早速アキラへノックノックでメッセージを送る。
『今から戻る』
『もう大丈夫なのかい?』
『ああ』
適当観を出る際にパンダのシリオンが飯を持たせてくれたので有難く頂くことにした。
先日爆破された道路を通り過ぎる。
未だに復旧中で作業員が忙しなく動き回っていた。
(……カリンと、どう接すれば良いんだ)
俺の頭の中はそれでいっぱいだった。
カリンが、俺の血の繋がっていない妹。
旧都陥落の際に、生き別れて……という情報が全て正しいのなら、の話ではあるが。
過ごした時間は家族としてみると短い。
だが……赤の他人としては長い。
(俺は……)
そんなまとまらない思考をしているうちに、ファンタジィドリームへ到着した。
「む。戻ったか、アレックスよ」
「……あ?ギルス???」
何故か、ギルス・ハワードが屋台でかき氷片手に涼んでいた。
「何でアンタがここに……」
「気になることがあってな」
「気になること……?」
「それと、お前に話がある」
「俺に?」
「アレク!」
「アレックスさん!」
プルクラとリナの声が聞こえた。
「プルくぐぇっ!!?!?!?」
プルクラの拳が俺の顔面に入る。
続いてリナのローキックが俺の左脛を穿つ。
体勢を崩して片膝を着く。
「「せいやーっ!!!!!!」」
「ご、はっ……!?」
見事なツープラトンン。
二人のラリアットに挟まれて一瞬意識が吹っ飛んだ。
プルクラはともかく、リナのその細腕で何でこんな威力出てるんだよ……。
「馬鹿!!ひとりで突っ走って3日も帰ってこないなんてどういう了見だい!!?」
プルクラが叫んだ。
そして俺は頭にげんこつが落とされた。
「すまん……」
「アレックスさん。心配したんですよ……?」
「悪い……いだだだだだだ」
心配そうな顔をしながらリナが俺の耳を物凄い力で抓る。
痛い痛い痛い。
「え、えいっ!」
座り込んでいた俺の後頭部をぽかっと頭を叩かれた。
「……カリン」
「か、カリンも……怒ってます」
「……すまない」
「心配しました」
「すまん……」
俺は、なんの気なしにカリンの頭に手を置く。
「迷惑かけた」
「……」
「……」
プルクラとリナは、お互い顔を見合わせてため息を吐いた。
「アレク~!!」
「……ん?」
新しい声がする。
ガシャガシャと金属が動く音がする。
そちらに視線を向ける。
……アキラが、目を丸くして叫んだ。
「待ってくれ、どうして君がここに……!?」
「……あら、貴方確かアリアと一緒に居た……」
「……どういう事なんだ、ヴェスポ」
「一時的に自由の身になっただけよ。それより……アレクは?」
「……
プルクラの目がすっと細くなる。
……ヴェスポが、辺りをキョロキョロ見渡し……俺と目線が合う。
「アレク!」
「のわっ!?」
ヴェスポが俺に向かって走って飛び込んで来た。
待て待て待て!
知能構造体なんだぞお前!
どんな材質で出来てるか知らないけど重い……っ!!
「ぐ、うっ……!!」
「良かった、アレク!無事だったのね!」
「いや……!おま、重っ……!!」
ヴェスポに押し倒されて身体をべたべた触られる。
「……アレク」
「まぁ……」
ぞくり。
背筋に冷たい物が走る。
恐る恐る視線を上げると……ブちぎれる寸前のプルクラと……ゾっとするほどイイ笑顔の浮かべるリナが見えてしまった。
……助けてくれ、アキラ。
あっ、目をそらさないでくれ。
最初はヒロインがリナさんだけだったのに気分でキャラ増やしたらヒロインになってしまって修羅場が出来上がってしまった……!
感想、高評価よろしくお願いします……。