今回のバージョンのシナリオもかなり良さそうなので楽しみです。
入院中のブランクを埋めるため、手っ取り早く命懸けで戦うステージが必要だった。
なので、久しぶりにホロウに潜る。
……すっかり失念していたが、そもそも協会の許可なくホロウに入るのは違法なのである。
「さて」
いつもの様に仕度して外に出る。
実は前々からフォルテに誘われていた依頼があったのだ。
なんでも、復帰したプロキシの支援ということでホロウに同行するのだが念のため腕の立つ奴を募集していたとか。
(しかし、フォルテのやつ郊外の人間なのにわざわざ澄輝坪に行くなんてな)
場所はラマニアンホロウ。
それなりに離れた場所だがフォルテは向かったらしい。
俺も合流するために衛非地区へ向かうことにしよう。
――――――――――
ルミナスクエア、火鍋料理店「煮釜」。
真っ赤に染まったスープの入った鍋を囲んで3人の女性が座っていた。
「……それで?清算の日って何?」
知能構造体の女性、ヴェスポが目の前のシリオンの女性に訊ねた。
「郊外の祭りみたいなもんさ」
シリオンの女性……プルクラが答えた。
その隣に座るメイド服姿の女性……リナが興味深そうに話の続きを促す。
「お祭り、ですか。それにしてはアレクさん……鬼気迫る表情といいますか……」
「そりゃね……なんてったって今までの因縁を清算する日だから」
「因縁……」
「カリンドーンのチャンピオンに挑むんだろうさ」
「チャンピオン?」
「郊外のルールみたいなもんさ。揉め事を解決するためにチームを代表してやり合う奴のことさ」
「それが、チャンピオン……」
目の前で煮立つ火鍋に誰も手を付けない。
ヴェスポは知能構造体だし、プルクラは猫舌。
リナが話を聞くモードになっているので誰も食べていなかった。
「アイツは昔、チャンピオンに敗れてる。そのケリを着けるってことなんでしょ」
「……それが、清算」
「ほんと、馬鹿なんだから……」
「でも、アレクらしいじゃない」
「そうね」
「……勝てると思いますか?」
「分からない。けど……勝って欲しい、かな」
「ふふ。そうですわね」
――――――――――
「アミーゴ!来てくれて嬉しいぞ!」
相変わらず半裸にマスクというヤバい格好の男が声を上げた。
ヘルメットをバイクに格納して手を上げた。
「久しぶりだな、フォルテ」
「元気そうだな!」
変わらぬ騒がしさに苦笑しながら、握手に応じた。
「それで?依頼主はどこに?」
「ああ、紹介するよ。彼女は『いちごパフェ』……」
フォルテが向いた方向に、女性が一人座っていた。
……腰から、四対の紫色の触手が生えているシリオンだった。
「……ああ、フォルテさん?もう一人が来たのね」
女性が立ち上がる。
……これまた豊かな胸……いや、ボタン。
シャツのボタンがめっちゃ悲鳴あげてるぞ。
「初めまして。いちごパフェ……イドリー·マーフィーよ」
「アレックス·ウィクスだ」
特徴的な瞳の女性……イドリーが微笑んだ。