GO!ALEX!〜希望再誕〜   作:塊ロック

85 / 85
その頃ホロウの外は。


第83話『外野の騒ぎ』

プロヴィデンスホロウ外、撤収地点。

アキラがホロウから放り出された所をレミエールが発見し回収していた。

 

「お兄ちゃん!?大丈夫!?」

「う……あ、れ……ここは……?」

「ホロウの外だよ……」

「……何があったの?アキラさん」

「分からない……アレックスと一緒に侵入したと思ったんだけど……」

 

アキラが頭を押さえて起き上がる。

余談だが、先ほどまで横になっていたのはレミエールの膝の上だった。

 

「そうだ、アレックスは!?」

「……見てないよ。キミだけホロウから出てきたんだ」

「じゃあ……」

「そうだね、お兄ちゃん……アレックス、まだホロウの中かも……」

 

3人は無言でホロウを見あげた。

 

「……よし。fairy、リン。もう一度侵入しよう」

「お兄ちゃん!?何があるか分かんないんだよ!?」

「プロキシとして同行して、ひとり残して帰ってくるなんて……パエトーンの名前が泣くよ。リン、僕たちは皆のプロキシなんだ」

「……全くもう」

「アキラさん。カッコつけてるとこ悪いんだけど……アテはあるの?」

「何のために暫くあのホロウを調べたと思っているんだい?不測の事態に備えるためさ」

『マスター。データの整理が終わりました』

「流石だねfairy。今月の電気代は気にせずやってくれ」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

ヴィクトリア家政、詰所にて。

 

「……騒ぎになっていますね」

 

ライカンがテレビを点けると、プロヴィデンスホロウがニュースになっていた。

 

『只今入った情報によりますと、プロヴィデンスホロウへ侵入が出来なくなったとのことです』

「入れなくなった……ってことですか……?」

 

カリン、リナが内心穏やかではない様子で見ていた。

 

『1時間前からホロウのデータが急変、縮小を始めたため……調査員がホロウへ入ろうとした際、すぐに戻ってきたそうです』

『これは異常事態ですね……入ってもすぐに外へ出されるホロウなんて前代未聞です』

 

「……アレックスさん」

 

リナが、想い人の名前を呟く。

今は、見ていることしか出来ない。

 

「……り、リナさん!」

「カリンちゃん?」

「アレックスさんは……必ず帰ってきます。だから……え、笑顔で迎えましょう……!」

「……そうですわね」

「……フン」

 

ライカンが鼻を鳴らすが、二人には聞こえない。

 

「そうと決まれば……アレックスさんにお出しする料理を用意しませんと」

「リナ、その前に仕事があります」

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

 

郊外。

猪突猛進のメンバーは別件で出払っていたため、プルクラは単独行動していた。

 

「……ホロウに、入れない」

 

たまたま点けていたラジオから、そんなニュースが流れてきた。

不安を煽るひと言ではあるが……。

 

「だから、何だって言うのさ」

 

気にしないように振る舞う。

それは、信頼か、それとも願望か。

 

「アイツは帰ってくる。絶対にね」

 

そうは言うものの、プルクラは居てもたってもいられずシーザーにメッセージひとつ送ってバイクに飛び乗った。

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

クランプスの黒枝、某所にて。

ヴェスポは一時的に黒枝預かりとなっているので……ここで生活していた。

 

「最近楽しそうだねぇ、ヴェスポちゃん」

「そう見えるかしら?照」

「うん。照ちゃんにはそう見えるなー」

「そうね……恋をしてるからかしら」

「……え。あのウワサ本当なの?」

 

照がちょっと困ったような笑みを浮かべる。

 

「どの噂かしら」

「『筋肉ムキムキ、マッチョマンの一般市民と熱愛発覚』」

「……一般市民かしら、彼」

「さぁ?ヴィクトリア家政とかハワードコネクションとかとパイプ持ってて一般市民は無理だよぉ」

「そうねー」

「……で?本当にそうなの?」

「ええ」

 

ヴェスポがノータイ厶で肯定したので、照は頭を抱えた。

 

「嘘ぉ……」

「聞いといて信じないのはひどいんじゃない?」

「だってあの……アレックスって人でしょ?とてもじゃないけどヴェスポちゃんの趣味には思えないんだけど……」

「そんな事言われてもねぇ……好きになっちゃったんだもん」

「はぁ……どうするの?歌手に復帰するって言うのに恋人騒ぎなんかで足引っ張られたら大変でしょ?」

「良いじゃない別にその程度で足元掬われる程度で収まるつもりないし」

「……そっか」

「心配してくれてありがと、照。私は大丈夫だから」

 

ヴェスポは笑顔で言い切る。

 

「私の歌が好きって言ってくれる人がいる限り、私は無敵なんだから!」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

監察官のちょっと奇妙な冒険(作者:プロメイア推しの人)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

オリ主が転生して、赫灼熱拳するお話です。▼ストーリーは2.7から始めま~す。ん?まぁ、途中からにょきっと生えてくる感じで。(それでも過去キャラと絡みがあるのは許してちょ)


総合評価:1013/評価:8.24/連載:10話/更新日時:2026年06月23日(火) 16:25 小説情報

ホロウの中で人のGO!を咎めるおじさん(作者:究極の出来損ない)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

知れば誰もが望むだろう!誰にも脅かされず、自己の命の存続を!!親しき者達の幸福を!!!  ▼他者に優しくっ!!他者に寄り添い!光の中を歩むっ!!!▼讃頌会は滅びるっ!!!私を生み出した咎を背負ってなぁっ!!!▼これこそが私の責!!!貴様らの業ぉっ!!!▼我々は滅びるべくして滅びるべきなのだよっ!人の過ちとして!!!▼気づいたら誰とも知らねークローンにされたの…


総合評価:2544/評価:8.27/連載:10話/更新日時:2026年08月17日(月) 15:54 小説情報

オシャメとサメ(作者:なかりょた)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

チェンソーマンのビームの能力とビームの見た目をもってゼンゼロの世界に飛ばされたオリ主がヴィクトリア家政に所属してあれこれする話です。なお無自覚に周りを曇らせている模様▼


総合評価:1157/評価:8.44/連載:4話/更新日時:2026年05月19日(火) 21:26 小説情報

終末世界のラーメン屋台の店長さん(作者:一反木綿豆腐)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

▼ ▼ いつ壊れ、跡形もなく崩れ去ってもおかしくない終末世界。▼ 人類最後の砦となった街、新エリー都は今日も危ういながらも何とか繁栄を謳歌する。▼ そんな街を転々とする、ラーメン屋台が一軒。▼ 何やら謎の多い店主と相棒の超々高性能ボンプは、今日も今日とて店を出す。▼  ▼ 「パエトーン」の家族として、エージェントの知人友人として生きていく。▼


総合評価:3104/評価:8.84/連載:17話/更新日時:2026年09月14日(月) 03:30 小説情報

お前は部品(パーツ)だ!(おかのした!)(作者:黙々睦模目)(原作:ゼンレスゾーンゼロ)

▼ 前世でなんやかんやあり、死んだ陰キャで口下手なオリ主…。▼ 転生した世界はゼンレスゾーンゼロの世界で…(本人は知らない)▼ いかにも…『The』軍人です!って感じの人達に同い年くらいの子供達と囲まれ…その中でも偉そうな軍人に▼ お前らは機械の部品(パーツ)だから自我を出すな!出したら殺す!▼ と言われ、機械の部品として軍人として軍用機械の一部として戦い続…


総合評価:2570/評価:7.71/連載:15話/更新日時:2026年08月21日(金) 16:50 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>