GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

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クラレッタ引けませんでした……!(すり抜けで現れたライカンを見て




第81話『ホロウを往く者』

 

ホロウに入るときの感覚は、なんどやっても変わらない。

 

俺とアキラはプロヴィデンスホロウへ突入した。

……が、

 

「……アキラ?」

 

一緒に突入した筈のアキラが、傍らに居ない。

 

「どういうことだ……?」

 

周囲を見渡すが、影も形もない。

 

「マジかよ」

「うむ、大マジじゃな」

「うおっ!?」

 

背中から聞き覚えのある女の声がする。

慌ててその場から飛び退くと……えらく簡略化した人形みたいなのが浮いていた。

 

「モナド体か?」

「なんじゃ、知っておるのか」

「まさか、ずっと背中に張り付いていたのが……?」

「うむ。この世界にも様々な異能があるのじゃな」

 

モナド体と呼ばれた小さな人形が光ると、シルエットが拡大する。

光が収まると、そこにはイングリッドが立っていた。

 

「見てるだけじゃなかったのか?」

「少々事情が変わっての。あのぷろきしーとか言う小僧はほろうに弾かれて外におる」

「……なんだと?」

「今、このほろうの中には正真正銘おぬしだけじゃ」

 

ホロウから弾かれた?

そんな事が起きるのだろうか。

 

そこまで考えて否定する。

人類はホロウを歩く方法を手にはしたが、未だ解明したわけではない。

 

「OK、分かった。切り替えよう」

 

奥まで行ってギルをぶん殴る。

以上終わり。

 

「単純じゃの……」

「物事はシンプルな方が何かと都合が良い。特に……ファイトはな」

 

勝つか負けるか。

それだけだ。

 

「世界は変わっても、おぬしは変わらんな」

「……そうなのか?」

「最後に会ったアレックスも、清々しい顔で戦っておった。おぬしの顔もそっくりじゃ」

「……そうか」

 

好きなキャラと同じ顔で、同じ顔付きになっているのなら……それは喜ばしい話なのかもな。

 

「わしは長いことここに居られんが、コイツを着けよう」

「モナド体をか」

「最悪コイツがおぬしをこのほろうの外へ連れ出すじゃろ」

「……何から何まで悪いな」

「足掻く若者の背中を押すのも老人の務めじゃ。ほな、ばいならー」

 

イングリッドが消えた。

俺はホロウの奥へと歩き出した。

 

(ヤツは、多分俺を呼んでる)

 

ホロウの中だというのに……空間が歪んでいない。

ギルは、ホロウにすら干渉している。

アキラを弾いて、俺を自身の下へ呼んでいる。

 

(……ひとりで、ケリを着ける)

 

それしか無い。

そして、周囲に多数のエーテリアスがわらわらと集まってきた。

 

「ハッ……!肩慣らしには、丁度いい!」

 

俺は迎撃の構えを取る。

 

「来やがれ!」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

ホロウの奥。

玉座に座る男がいた。

 

「………………」

 

男は、アレックスの侵入に気付いている。

 

「まだ見ぬ大海……望みはそれか?」

 

男……ギルは、不敵に呟いた。

眼下に傅くエーテリアス達が動き始めた。

 

「ならばここまで来い、アレックス」

 

 

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