GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

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所詮、彼はA級エージェント。
S級には及ばないのでした。


第34話『植え付けられた恐怖心』

 

「簡単に言うとね?TOPSの内部監査局だよ」

「……つまり……」

 

ハワードコネクションに、何か後ろ暗い疑いがあると。

……いやまぁ非公式格闘大会開いてる時点で今更か。

 

「あ、勘違いしないでね?ROFは黙認されてるから」

「えっ、マジで?」

「うん。お金の巡りのためだからね」

「……ほぼ公認じゃね?」

「黙認だよ〜」

 

どう違うってんだ。

 

「その話は一旦置いといて……照ちゃんはね、キミにちょーっとお願いがあって来たの」

「俺に……?TOPSと無関係だろ俺は」

「電話に出たの、キミだけなんだ」

「嘘だろ」

「ホントだよ〜。ダイヤちゃんやっと繋がったって言ってたから」

「………………」

 

ダイヤちゃんが誰かは知らないがあのオペレーターの事だとしたらもうちょっと言い方があるだろ、とは思う。

 

「猫の手貸してくれるって言ったしね?」

「言葉の綾だ……」

「でもね、キミも実は無関係ってワケじゃ無いんだ」

「……は?」

「それ」

 

照に指さされる。

……まさか。

 

「……音動機」

「正解。ハワードコネクションは音動機メーカーでもあるの。その会社が作った一点ものの特注品」

「え……?これが?マジで??フリンツ合金は地上には無いって話じゃ……」

 

そこまで言って、失言したと察した。

照の気配が変わったからだ。

 

「……ふぅん?フリンツ合金、ねぇ」

 

照は笑顔のまま。

だが……こちらに向けられる視線は、冷たい。

 

「な、何だよ……」

「どうして、そんなものの存在を知ってるのかなぁ?」

「それは……」

 

言い淀む。

元々……店長に言われて知っただけ。

しかし……店長のことも黒枝に知れ渡るのは避けたい。

このままでは、店長がプロキシである事もバレかねない。

 

「黙秘?別に良いけど……ここに来てるキミのおともだち……大事じゃないの?」

「て、てめぇ……!」

「ネコのシリオンと、覆面レスラー?変わったおともだちだね」

「……フォルテも来てるのか」

 

プルクラだけかと思ったが、フォルテも試合を見に来ていたのか。

 

「そろそろ試合でしょ?」

「………………」

「そんな怖い顔しないで。ね?キミにお願いしたいのは……ギルスと会って話をして欲しいなーって」

「……俺なんかと会うことはないだろ」

「次の試合に勝てば、決勝戦。例年通りだと決勝前に選手と面談するんだって」

「………………」

「ギルスは照ちゃん達に何かを隠してる。キミに探ってもらえたら……照ちゃん達の仕事は楽になるなぁって?どう?やってくれる?」

「………………チッ……」

 

思わず舌打ちした。

プルクラ達の安全と天秤にかけられている。

協力の話を持ちかけられているがれっきとした脅しだ。

 

「拒否権ねぇだろ」

「少なくともキミには害はないよ?」

「……用が済んだらぶん殴ってやる」

「ひゃあ、こわーい」

 

めちゃくちゃムカつく。

ムカつくけど背後にいる掃除屋の存在に踏みとどまる。

 

……俺は、コイツに勝てない。

 

それほど、掃除屋としての実力が高い。

 

「まぁ、キミは保険みたいなものだから……仮に会えて何も聞けなくても問題ないからね」

「……脅すだけ脅しといて、それかよ」

「大丈夫大丈夫。キミがちゃーんとギルスに会ってくれたら誰も不幸にならないから」

「この……!」

「それじゃあ、照ちゃん達も仕事があるから。頑張ってねー」

「待ちやがれ……!くっ……」

 

一方的に話を打ち切る照を引き留めようとして、掃除屋に睨まれる。

 

……情けないことに、俺はその視線で身動きが取れなかった。

 

2人の気配が消えた時、俺は……。

 

「……情けねぇ」

 

思い上がっていた。

強くなったと、そう思っていた。

 

けど現実は違った。

あんなに実力差があったなんて。

 

こんなに……俺はビビってたなんて。

 

「……クソッ」

 

 




……照ちゃんあまりにも悪役っぽくない?
大丈夫かな……。
ここらでアレックスに心理的デバフを入れておこうと思います。
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