仕事が立て込んでて忙しかったので投稿遅れました。
「オラぁっ!!」
ギルの根城のドアを立ち大Kでぶっ飛ばした。
「来てやったぞギル!決着を着けようじゃねぇか!」
俺は叫ぶ。
階段の遥か上、玉座に座る赤と青の男が俺を見下ろしていた。
「……来たか」
「さっさと降りてきやがれ!」
「アレックス君」
ギルが一段一段ゆっくり階段を降りてくる。
「私は君を案じていたのだよ」
「………………」
「君はいずれ、戦いの意味を見失い……ここに戻ってくる」
「………………」
「ただひとつ、変わらない真実を授けよう」
身に纏っていたローブが炎に包まれる。
赤と青の肌の男が、目の前に立ちはだかる。
「戦いの意味だ?くだらねぇ」
俺は肩を回し、手首を回す。
「ンなもん最初から分かってんだよ」
俺が戦う理由。
俺は戦いに生きる男。
そして、支えてくれた彼女達に恥じない戦いをする男。
「俺の理想と、アイツらの思いを背負う。そんだけだ」
「……些か私の予見とは内容が違うようだ」
「当たり前だ。お前のそれは偽物だからな」
ギルと向き合う。
まさか、俺がアレックスとギルの因縁の再現をすることになるなんてな。
「偽物……?」
「そうさ。お互いこの世界に居るはずのない存在のパクりだ」
「意味が分からん」
「だろうな。俺の記憶にそんなものは無かったから」
「何を……」
「御託はここまでだ。ここからはこれで決める」
俺はギルに向けて拳を突き出す。
ギルは少し迷う素振りを見せたが、ファイティングポーズをとる。
「行くぞ……!」
「来い……!」
お互いに走り出し、拳が交差した。
「くっ……!」
「ぬ……?!」
クロスカウンター。
お互いの顔面に拳が入る。
構いやしない。
俺は踏ん張って頭を振ってギルにヘッドバッドをぶちかます。
「ぐっ……!」
ギルの額に俺の頭突きがヒットする。
頭硬いなコイツ……!
ギルがすぐさまやられから復帰して拳を振るい俺の右頬を打とうとする。
すぐに反応してガードする。
ギルは攻め手を変え、左の足払いを仕掛ける。
「ハッ!」
俺は小さくジャンプしてギルの肩を掴んだ。
「そらよ!!」
そしてまた頭突き。
ストVで使える突進コマ投げのひとつ、ヘッドクラッシュだ。
一度跳んでから着地して掴むので下段技をスカせる。
「くっ……!」
ギルに再度追撃を仕掛けようと飛び込む。
が、ギルの右足が炎に包まれる。
「ハァッ!」
「ごふっ……!?」
特殊技、パイロクォーラルキックが炸裂する。
俺はガードが間に合わずもろに喰らい……全身に炎が回った。
「クッソ……!熱ッ!」
俺は状態異常に弱い。
そして、ギルは炎と氷の属性を操るファイターだ。
ハッキリ言って相性は悪い。
そして、ギルの特徴はこの2つの相反する属性を組み合わせること。
「受けるが良い!」
「やべ……!?」
ギルが凄まじい速度で突進する。
左腕が凍結している。
ギルが凍った肘を落とす。
全身の炎が消える。
その変わり、凄まじい激痛が俺を襲う。
「ごはっ……!?」
そのまま俺は地面に張り倒された。
今のは確かクリオドロップエルボーだったか。
俺が炎やられの時に今のを食らうと強制ダウン効果になるはず。
このようにギルは相反する属性を当てることで発動する特殊スキル『反属性』を用いて有利を取ったり攻めを継続したりするファイターだ。
全体的に重めで隙が大きいキャラだが、こうやって弱点を補っていく。
「てめぇ……!」
ダウンから復帰する。
起き攻めがくる。
「フレイムジャベリン!」
ギルが炎の槍を作り出し、投擲する。
俺はドライブパリィで防ぎ槍を消す。
炎の中からギルが目の前に一瞬で現れた。
「サイバーラリアット!」
ギルの右腕のラリアットが俺を襲う。
だが、俺もやられっぱなしではない。
「そこを退け!!」
ギルのラリアットに対して、俺はレッグラリアートを選択。
ドライブインパクトによるアーマーで攻撃を耐えてギルに蹴りをぶちかました。
「良い夢見られたか!!」
インパクトによるパニカンが成功。
ギルが強制的に膝崩れやられに移行する。
俺はジャンプして
そして、着地してタメ大Pからエアニースマッシュをキャンセルする。
「寝てな!」
「ぐおっ……!?」
ギルの身体を宙にかち上げ、膝を腹に極めながら地面に叩き落とした。
「効いたろ!」
「まだだ!」
コイツもなかなかにタフだな。
お互いにド至近距離での殴り合いの応酬が続く。
ギルは飛び道具としてパイロキネシス、クリオキネシスと言ったそれぞれの属性の弾と頭上からそれぞれの属性の隕石を落とすVトリガー、ディバインコメットを持つ。
飛び道具を撃たれるとジリ貧になるため、その暇を与えず近距離で戦わざるを得ない。
だから、この距離から離してはいけない。
(まだだ……まだ付き合ってもらうぞ……!)
ギルも投げを警戒している。
安易に仕掛ければカウンターを喰らいダウンを取られる。
起き攻めをされるのにも俺は弱いからなるべく横にならないように気を配る。
間合いは立ち回り一歩内。
まだ飛び道具を安全に撃てる距離じゃない。
ジリジリと間合いを測る。
技を空振りすれば、差し替えされて相手のターンだ。
アレックスは攻撃を空振った際に当たり判定が出っぱなしのモーションが多いキャラである。
だから立ち回りから結構苦しい。
「うおら!!」
ようやく立ち大Kが届いた。
勿論ガードされる。
だがそれで良い。
「Over the limit!!」
Vトリガー、レイジシフトを発動。
ブロッキング、及びスレッジハンマーが解禁される。
色々試した結果、ゲーム通りのプロセスを踏むのが一番発動しやすかった。
「オラァ!!」
ギルの反撃のパンチをブロッキングで弾く。
そしてそのまま渾身のスレッジハンマーでギルを打撃を与え背後に回る。
「捕まえた!」
「ぬおっ……!?」
背後から羽交い締めにする。
俺のもう一つの十八番、パワードロップで後方の地面に投げ付けた。
「ぐう……!」
「いつまで寝てんだ!」
床に倒れたギルの頭を蹴っ飛ばす。
……実はこの技、Vトリガーって名前だったらしい。
アレックスのモーションキャプチャーを一部担当したアクターのプロレスラーの技らしい。
余談だがCAPCOMゲームの大ファンらしく色んなネタを必殺技の名前に入れたりとかしてたらしい。
「祈りは済ませたかァ!」
ギルの腰と足を頭と肩で固定し立ち上がる。
久しぶりの出番だ。
「喰らいな!!」
オメガウィングバスターが決まった。
会心の一撃の手応えがする。
ギルを放り出して様子を見る。
……立ち上がらない。
「や、やったか……!」
思わず歓喜の声が跳ねる。
うつ伏せで倒れるギルに近付いて確認を取ろうとして……ギルの身体が輝き出した。
「は!?まさか、嘘だろ……!!」
基本的にスーパーアーツゲージは吐かないで負けた時、かなりメンタルに来る。
だが……過去作にはHPがゼロになった後に発動するスーパーアーツがある。
それは……ギルの持つ、スーパーアーツ。
『リザレクション』
ゆっくりとギルの身体が浮かび上がる。
光が集まり……ギルの傷が治っていく。
「クソ、ストIIIも混ざってんのか!せけぇぞ!!」
スト6とVを混ぜた戦いしていた俺が言えた義理ではないが。
……ギルの背中に、純白の翼が6枚広がる。
嫌な予感がした。
「嘘だろ!?」
この距離では阻止できない。
ガードするしかない。
この技はストIII版ならブロッキングは不可能。
ドライブパリィを試したい所だがゲージが心許ない。
ここはガードを選択するしか……。
「セラフィックウィング」
次の瞬間、凄まじい威力の衝撃波が俺を襲う。
「ぐ、う、おおおお、おおおおっ!」
音動機の守りが一瞬で剥がされた。
ブロッキングもパリィも発動できなかった。
俺の身体が焼かれていく。
激痛がずっと身体を苛む。
一歩、また一歩と後退り。
吹き飛ばされないように耐える。
これを耐えきれば、ヤツは無防備な状態で降りてくる。
そこを突く。
「ぐ、ぎ、ぎ、が、あ、あぁぁぁぁぁぁ!!」
拙い。
拙い拙い拙い。
耐えられな
――――――――――
アレックス宅。
ガシャン、と何かが落下した音でプルクラは目を覚ました。
「アレク……?」
音の主は……砕けたマグカップ。
アレックス用にと買ったそれが、棚から落下して砕けていた。
「………………」
プルクラは、それを見て……直ぐ様二人に連絡を入れて部屋を飛び出した。
「チッ……!こんな時に店長は不在……いや、ホロウの近くか!」
プルクラはバイクに飛び乗り、プロヴィデンスホロウへと走った。