GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

49 / 49
ランクマで連敗重ねてカスマでフレンドとやっても戦績奮わなくて今日は駄目な日だな……で終わるスト6。
明日は良いことあるさ……きっと。



第48話『ファンタジィリゾート』

 

ビーチパラソルでも防ぎ切れない夏の日差し。

空は雲一つ無い快晴。

風も穏やかで、波の音が静かに響く。

 

(……悪くねぇ)

 

俺はビーチチェアに横になっていた。

 

(こうやって、のんびりするのも……中々どうして悪くない)

 

今の格好は先日買った緑のスイムトランクス。

髪は後ろに雑にひとまとめしている。

 

遂に、ファンタジィリゾートとやらにやって来た。

なんでか知らないがプルクラがチケットを持っていたので安めに部屋も取れた。

……まさか、アイツ前々から……?

 

(……おせぇ)

 

今は、そんなプルクラを待っていた。

女性の着替えは遅いと聞いていたが、水着は更に遅いのか。

 

(着るもんは1枚だけなのにな……)

 

若干季節外れなのか、客足は思っていたより多くない。

まだまだ暑いが、この程度郊外に比べたら雲泥の差だ。

 

「お待たせ」

「……おう」

 

ちらり、と声のした方を見る。

ビーチサンダルに……白の、水着を着ていた。

胸元から下まで露出は無いワンピース型だが、胸の谷間を見せるようにバックリと開いていた。

プランジングタイプと言うのだろうか。

 

「どう?」

 

マスクの無い、ドヤ顔で俺に問う。

 

「……悪くない」

「素直に褒めたらどうだい?アンタのご所望の色だよ」

「別に……色だけだ」

「アンタ胸派だからね。どう?嬉しい?」

「なっ……!俺は別に」

「隠し方が古典的過ぎ」

「………………アレは、フォルテが」

「嘘つかないの」

 

寝転んでいた俺の頭に軽くプルクラの拳が当たる。

バツが悪くなってそっぽを向いた。

 

「……悪い。言葉が、出ない」

 

結局絞り出したのはそのひと言だった。

 

「……良いよ。それで」

 

プルクラは満足そうに俺の寝転ぶビーチチェアの空いた場所に腰掛ける。

腹の上に尻尾が置かれた。

 

「定員オーバーだ」

「良いじゃないか。周りのカップルに負けないくらいくっついたって」

 

周囲を見渡したら、確かに……それなりに好き合う男女のペアばかりだった。

 

「……俺とお前は、そんな関係だったか」

「アンタは、どう思う?」

「………………」

 

プルクラと、俺の関係。

正直……もう一歩先へ行きたい気持ちも、ある。

けど、

 

「……悪い。俺の気持ちがまだ……中途半端だ」

 

中途半端。

もう一歩、踏み込めない。

 

「……良いよ。待ってあげる」

「すまない」

「なんで謝る時は素直なんだか……」

「ぬお……」

 

プルクラの尻尾が俺の顔に当てられる。

フサフサだ。

抱き心地は満点だろう。

 

「ほら、歩こ」

「あ、おい」

 

プルクラに手を引かれて立ち上がる。

俺達は波打ち際を並んで歩いた。

 

「泳がなくて良いのかい?」

「……俺、浮かばないみたいでな」

 

さっきテンション上げて海に入ったら思ったより浮かばなくて危うく溺れかけた。

 

「はぁ……?脂肪、足りてないんじゃない?」

「そうか……?そういうお前は……あー……すまん」

 

そもそもネコ科のシリオンは水が嫌いだ。

こうして歩いてるだけで負担なのではないのだろうか。

 

「別にこれくらいどうってことないよ。たまには、良いもんさ」

「……そうか」

 

しばし、無言。

2人で歩く。

 

穏やかな時間が過ぎていく。

 

「………………」

「………………」

 

正直、プルクラと真剣に向き合いたい。

でも……今の関係が崩れるのも怖い。

 

(俺は、こんな臆病だったか……)

 

仕方ない。

こっちの人生では人とまともに関わったことが無いから。

 

「……ん?」

 

プルクラの耳がピクリと動く。

シリオンは聴覚に優れている……何か、聞こえたのだろう。

 

「どうした?」

「……トラブルっぽい」

「そうか……」

「離れよ。アンタ、トラブル体質だし」

「……わざわざ首突っ込んだりしねぇよ」

「……どうだか」

「ハハハ、流石にな」

 

……次の瞬間、何故か俺の側頭部にドリンクの紙カップが命中した。

ご丁寧に中身が入っていた。

びちゃあ、とコーヒーが顔にかかる。

 

「………………」

「………………」

 

プルクラが、頭を抱えた。

 

「テメェ何処のどいつだ!!」

 

ぶつかったカップを握り潰して俺は叫んだ。

 

 




トラブルは歩いてくる(

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

監察官のちょっと奇妙な冒険(作者:プロメイア推しの人)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

オリ主が転生して、赫灼熱拳するお話です。▼ストーリーは2.7から始めま~す。ん?まぁ、途中からにょきっと生えてくる感じで。(それでも過去キャラと絡みがあるのは許してちょ)


総合評価:893/評価:7.9/連載:10話/更新日時:2026年06月23日(火) 16:25 小説情報

ホロウの中で人のGO!を咎めるおじさん(作者:究極の出来損ない)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

知れば誰もが望むだろう!誰にも脅かされず、自己の命の存続を!!親しき者達の幸福を!!!  ▼他者に優しくっ!!他者に寄り添い!光の中を歩むっ!!!▼讃頌会は滅びるっ!!!私を生み出した咎を背負ってなぁっ!!!▼これこそが私の責!!!貴様らの業ぉっ!!!▼我々は滅びるべくして滅びるべきなのだよっ!人の過ちとして!!!▼気づいたら誰とも知らねークローンにされたの…


総合評価:2465/評価:8.27/連載:9話/更新日時:2026年08月03日(月) 01:26 小説情報

オシャメとサメ(作者:なかりょた)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

チェンソーマンのビームの能力とビームの見た目をもってゼンゼロの世界に飛ばされたオリ主がヴィクトリア家政に所属してあれこれする話です。なお無自覚に周りを曇らせている模様▼


総合評価:1096/評価:8.44/連載:4話/更新日時:2026年05月19日(火) 21:26 小説情報

お金貯まったからホロウレイダー辞めるわ(作者:イグアナ)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

将来悠々自適な生活を送るため、節約生活をしながらホロウレイダーとして活動していたイツキは、ついに貯金が目標額へと到達した。▼「お金貯まったからホロウレイダー引退するわ」▼「えっ」▼ホロウレイダーとしてのアカウントごと削除して、これからは表の人間として生きていくことにしたイツキだったが、軽いアルバイトくらいは続けることにして、ヤヌス区の六分街に店舗を構えるレン…


総合評価:1071/評価:9.1/連載:2話/更新日時:2026年08月13日(木) 02:15 小説情報

お前は部品(パーツ)だ!(おかのした!)(作者:黙々睦模目)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

▼ 前世でなんやかんやあり、死んだ陰キャで口下手なオリ主…。▼ 転生した世界はゼンレスゾーンゼロの世界で…(本人は知らない)▼ いかにも…『The』軍人です!って感じの人達に同い年くらいの子供達と囲まれ…その中でも偉そうな軍人に▼ お前らは機械の部品(パーツ)だから自我を出すな!出したら殺す!▼ と言われ、機械の部品として軍人として軍用機械の一部として戦い続…


総合評価:2428/評価:7.78/連載:14話/更新日時:2026年07月22日(水) 01:15 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>