今更ですけど作品のタグにハーレムって入れておいた方がいいですかねこれ……。
「あ」
「あら」
「ハァイ」
ある日の六分街。
ばったりと三人は出会った。
「御機嫌よう、お二方」
「あー……うん」
「こんにちは、リナ。プルクラも」
カリュドーンの子、プルクラ。
ヴィクトリア家政メイド長、リナ。
元TOPSの歌姫、ヴェスポ。
知る人が見ればあまりにもぎょっとする組み合わせである。
「アイツ、もう2週間空けてるんだっけ」
「結構長いわねー」
「お掃除のしがいがありますね」
「何?今から全員で行くわけ……?」
「人数居たほうがすぐ済むでしょ?終わったらお茶しましょうよ」
「畏まりました」
「……アンタ何飲むのよ」
何の示し合わせも無く自然と一行は同じ行き先へ向かう。
「前に誰か来た?」
「私はアレックスさんが遠征に出る前に」
「私も。ひとりにさせてくれって言われたし」
「私は先週来たけどそんなに汚れてる気がしなかったわ。と言うかプルクラ!貴女同棲してたのね」
「えっ……?あ、ああ……アイツがこっちに越してくるときにね」
「付き合い、そんなに長いんだ」
「……そうだね。ガキの頃から見てきたよ」
「えっ!?ホントなの?!」
「それは、初耳ですわね」
「……そうだったっけ?」
いつものマンション、いつもの部屋。
ばったりとお隣さんに会う。
「あっ、こんにちは」
隣に治安官が住んでいるというのは、後ろ暗い経歴を持つ者にとって具合が悪いが……この三人は気にしないしアレックスも全然気にしては居なかった。
「あら朱鳶さん。お久しぶりですわ」
「こんにちは〜。久し振り」
「こんにち………………えっ!?ヴェスポさん!?」
治安官、朱鳶が……ヴェスポを見た瞬間ぎょっとした。
「ど、どうしてヴェスポさんがここに……」
「彼氏の部屋に遊びに来たの」
「かっ、彼氏!?」
得意気に答えるヴェスポ。
朱鳶は凄まじい顔で後ろの二人……プルクラとリナの顔を交互に見る。
「えっ……ええっ!?アレックスさんの……その、彼女は……プルクラさんで……」
顔を真っ赤にした朱鳶が、プルクラを見る。
プルクラは微妙な顔をしてマスクを付け直した。
「あー……まぁ、色々あって」
「ええぇぇぇぇぇ!!?!!」
キャパオーバーした朱鳶の悲鳴が、六分街に響き渡った。
――――――――――
「プルクラ、貴女ちょっと物貯め込み過ぎじゃない?」
少しして。
三人がアレックス宅に乗り込んで掃除をしていた。
「……カリュドーンの方に置いとくと勝手に使われるんでね」
「あー、郊外はそう言うの緩そうね」
「私はシリオンだし間違って使っちゃうと面倒なんだよね」
「シリオン用のシャンプーは成分が色々違うと聞きますわ」
「そうなんだよね……あんたら用を間違って使うと後が大変で……」
「人間は大変そうねー。私もものによっては塗装がだめになるから気を付けなきゃいけないけど」
「ヴェスポは細かい手入れが本当に大変そうですわね」
「かなり気を遣ってるのよ。今は自分でやらなきゃいけないから、ここまで戻すの大変だったわ」
……プルクラが、ベッドの下へ手を差し込んだ瞬間。
「「!」」
リナとヴェスポが会話を中断してプルクラの近くに寄って行く。
「……ありますの?」
「確か、前はここに……」
「えっ?もしかしてアレ?えっちなやつ??私見るの初めてかも!」
「……あった」
「「!!」」
プルクラがベッド下から手を引き出す。
……想像に反して、出てきたのは飛行船のパンフレットだった。
「……なぁんだ、パンフレット」
「前はここだったんだけどな……」
「以前に指摘されました?」
「……したね」
そう言えば水着見せた時に言ったのをプルクラは思い出した。
「では隠し場所は変えられていると思いますわ」
「そうかねぇ……」
プルクラがパンフレットをめくる。
……はらり、と中から1枚の封筒が落ちてきた。
……上等な造りの、おおよそ粗暴なアレックスに見合うことがない……。
「……招待状?」
「え?なになに?招待状?」
「アイツ宛……?一体誰が……」
「ギルス様でしょうか。大分気に入られてるご様子ですし」
既に開封済みなので、プルクラが躊躇わずに開いた。
「『キングオブファイターズ開催のお知らせ』」
「まぁ。ではやはりギルス様ですのね」
「待って……『空の上で行う、新エリー都と
「………………ロスカリファ?」
プルクラとヴェスポは首を傾げていたが……リナは、合点がいったように頷いた。
「恐らくギルス様経由でアレックスさんへ送られたものですね」
「リナ、ロスカリファって?」
「……お二人には話しても大丈夫でしょう。空域封鎖特区、ロスカリファ……対ホロウのもう一つの最前線ですわ」
アレックスに出会ってからヴェスポの性格が天真爛漫になりつつあるとかどうでしょうか。