GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

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こんなノリ最終話でやるべきじゃ……?


第36話『誰もが叫ぶ、熱き戦いへ!』

 

「………………」

 

こんな最悪な気分でリングに上がるのは、久し振りだ。

 

『リングオブファイターズ!準決勝、RX·ウィングマンVS、ダン·アリエール!』

 

そんな名前だったのかアイツ。

チンピラ……ダンは、リングの真ん中で仁王立ちして待っていた。

以前のパワードスーツとは打ってかわり、対ホロウ用ヘルメットだけを被ってその下はタンクトップに短パン姿だった。

 

「来たな」

「………………」

「リングの上ではおしゃべりしないたちか?」

「……うるせぇな」

 

なんか、ゴングが鳴るのが心なしか遅い気がする。

 

「あの女も、俺をコケにしたプルクラも、お前をぶちのめしていただいてやる」

「懲りねぇな」

 

憎まれ口も切れ味が足らない気がする。

……黒枝の奴らが、プルクラやフォルテに手を出さないか気がかりだ。

 

ゴングが鳴る。

考え事をしてしまっていたので行動が遅れてしまった。

 

「オラァ!!」

「ぐっ……」

 

地獄突き。

先程の意趣返しのつもりか。

 

『おおっと!ことごとく先手を取ってきたRX!遂に攻撃を受けたぁ〜!!』

「ハッ!まだまだァ!」

 

首裏に腕を回されて、頭を落とされそこに膝を受ける。

のけぞり……無防備になった腹に蹴りを受けた。

 

「ごはっ……!」

「オラ!どうしたどうした!」

『ダンの怒涛の攻めが止まらない!RX、壊れちゃう!!』

「調子に乗るなァ!」

「ごっ……!?」

『お得意の頭突き!仕切り直しだ!!』

 

 

Dリバーサルの頭突きで相手の攻めを一旦止める。

立ち回りの間合いに離れた。

 

試合中に考え事する余裕があるのか……?!

 

「ハッ!ボーッとしてんじゃねぇ!」

「喰らうか!」

 

大振りのパンチをDパリィでいなす。

流石にここまで来ただけあって攻撃の精度が良い。

 

「あんな装備使わない方が、強いじゃねぇか!」

 

差し替えしにローキック(立ち弱K)を返す。

ダンは軽く跳び、膝を俺の顔面にぶち当てた。

 

「そうかよ!ならそのまま寝てやがれ!」

 

後ろに吹っ飛ぶ。

転がりながら起きて起き攻めを回避する。

ダンは頭に向けてハイキックを放つ。

俺は姿勢を低くし構えを取って回避する。

一気に間合いに飛び込み、投げる。

股下から立ち上がり、腕を取って真後ろに投げ飛ばす。

デスバレーボムだ。

 

「ぐぇっ……!」

『カウンターの投げが決まった!試合が動くぞぉ!!』

「イェーイ!!」

 

ジャンプしてうつ伏せに倒れたダンの背中を両足で踏み付けた。

また構えをとり、ステップインで間合いを詰めた。

 

「2度も喰らうか!」

 

ダンは素早く立ち上がりローキックを出す。

が、俺は小さく跳ぶ(タクティカルリープ)ことで回避する。

 

「お返しだ!」

「ぐぇっ!?」

『最初の不意打ちなんのその!RX、優勢だ!』

 

そのまま膝を突き出す(ジャンプ弱K)を当てる。

着地、すぐにクイックジャブ(立ち弱P)を刻んでフラッシュアックスで吹っ飛ばした。

 

「まだまだァ!」

「っ……!?」

 

ダンが走り出す……その後方に、観客席の中に掃除屋の女の姿があった。

つい、目線で追ってしまった。

 

「余所見してんじゃねぇよ!」

「ごはぁっ……!?」

『あぁっと!?これは痛い!!』

 

渾身のボディブローを食らってしまった。

腹を抱え片膝をリングに着いてしまう。

慌てて立とうとして顔面に靴裏を喰らう。

 

「げはぁっ……!?」

 

盛大に後方へ吹っ飛び、背中をリングに強打した。

 

「かはっ……!」

 

肺から、一気に空気が抜ける。

 

「げほっ!ごほっ……!」

 

盛大に咳き込む。

口から血が垂れる。

 

「オイオイ残念だぜアレックス……この程度かよ」

「ぐ……うっ……」

 

仰向けからうつ伏せに転がり、立ち上がろうとして顔を蹴られた。

 

「オラどうした!どうしたよ!あぁ!?」

『何というラッシュ!これじゃあどっちがヒールか分からないぞ!?』

 

……俺は、何やってんだろうな。

色んな事を気にし過ぎた。

 

(情けねぇ……)

 

ヴィクトリア家政の依頼で、リナに良いカッコしてくて、二つ返事で引き受けて。

 

黒枝とか言うのから脅しを受けて。

 

プルクラが見に来るってのにこんな無様に転がって。

 

挙句負けそうになってここまでの計画が全部水の泡になりかけてる。

 

(情けねぇ……ほんっと、情けねぇ……)

 

掃除屋のあの女が怖いか?

 

……正直、怖いさ。

俺じゃ勝てないって、分かってる。

 

(俺は……)

 

中途半端な気持ちで、中途半端にやって、終いにはこれか。

 

(負けるのか……)

 

 

 

 

「何やってんだいアレックス!!」

 

 

 

「プルクラ……」

 

いつの間にか、静まり返った観衆。

その後方……最後方の通路の柵から身を乗り出して、プルクラが叫んでいた。

 

「その程度じゃないだろ!立て!立って!!」

 

普段のアイツから、信じられないほどの声量。

 

「周りがヒールだって言っても、私にとっちゃアンタはヒーローなんだ……!だから、だから……!」

 

 

「立って!アレックス!!」

 

 

「その通りだ!アミーゴ!!」

 

 

声が、聞こえる。

 

「アレックス!」

「アレックス!!」

 

プルクラと、フォルテの声が聞こえる。

 

「「アーレックス!」」

「「アーレックス!」」

 

そして、コールが響き始めた。

 

『何ということだ!ヒール扱いされてたのが一転!?』

「オイオイ……お前みたいなヒールレスラーに声援かよ……」

「………………」

 

手足には、まだ力が入る。

膝は笑ってるけど、立てる。

 

「アーレックス!!」

 

「アーレックス!!」

     

「アーレックス!」

 

腕に力を込める。

身体が、起き上がる。

 

『RX、立ち上がる!』

「へっ……立つかよ!」

「う……」

 

全身が痛む。

けど、身体は動く。

 

「う、おおおお、おおおおおおおっ!!!!」

 

雄叫びを上げながら、立ち上がった。

 

 

 

「GO!」

 

「GO!」

 

「GO!」

 

「GO!」

 

「「「GO!!」」」

 

 

「「GO!!アレックス!!!」」

 

 

 

ああ。

いつぶりだろうか。

こんなに、声援を背に受けたのは。

こんなにも、アイツらの存在を大きく感じたのは。

 

「……第2ラウンドだ」

 

もう、迷わない。

俺は……戦うだけだ。

 

「いきがるなよ!」

「……!」

 

大振りな一撃。

俺は、右足を振りながら飛び上がる。

 

「なっ……!?」

 

ダンの拳が、俺の腹に刺さる……が、俺は止まらない。

 

(ドライブ……インパクト……!)

 

ドライブゲージを消費して放つ、共通システムのひとつ。

攻撃を2発耐えるアーマーを纏ってカウンターする技だ。

 

「ご、あっ……!?」

 

レッグラリアートが、ダンにヒットする。

インパクトは、性質上パニッシュカウンターとして決まる。

 

「パワー、」

 

ダンの体を捕まえて、叩き付ける。

 

「ボム!!」

 

頭からダンをリングに叩き落とす。

そして、立ち上がろうとしたダンの背後に回り……両脇から腕を通し拘束。

 

「ハッ!パワードロップ!!」

 

上体を後ろに倒す、バックドロップ。

放り投げて、ダンが転がっていく。

 

俺は、

 

 

 

(勝つ!!)

 

 

 

 

 

「Over the Limit!!」

 

 

 

 

ダンの顔面を蹴っ飛ばしてさらにダウンを奪い、足を拘束する。

両肩にダンを乗せ担ぎ上げた。

 

「ひ、ひぃっ……!?」

「祈りは、済ませたかァ!!」

 

そのまま、頭からリングに叩き落とした。

 

「終わりだァ!!!!」

 

特殊状況から出せる、オメガウィングバスター(SA2)が、決まった。

 

 




本当にプルクラの存在が大きくなりすぎてますねこれ……。
リナにも頑張ってもらわないと……。

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