とりあえずこれにて金剛パートも一旦終わりですね。
そう言えば艦これのイベントが開催されましたね。
私も、参加しております。
くっ……資材もバケツも艦娘も装備も何もかも足りない。
現在Eー1のみ攻略済み。Eー2を突破すべく日々突撃する毎日です。
それから、バレンタインも近付いてきました。誰か私にリアルチョコを(懇願)
とまぁ、見苦しいのはおいておいて。本編をどうぞ!
……にしても金剛の口調が本当によく分からねぇ。
☆月D日、今日は曇りデース
昨日の土砂降りで土砂崩れが起きていたのデース!
流石に朝から泥まみれの片付けはなんと言うか、テンションが下がりますネー。
と、問題は夜デース。
提督のベッドに潜り込もうと思ったら部屋はもぬけの殻でしたー。
何処かへ出掛けている?そう思った私は鎮守府を出て提督を探したのデース!
「うむむ、提督もやっぱり男だから我慢出来ずに外で。いや、流石にそれは無いか」
そんな事を考えつつ、探していたら堤防付近で提督らしき人影を見つけました。
「ーーーー」
「だから私はーーーーなのです」
よく見ると提督と電ちゃんが一緒に話していました。
会話の内容が分からないのがもどかしかったのデース……!
「……っ」
「………………!」
デスが、次の瞬間衝撃的なモノを目にしてしまいましたー。
ギュッと。まるで恋人を抱きしめるかのような熱い抱擁を"提督"から交わしたのデース!
そしてそのまま耳元で何やら囁いて、頭を撫でました。
電ちゃんの方は顔を真っ赤にして、そして涙を零していたのを覚えています。
提督はロリコン?そんな考えが浮かびましたが、何か違う。と感じました。
なんというか、提督の表情が親の顔みたいな、泣いている子供を宥めているかのような。そんな雰囲気だったから。
まぁ、何にしても事の真偽は明らかにしなきゃだけどネ!
☆月E日、今日も晴れデース
土砂崩れの片付けが終わり、また防衛用の装置を配置した金剛デース。
さて、昨日の出来事について電ちゃんから詳しい話を聞いてみましたー。
「ふぇ!!み、見ていたのですか!?」
動揺した顔が可愛らしいネー。まぁ、洗いざらい話して貰いマースけどネ?
「えっと……実は私が悩んでいる事の相談を」
電ちゃんの話によると、悩んでいる事に対して解決策が無いかを尋ねていたらしいデース。
……はぐらかしましたネー。ただのカウンセリングでハグなんかしないのデース。
まぁ此処が英国とかアメリカとかならやるケド、ここは日本デースから。
……まぁいいデース。明日、目にモノ見せてやりましょー。
☆月F日、微妙デース
「ふぁ……む。朝デース……か?」
「!?いや、金剛さん。これは決してお持ち帰りしたとかそういうわけでもなく俺の性欲の我慢が限界だったとかそんな事は決してありませんから!」
朝、起きたら提督が慌てていました。どうやら、知らぬうちに持ち帰りをしてしまったと思ってしまったらしいデース!
フッフッフ……計画通り。
なのですが、何処か釈然としまセーン。
「えっと……お許しくださるの、ですか?」
提督が襲ってくる素振りはありませんし、
「提督〜、別に触っても良いけど。時間を弁えてねっ!」
「………………」
誘うような言葉も言ってみましたが完璧に無視。
挙げ句の果てには、
「えっ、なんて言った?」
という難聴系主人公ばりの反応をしやがってくれたのが妙に気になったのデース。
……しかも最終的には、
「あーもう!何つーか不幸だーっ!!」
と、叫んでいました。流石に不幸と言われると女としての自信を無くしちゃいマース。
……グスン。涙目。
ついでに説教までされました。……提督はそれでも男なのデースかッ!!?
☆月G日、快晴デース!
今日は提督から『監視塔を築く』と、言われました。
どういうことがというか、敵艦が攻めて来た時にいち早く感知する為だそうデース。
私の
敵艦が一隻も来ませんでした。つまらないデース。
今日も潜り込もうかと思ったのですが、大和さんが監視していたせいで無理でした。
うーん、中々難しいですネー。
☆月☆日、晴れデース!
そう言えば、今日は提督の姿を見かけなかったのデース。
既に防衛用の装置は全て作成AND配置済みなので問題は無いんですけど、やっぱり少し気になりマース!
むぅ、にしても。最近出撃が無いので暇ですネー。まぁ、平和に越したことは無いけど。
やっぱりそろそろバーニングラブしたいデース!
あっ、ついでに提督の心を掴むのも私デース!
☆月H日、曇りデース
大変な事が起こったのデース!!
ついこの前私達の鎮守府を訪れた方。『氷桜』さんと言うそうデスが、彼(彼女)?の鎮守府が敵艦に強襲され、それ以降行方不明になってしまったそうデース……!
本部からは恐らく敵に『拉致された』という推測が建てられていますが、 依然として行方は分からぬまま。
……心配デース。
「明日は我が身か?いや、それよりも恐らく明日頃に本部から命令が来るだろうな。ここも近いし」
「敵艦が来ても大丈夫!スピードなら絶対に負けないからッ!」
提督達がそんな風に話していましたが、提督の顔は少し陰りが見えました。
どうやらかなり悩んでいたようデース。
……知り合いが行方不明だったらそうなるのも頷けますけど。
ここは私が励まして上げないといけないネー!
ほらっ、提督!元気出して!
☆月J日、提督が本気で怒ったのデース……ッ!
「今回、このような命令が本部から届いた」
そう言って提督が見せてくれたのは、深海棲艦の手に落ちた鎮守府。現在敵艦が多数存在する『志島鎮守府』を奪い返せという内容が書かれた指令書でした。
それだけなら納得の命令だったのデースが、問題はその後にあったのデース。
『尚、本作戦には島風と電の二隻だけで攻略し、その後防衛せよ』
一瞬、自分の目がおかしくなった。と思ったのデースが、何度見返してもそこに書いてあったのは同じ言葉でした。
……条件指定にしても明らかにこんなのはおかしいデース。
普通なら、『尚、本作戦に使用するのは駆逐艦四隻までとする』のように、具体的な艦の指名は。ましてやたった二隻で攻略しろなんて命令は出されない筈なのですから。
「偽物じゃないか?どう考えてもおかしいと思うよ?」
冷静に響ちゃんがそう尋ねましたが、提督は首を横に振りました。
「無い、本部には連絡を取った」
その言葉で、この書類が本物である事は分かったのデース。
そして安心させる為か提督は説明を続けました。
「既に、援軍は要請済みだ。横須賀提督にも話は付けてある」
幸運にも、偶々近くで遠征を行っていたようだしな。と付け加えてから提督は次に海図を指差しました。
「今回は俺も着いて行く。ここに来る前に元帥から貰った高速船があるからそれで目的地まで直行。そこから反撃に出るが異論ないか?」
「ちょっ!ちょっと待ってください提督。それではただの的では」
提督の言葉に大和さんが反論しましたが、提督は考えがある、と言って海図の一点を指差しました。
「この海路。信用出来る筋からのリークだが、この付近のみ敵艦は少ないという報告がある。監視塔からも確認済みだ。運の良いことに霧も出ているから、奇襲を掛けるチャンスでもある」
指でなぞるように道筋を説明しました。監視塔からのデータと照らし合わせると、駆逐イ級が五艦程度見受けられましたがそれ以上の姿は見えません。他と比べても圧倒的に数が少なかったデース。
「提督、それって罠じゃないのー?」
暁ちゃんが尋ねましたが、提督は反論を述べます。
「それなら、何でここに駆逐イ級を配置する?罠なら敵艦が居ないほうが誘いやすいだろう?それに、霧が出ているのに罠を掛けるとは思えない。寧ろ、俺だったら敵を待つよりも次なる鎮守府。
その言葉で私は提督の言いたい事が分かりました。
つまり、
「これは罠ではNOで!霧によって生まれた敵の配置ミス。いや、移動ミスって事デースか?」
「少なくとも俺はそう考える。というよりもメリットが無いからな。わざわざ
うむむ、中々難しいですね。
でも、こう考えたら敵艦はある程度知恵があるという事になるんだけど、という事は敵は……、
「敵の大将は
あくまで表情は気楽そうに。でも、その目は怒りに燃え滾るようにキッと鋭くなっていました。
そして提督は口調を変えると、真剣な声色でこう言いました。
「全員。よく聞け」
ビシッと、空気が真剣な空気に変わりました。
そして提督は一言、こう命令しました。
「なんとしてでも生き延びろ。それだけだ」
その一言で充分でした。
……出撃の少し前に大和さんと私だけ提督から残るように告げられました。
「……万が一の時はこれを使え。無いとは思うが……一応な」
そう言って渡されたのは一枚の封のされた封筒でした。物では無く、何かの使用の仕方が書いてある紙のようでした。
ある程度の分厚さがあったので、時間ギリギリまで纏めてくれたみたいです。
「帰るまでここを任せた。金剛、大和」
「待って下さい提督!」
私は提督を引き止めマシタ。
それから、提督にお願いをしたのデース。
「ちゃんと帰ってくるって約束して下さい。帰ってきたらご褒美にデートでもしてあげますカラ」
「……分かった、約束する。デートの誘いなんか初めてだからな、絶対に帰ってくるさ」
そう言って提督は駆逐艦二隻と共に出撃していきました。
その顔がヤケに血走っていたのが気になりました。
☆月K日、ウソダ、ソンナノ
提督が撃たれた。
そんな報せが午後に届きました。
「……九条提督」
残っていた駆逐艦達三人は塞ぎこんでしまい、部屋で泣いたまま。
大和さんも、周りに弱い姿は見せまいと頑張っていますが、何処か無理をしていました。
……いや、私もそうですネ。
「提督……」
守らなきゃいけない。
提督の帰る場所を。でも、守っても提督は……。
「……お二人共。コーヒーと紅茶をお持ちしました」
間宮さんがドリンクを届けてくれましたが、彼女もまた何処か気落ちした表情。
でも、それも仕方がありまセーン……、
「心臓を、撃たれたんですよね……?提督は」
確認をとるかのように私は呟きました。
口にしてはならない
「……えぇ」
「………………、」
大和さんは静かに。間宮さんは黙ったまま、それを肯定しました。
「まだ……息はあるんですよね」
「……そうです。提督ならきっと大丈夫です」
「大和さんの言う通りですよ金剛さん。守らないといけないじゃないですか。提督達が帰ってくるこの場所を」
私を元気付けるかのように二人が声を掛けてくれたのデース。
……信じないと。提督は生きてるって。
それに、デートの約束もしたんデースからっ!
☆月L日、sunnyデース
「敵艦多数発見!攻撃開始ネー!」
敵艦が攻めてきました。その数三十。
こちらがまともに戦える艦が五隻なので、一人あたり六隻の担当。
「雷、魚雷発射準備!魚雷発射!」
「こちら第六駆逐隊。ある程度殲滅したらそちらに帰投する」
「敵艦が多過ぎる!雷、響。少し下がって!」
防衛戦なので、少し
防衛装置もキチンと作動していたので、ある程度までは楽に戦えたと言っても良いと思う。でも、やっぱり数のせいか少しずつ押されてしまったので、
「バーニングラァァアブ!!」
この時ばかりは資材なんて考えるよりも防衛が優先だったネー。私も本気で戦ったのデース。
「ここは絶対に乗っ取らせはしないネー!提督達が帰る場所は、絶対に守ってみせる!!」
何度か危ない部分はあったけど、何とか耐え切りました。
提督から渡された封筒。その中身に感謝しないといけまセーン……。
『防衛戦。以下、鎮守府付近に埋めた機雷場所。それを使い敵を殲滅せよ』
それに書かれていたのは地図でした。
それも、この付近の海域。鎮守府の周り一帯の地図。
万が一鎮守府から半径三キロメートル未満まで攻め込まれた場合この地点に機雷を埋め込んである、などの情報。
海の地雷とも言える機雷の効果はとても高く、艦娘用のモノだったようで敵艦に確実にダメージを与えていました。遠隔操作可能だったので、主に大和さんがタイミングを見計らって、敵の深海棲艦を巻き込むように爆発させていたのを覚えていマース。
……提督はこの事態を見越していたのでしょーか。最初に防衛装置を造るといったときに此処まで考えていたのなら驚きデース。
「提督……貴方は何処まで先を」
「大和さん!話は後にしましょう!とにかく先にこれを作動させます!大丈夫デース!提督が言うことですからっ!」
守ろう。……そう思いました。
私達の事を考えて、先を見据えて行動してくれる提督の為に。
心臓を撃たれたと聞いて昨日は動転しちゃったけど、私が信じなくて誰が提督を信じるというのか。
だから、私は信じマース。
ーー提督は生きているとっ!
そして、提督からの期待にも応えてみせますっ!!
「ここは金剛に任せてくださいっ!九条提督!!」
戦艦金剛!提督の為に出撃デース!!