GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

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第10話『異色のタッグマッチ!』

 

「……っ!」

 

ホロウの中に入る時、毎回得も言われぬ違和感を感じる。

別の世界に行く、と言うのはこんな感じなのだろうか。

 

「何故、お前を呼んだか……先程聞いたな」

「え?あ、あぁ……」

 

唐突に、バエル・フォルテッシモ……面倒くさいからフォルテでいいや……が口を開く。

 

「このホロウは小さい共生ホロウにしてはエーテリアスの数が多い。一人では苦戦しそうだったからだ」

「……無理、ではなく苦戦か」

 

やっぱり実力者なんだろうな。

何となく近くに来て分かる。

しっかりと鍛えてるし、何より……手合わせしてみたい気持ちが抑えられない。

 

俺はこんなに好戦的だったろうか。

 

「着いたぞ」

「……こりゃ、壮観だな」

 

視界一面にエーテリアスの群れが見える。

これは、骨が折れそうだ。

 

それはそれとして、エーテリアスとはそもそも何なのか。

ホロウに飲み込まれた哀れな犠牲者の成れの果て、とされている。

事実上の死である。

 

「行けるか?」

「肩慣らしには、ちょうどいい」

 

最近は雑魚しか叩きのめしていない。

身体が鈍って仕方なかった。

 

「よし!行くぞ、アミーゴ!!」

「OK、始めよう」

 

ざっと見たところ、基本的にティルヴィング……片腕しか無い人型とアルペカ……両腕の無い人型しか見当たらない。

 

見晴らしの良い崖上から2人で飛び降り……群れの目の前に降り立つ。

ひしめき合うエーテリアス達が一斉にこちらを見た。

 

俺は音動機のスイッチをONにする。

 

「行くぞ!」

「アバネロダッシュ!!」

 

背後にある廃棄されたコンテナを掴み投げ付けた。

そして、フォルテは開幕前ダッシュ。

エル・フォルテは、必殺技に設定された前後ダッシュから様々な派生必殺技を放つファイターだ。

 

「ゴルティータ!!」

 

回し蹴りを浴びせ、一体吹っ飛ばす。

フォルテに狙いを定めたアルペカに向かって俺はジャンプする。

 

「ワーオ!!」

 

上空から両足で踏み付ける。

そして、再度飛び上がりティルヴィングの頭に拳を(大P)叩きつける。

 

「トスターダプレス!」

 

フォルテもボディプレスでまとめて押しつぶしていた。

小柄な身体でアクロバティックに動き回るフォルテが撹乱し、気が逸れたヤツから俺が刈り取る。

いい連携だった。

 

「うぉりゃぁッ!!」

 

フォルテのカバーのためにドロップキック。

フォルテは俺のカバーのために、

 

「てぃやっ!!」

 

カラマレスライディング……要するにスライディングキックで交差する。

タッグマッチの経験はなかったのだが、なかなかどうして。

 

(コイツ、気が利く……!)

「ファヒータ、バスター!!」

 

エーテリアスの身体に巻き付くように飛びつき、両肩に手を乗せ逆立ちしてから投げ飛ばした。

……こちらに向かって。

 

「Catch!!」

 

飛んできたエーテリアスをエアニーで捕まえ、空中で両腕を拘束し背中に乗る。

 

「Enjoy your flight!!」

 

そのまま地面に叩き付ける。

 

Gracias(ありがとう)、アミーゴ!」

「次からは何か言ってくれ!!」

 

迫りくる小型エーテリアスの群れを、2人で千切っては投げ、千切っては投げ飛ばしていく。

 

戦闘時間にして数分。

数は一気に減った。

 

「技が冴える!まだまだイケる!」

「フゥ!!やるじゃねぇか」

「お前もな、アミーゴ!」

 

しかし、周囲のエーテルが一箇所に集まりだした。

 

「……気を付けろ!大型が来る!」

「へっ……ほぐれてきたぜ」

 

エーテルが人型……しかし、シルエットがまるで違う形に集まり出す。

 

「ファールバウティか!手強いぞ!」

 

アレックスの2倍はある巨体。

そして、腕は片方だけでフォルテほどの大きさ。

前世ではゴリラかと形容しそうな見た目の精鋭エーテリアスだ。

 

ファールバウティが大きな腕を振るう。

俺は迷わずガードを選択。

巨腕を受け止める。

 

「凄いぞアミーゴ!」

 

その隙に、フォルテが走り胴体に突撃する。

 

「ケサディーヤボム!」

 

強靭な胸板が織り成す衝撃。

しかし、もう片方の腕で防がれてしまう。

 

「硬い……!」

「フラッシュアックス!」

 

俺も続いて肘落としを放つが、やはり巨腕に防がれてしまう。

 

「おい効いてねぇぞ!」

「よし!2方向からの挟み撃ちだ!」

 

フォルテが走り出す。

ならば、注意を引いてやろうじゃねぇか。

 

俺はエーテリアスを指差して笑う。

 

「しょっぱい試合に、ご不満のようだぜ?」

 

フォルテが逃げたように見えたのか、はたまた言葉が通じたのか。

ファールバウティはこちらに向かって走ってきた。

 

「そうこなくっちゃな!!」

 

迫る巨体に、俺はパワー比べを選択。

両の腕でお互いにつかみ合った。

 

「うおっ……重い……!!」

 

音動機の効果で、握り潰されることはないが……体格差は歴然。

少しずつ後退りする。

 

「フォルテ!!」

「フォウ!!」

 

意識の外から、フォルテがエーテリアスに組み付いた。

 

「プロペラトルティーヤ!!……うおっ!?」

「馬鹿野郎何で投げ技にするんだテメェ!!」

 

フォルテのコマ投げは不発。

と言うかあんな巨体投げられるのかよ。

 

がしり、とスッポ抜けたフォルテがファールバウティに捕まった。

 

「しまっ……!?」

 

そこからの動きは早かった。

俺は迷うことなくスタンピードを放つ。

飛び上がったファールバウティの頭を思いっ切り踏みつけた。

 

……違和感。

 

確かに、ファールバウティはフォルテを『掴む』と言う()()()()()()

つまり……。

 

技の後隙に、俺の攻撃がヒットした。

 

ファールバウティが地面に顔面をぶつけ……バウンドし()()()()()()

 

(……パニカンしたのか!?)

 

パニッシュカウンター。

ストリートファイター6のシステムの一つ。

技の後隙に攻撃がヒットすると、威力が上がり有利フレームが増える。

 

……有利フレームが増えるとどうなるかって?

 

普段繋がらないコンボが繋がるってことだ。

 

だが、スト6のアレックスはスタンプパニカンで出来る行動はドライヴラッシュ……そんなものこの世界でどうやってやるか分からない……。

 

迷ってる間にこのチャンスは終わってしまう。

だが、俺は1人じゃなかった。

 

「アミーゴ!!」

 

脱出したフォルテが、両手を地に着き伸び上がるように両足で上空に蹴りを放ち……ファールバウティの巨体を更に浮かばせる。

 

「I'm Ready!!」

 

ほとんど無意識だった。

右腕を振り上げて走る。

 

スト6でアレックスが使える……リーチのあるスーパーアーツ2。

落ちてくるファールバウティの胴体にスレッジクロスハンマーが炸裂する。

 

……本来は、このラリアットがヒットすると上空に跳ね飛ばし追撃の投げに派生するのだが……。

空中で当てた場合、真横に吹っ飛ばし画面端へ追い詰める。

 

そして、飛んだ先には……。

 

「バエル·フォルテッシモ……!!」

 

フォルテが待ち構えていた。

 

「フラーイング、ギガバスター!!」

 

 




大型エーテリアスと戦う時に投げキャラってどうすりゃ良いんでしょうね……。


まぁ投げさせますけども。
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