GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

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第12話『無敗のチャンピオン』

 

「相席、良いか?」

 

フォルテと飲んでいる最中、そんな声が俺たちのテーブルにかけられた。

辺りを見回すと……人は、まばら。

席はまだある筈だが……。

 

「構わんぞ!」

 

フォルテがそう答えてしまった。

俺の向かいに、男が座る。

 

……ライダースーツに、真紅のマフラー、そしてサングラス。

 

「お前……!」

 

見覚えしかなかった。

かつてやりやった連中の中で、別格に強く……勝てなかった相手。

 

「カリュドーンの、チャンピオン……!」

「今はカリュドーンの子、さ……あと俺はライトってんの」

「何っ……!?チャンピオンだと!?」

「気付いてなかったのかよ」

 

ライトの隣にいるフォルテが、今更驚いた。

 

「……何の用だよ」

「ここは、ウチのシマだ……見慣れん奴が居たら少しばかり見に来るもんさ」

「………………」

「オイオイ……そう警戒しなさんな。こんなトコに後輩が居たら気にはなるだろ」

「……後輩?」

 

俺とコイツに接点なんて無い。

一度やりあったくらいだし。

 

……だが……ふと、ある考えに思い至る。

 

「………………お前、居たのか?あそこに」

「ああ……居たさ」

「? ? 何の話だ……?」

 

……………コイツ……ライトは、あの賭博場に居たのか。

 

「ずいぶん前の話だがな。だからまぁ……お前のことは知ってんぜ、レックス」

「……アレックスだ」

 

微妙に名前覚えてねぇじゃねぇか。

ライトは一瞬キョトンとした顔になって、サングラスの位置を直した。

台無しだ。

 

「何だ知り合いだったのか。そんな邪険にするなよアレックス」

「……知ってるだけだ」

「フッ……リングの外でも不愛想な奴だ」

「やかましいぞ」

「ま、元気にやってんならそれでいい」

 

ライトが席を立った。

 

「もう行くのか?」

 

フォルテがニトロフューエルを注文しようとしていたのをライトが止める。

 

「ああ。誰かは知らんが……コイツと、仲良くしてやってくれ」

「モチロンだとも!もう俺とアミーゴは友だ!」

「何でだよ」

「今日は俺たちの初仕事の祝勝会だ!俺たちは世界を取るぞアミーゴ!」

「……出来上がってんな」

「ああ……」

「しかし、初仕事か……」

「コイツ、こう見えてもプロキシでな」

「ほう……?で、お前は選手引退か?」

「……死んだことになってる」

「なるほどな……そういうことなら、またうちからも仕事を回すかもな」

「本当かっ!?」

「……社交辞令だろ」

 

ライトは苦笑し、軽く手を振って去って行った。

 

「さぁアミーゴ!まだまだ夜は始まったばかりだ!」

「おい、まだ飲むのかよ……そろそろ閉店だろ」

「ならばウチへ来い!」

「あ!?」

「ゆくぞ!ビバ、メヒコー!!」

 

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