱりと言われた。
「一継さんは座っててください。今日は何もしなくていいです」
座るしかなかった。
何もしないで待つというのは、どうにも落ち着かない。手の置き場が分からない。
隣を見ると、ヤチヨが両手をテーブルの上に置いて、それを眺めていた。指で木目をなぞる。カップの縁に触れる。そのたびに、表情がほんの少しずつ変わる。
「楽しい?」
「楽しいよ」
「触ってるだけなのに?」
「触れる側はそう言うんだよね」
「なるほど」
「一継も一回、八千年くらい触覚なくしてみる?」
「遠慮しておくよ」
「でしょうね」
香ばしい匂いが漂ってきた。ヤチヨの顔が上がる。
「……匂いって、こんな感じだったね」
「思い出した?」
「覚えてるつもりだったんだけどなあ。実際に嗅ぐと、全然違う」
鼻先に指を当てて、ヤチヨは小さく笑った。
皿が四枚並んだ。
最初だからと、彩葉さんはかなり小さめに焼いたらしい。かぐやだけが、露骨に不満そうだった。
「私のも小さいんだけど」
「今日はヤチヨが主役なの」
「じゃあ、あとでもう一枚焼いてくれる?」
「まだ一口も食べてないでしょ」
ヤチヨはフォークを握って、小さく切った一片を口へ運んだ。
噛む。
動きが止まった。
誰も何も言わずに、待った。
「……甘い」
「うん」
「柔らかい」
「うん」
「……おいしい」
「そっか」
彩葉さんは俯いたまま、それだけ返した。ヤチヨはもう一口を食べた。今度は止まらなかった。
「いただきまーす」
「もう食べてるじゃない」
「ん、おいしい。彩葉、これ練習してた時のより絶対ふわふわだよ」
「感想が早い」
僕もフォークを取る。少し焼き色の濃いところがある。それでも、美味しかった。
大事件のはずだった。十年の研究。八千年の願い。ありえなかったものが、現実になった日。
それなのに僕たちがしているのは、パンケーキを食べながら他愛のない話をすることだった。
たぶん、これでよかったのだと思う。
「ねえ、今度みんなで旅行行こうよ」
食べ終えたかぐやが、唐突に言った。彩葉さんは驚きもしない。
「いつ」
「今度は今度。ヤチヨが外に慣れたら」
「一番予定が立てにくいやつ」
「四人でね。ヤチヨもやっと外に出られるんだし、イツキも一緒に」
「私はしばらく研究の整理があるから、すぐは無理」
「じゃあ、それが終わったら。待ってるから」
「まあ……そのくらいなら」
かぐやの目がヤチヨへ向く。
「ヤチヨはどこ行きたい?」
「温泉」
「早くない?」
「八千年、考える時間あったからね」
「ずるい」
「何が?」
「私、まだ全然決めてないのに。行きたいとこ多すぎるんだもん」
「それは知らないよ」
それから、かぐやの目がこちらへ来た。
「イツキは?」
「僕?」
「どこ行きたい?」
「そうだね……三人なら、彩葉さんの予定さえ合えば、どこへでも行けるんじゃないかな」
会話が、一瞬止まった。
かぐやが眉を寄せる。
「……今、四人って言ったよね」
「ああ」
「イツキも入ってるの。数え間違えないで」
「もちろん。僕も行けるならね」
「行けるならじゃなくて、行くの」
「はいはい」
「返事が軽いんだけど」
ヤチヨが笑った。
「一継、諦めた方がいいよ。こうなったかぐやは長いから」
「ヤチヨだって来るんだから、一緒でしょ」
「私は最初から温泉って言ってるでしょうが」
「彩葉も逃げないでね」
「何で私まで巻き込むのよ」
「だって四人だもん」
かぐやが笑う。彩葉さんも呆れながら笑っている。ヤチヨは端末で温泉地を探し始めた。
三人。
楽しそうだった。
それを見ているだけで、胸の内側が少し温かくなった。
これなら大丈夫だと、思った。
◇
夜になって、今日は解散することになった。
かぐやは最後まで「明日も来る」と言い張っていたし、彩葉さんは明日の確認項目をもう頭の中で並べているようだった。身体に慣れるまではと、ヤチヨも今夜は二人の部屋へ泊まることになっている。
玄関で靴を履きながら、かぐやが振り返った。
「イツキ」
「うん?」
「明日、何する?」
「僕?」
「うん」
「かぐやは何がしたい?」
「違う。イツキが何したいか聞いてるの」
答えようとして、言葉が止まった。
明日。
やらなければならないことなら、いくらでもある。今日の記録の整理。二人の身体の経過確認。彩葉さんの研究の後片づけ。
でも、僕がしたいこと。
「……片づけかな」
かぐやの顔が、露骨に曇った。
「そういうのじゃなくて」
「じゃあ何だろう」
「それは自分で考えてよ」
「難題だな」
「じゃあ宿題ね。明日までに考えてきて。……片づけ以外で」
「はいはい」
「返事は?」
かぐやはそれきり口を閉じて、僕を見ていた。考えておくよ、と返すと、ようやく頷いた。それから彩葉さんに呼ばれて、先に廊下へ出ていった。
まだ一人、残っていた。
ヤチヨは玄関の手前で、ゆっくり靴に足を入れているところだった。立ち上がる時は、まだ少し慎重だ。
僕は隣に並んだ。
ヤチヨは数歩進んで、扉の前で止まった。
「一継」
「うん」
「明日もいる?」
何でもないような声だった。
八千年の間にも、似たことを何度も聞かれた。明日はいるのか。いつ帰るのか。今度は一緒に行くのか、残るのか。
長く生きるうちに、いちいち大げさな約束はしなくなった。僕たちにとっては、普通の確認だった。
「いるよ」
「そ」
ヤチヨが笑った。
「じゃ、おやすみ。一継」
「おやすみ、ヤチヨ」
ヤチヨが廊下へ出ていく。少し先で待っていたかぐやが、すぐに何か話しかけた。彩葉さんもそこへ加わる。
三人の声が、遠ざかっていく。
僕は一人、開いたままの扉の前に立っていた。
明日もいる。
それは嘘じゃない。
明日は、まだ。
研究は終わった。二人の身体は、ここにある。
かぐやは、今朝初めて自分の足で立った。それなのにもう、行きたい場所を自分で選んでいる。
ヤチヨはもう、誰かの端末や仮想空間の中だけで生きる必要はない。
彩葉さんは十年前に自分で選んだ未来を、自分の手で形にした。
三人は笑っていた。四人で旅行に行く話をしていた。
僕がいなくても、その話はきっと続けられる。
それを思うと、不思議なくらい安心した。
――もう、この三人は。
僕がいなくても、生きていける。
扉を閉めて、部屋の明かりをつけた。
端末を開く。今日の記録を整理するつもりだった。
画面の隅に、新しい項目を一つ作った。
名前は、まだ付けなかった。