個人的に一撃重いキャラが好きなのであまり肌に合わなさそうだなーと思いつつ対策も練らなきゃいけないので触るだけ触るつもりです。
今回はお電話お話パートです。
「もしもし?」
コールが鳴り響く電話を手に取る。
『あー、やっと出ましたね?オペレーター番号、2493です〜』
高めの女性の声。
心当たりは無い。
聞き耳を立てていたリナに目配せをして、俺はスピーカーモードに変更する。
「誰だ」
『うぇ、怖い声ですね〜。こんな可愛い女の子の声にそんな反応します?』
「少なくとも俺の知り合いには居ないからな」
『RX·ウィングマン……もとい、アレックス·ウィクスさんですね?』
「そっちは俺を知ってるのに、こっちが知らないのはフェアじゃないんじゃないか?」
『公平が求められるのはリングの上だけ。世界に平等なんて無いんですよ〜』
「……切るぞ」
『えっ待って待ってごめんなさい!お話があるんですぅ〜切らないでぇ〜……』
「何なんだよ……」
『こほん。今回連絡したのは……リングオブファイターズに参加している貴方に、折り入ってのご相談があるのです』
「俺に……?」
『ちょーっとややこしい事態でして、猫の手も借りたいんですよ〜』
「紹介してやろうか?猫の手」
頭の中のプルクラがマスク越しに凄んできた。
ごめんて。
『またまたご冗談を……とにかく!会ってお話がしたいので、少し外に来て頂けませんか……勿論、そこにいる麗しいお嬢さん抜きのお一人で』
思わずリナを見る。
バレてる。
「おい……!お前は誰だ」
『オペレーター番号2493でした〜。高評価よろしくお願いしまーす』
それだけ言って切れた。
俺はオペレーター番号を検索して低評価を叩き付けてリナに言った。
「……見てくる」
「ですが」
「大丈夫だ。音動機も持っていく。何かあればコール1回鳴らして切る」
「……分かりました。お気を付けて。ライカンとヒューゴさんには伝えておきます」
マスクを被り直して、控室から出る。
外が何処を指しているのか。
取り敢えず会場の外に出てみる。
……実は、会場は新エリ―都の中ではなく郊外にある。
なので、建物から出れば一面荒野が広がっている。
警備に止められることもなく、すんなりと外へ出た。
「………………」
誰も居ない。
そりゃそうか……。
イタズラ電話だったと思い踵を返そうとして、
「動くな」
「っ!?」
冷たい、無機質な声。
そして、首筋に光る一筋のきらめき。
背後を取られた。
「同行者は居ないな」
「……ああ」
「なら良い。着いてこい」
重圧が消える。
振り向くと……黒の外套のような物を着ている女性が前を歩いていた。
……ん?
「……お前、『掃除屋』か……?」
「………………」
郊外では有名な話だった。
掃除屋、と呼ばれるグループが存在し……金次第で誰もを消す……掃除すると。
「なんで……」
「無駄口をたたくな」
「……分かったよ」
目の前の女性は間違いなく掃除屋の一味。
俺も消されるってのか……?
やっぱギース……じゃなかった、ギルスがROFで好成績の選手を抹殺してるって話はマジなのか……。
TOPSに関わるとロクなことにならねぇなほんとな。
「ねぇ」
ライカン達には悪いけどプルクラにひとこと言って逃げた方が良い気がしてきた。
だが、掃除屋をどう出し抜く……?
はっきり言ってこいつの実力は折り紙付き、俺ひとりでどうこうなるレベルじゃない。
「ねぇってば」
大体この大会自体途中で辞退出来るのか?
「聞いてる!?」
「……えっ?」
「あ、やっと戻ってきた」
大声で叫ばれて、意識を前に戻すと……。
俺の腰よりも背の低い、ウサギのシリオンの少女が不機嫌そうに俺を見ていた。
「……お前は?」
「こんにちは、アレックスさん。照ちゃんたちは、『クランプスの黒枝』っていうの」
「………………え?」
クランプスの黒枝……?
なんだそれ……。
また知らない組織が出てきたな……。
TOPS絡みとなるとやっぱり出るよね、黒枝。
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