ソードアートオンライン 通称SAO
剣の世界に、憧れて期待に胸を膨らませて参加した、一人の少年。
この先に待っているのが、地獄だとも知らずに…。
初めまして!エンジです。SAOが好きで小説を書き始めました!
小説を書くのは初めてなので、文章がめちゃくちゃになったり、誤字脱字が多いかもしれません。
温かい目で見ていただければ幸いです。アドバイスや注意があったらバンバンくださ
い!二日か三日以内の23時に投稿したいと思っています。
第一話 プロローグ
本当に後悔したことってあるか?
勉強、部活、人間関係。どれも『後悔』をする主な要因だが、俺の場合どれにも当てはまらない。
成績は上から数えたほうが早く、部活も実家が代々伝わる剣道一家であるせいか全国大会を二連覇している。それに加えて、人間関係は非常に良好。
はたから見れば、何の不自由もなく生活している人間に見えるだろう。俺自身、そう感じていた。
だから、後悔する日なんて来ないだろうと高を括っていた。あの日までは。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
「おい、どうしたラテン。ぼーっとして」
聞きなれたバリトンがラテンを現実に引き戻す。顔を上げれば、チョコレート色のスキンヘッドが眉をひそめてこちらを見ていた。
「え?あぁ、ちと昔のことを思い出してな……」
頬杖を付きながらアイテムストレージを開き、慣れた手つきで自分のアイテムを見つめる。
ここは鉄の城《アインクラッド》の第五十層にある最大級の都市《アルゲート》だ。もちろんそんな街、現実世界には存在しない。ひょっとしたらあるかもしれないが、その街とは全く別の街だと言い切れる。
なぜならここはゲームの世界だからだ。
《ソードアート・オンライン》。通称《SAO》。ラテンがこの世界にログインしてから早二年になる。
いや、この言い方は正しくない。
正確には、『ログアウトできなくなってから二年が経過した』だ。
何をそんなバカげたことを、と思う人がいるかもしれない。だが実際に、右手を真下に振って出現するメニュー欄の一番下は空白になっている。そこには《LOG OUT》が本来あるはずなのだが、何度見てもないのだ。
そのような状態になった原因は二年前にあるのだが、今どうこう言ったって過去が変わるわけではない。
自分たちがするべきことは、この城の最上層である第百層に到達し、そこのフロアボスを倒すことだ。そうすれば、この世界から脱出できる。
一通りアイテム欄を見たラテンはそっとメニューウインドウを閉じた。これ以上売れそうなものがなかったからだ。
「なあ、暇ならモンスターの素材を集めてきてくれよ、もちろんタダでな」
「……おいおい、素材集めならこの前やってやっただろ? これ以上はさすがに金取るぞ」
ぐっと苦い顔をしたエギルは「小さい男だな」と小声でつぶやいた。
目の前の男は事あるごとに素材集めを要求してくる。素材が豊富にあれば客も増え、売り上げが伸びるからだ。根っからの商人だな、とツッコミを入れたくなるが、この男のようにゲーム攻略ではなく、店を構えて素材を取引するプレイヤーも少なくはない。
「おーいエギルさーん聞こえてますよー」と言いながらラテンは店の出口へと歩を進める。これ以上この店には用がないからだ。だが、出口の一歩手前で歩を止めた。
「よう、キリトじゃん」
目の前に現れた全身黒い装備をしたプレイヤーに声をかける。女装をさせたら女性だと間違われてもおかしくはないほどの中性的な顔立ちだが、年相応の少年らしさも併せ持っている。身長は男性の中でもあまり高い方ではなく、ラテンよりも十センチほど低いくらいだ。見た目は、相変わらずの黒染めだ。
「ああ、ラテンか久しぶりだな。ちょうどよかったよ。お前も見てくれ」
キリトは返事も聞かずにラテン背中を押してくる。
そんなに珍しい物でも手に入ったのだろうか。少し興味が湧いてきて促されるまま再びエギルの前に立つ。
「で、何を手に入れたんだ?」
「見て驚けよ……これだ!」
自慢げにアイテム欄を可視化すると、俺もエギルも口をあんぐり開けたまま数秒間停止した。
「おいおい、まじかよ。<ラグー・ラビットの肉>じゃねーか!? 初めて見るぞ」
「俺もだ。てかラテンなら見たことあるんじゃないか?」
「いや、ないな。あったらこいつみたいに自慢しに来るわ」
アイテムは、鉱石や食材のように数種類に分けられており、キリトが入手したものは食材に分類される。その中でA~Fにランク分けされているのだが、最高レア度であるAを超えるSランクのものが存在する。もちろんSランク認定されているだけあって、麻雀の天和よろしく非常に手に入りにくいものなのだ。天和のほうが圧倒的に確率が低いが。
「おい、キリト別に金に困っているわけじゃねーよな?こんな店に売るのはもったいなくないか?」
「思ったさ。でもこのアイテムを扱えるほどの料理スキルあげてる奴なんてそうそう――」
「――キリト君」
突如出口の方面から声がかけられる。
そちらに顔を向ければ、栗色の長いストレートヘアをもつ女性が立っていた。白と赤を基調とした騎士風の戦闘服を身に着けている。
彼女の名は『アスナ』。この世界最強ギルド《血盟騎士団》の副団長にして<閃光>の異名をもつ細剣の使い手だ。そして同時に数少ない女性プレイヤーの一人でもある。
なぜそんな彼女がわざわざこんなゴミだめに来ているのか。理由は一つ。隣に真黒なプレイヤーがいるからだろう。大方フレンド欄からの追跡によってこの場にたどり着いたはずだ。
「よぉ、久しぶりだなアスナ」
「久しぶりラテン君」
ラテンは軽く手を上げると、アスナは微笑でそれに応える。相変わらず、このゲームの世界には縁がなさそうな美少女だ。彼女に笑顔を向けられて、堕ちない男などいないだろう。とはいえラテンの場合は、《血盟騎士団の副団長》という印象が強いためその限りではない。それにアスナには意中の男がいることも知っている。
すると、ラテンの隣にいた黒ずくめの少年は電光石火の速さで彼女に詰め寄った。
「シェフ捕獲」
「な……なによ」
アスナはキリトに手を掴まれたままいぶかしげな顔で後ずさる。
偏見だが、確かに女性は料理が上手、というイメージがある。キリトもそれが理由で彼女に対してあのような発言をしたのだろう。だが、この世界では現実世界と同じ原理で料理することはできない。それがキリトを困らせている要因の一つだ。
キリトの行動にアスナの後ろにいた長身の護衛が目を光らせる。それを見たキリトは慌てて手を放した。
「珍しいな、アスナ。こんなごみダメに顔を出すなんて」
キリトの発言にエギルがムッとしたが、まあ、気にしなくてもいいだろう。本当のことだ。
「なによ、もうすぐボス攻略だから生きてるか確認しに来てあげたのに」
本心は違うだろ、と心の中でツッコミを入れるが、思わず口に出してしまった。
「アスナ、そんなこと言ってほんとはキリトに会いに来ただけだろ。素直になれっt――ぐはっ!?」
ラテンが言い終えるよりも先にアスナの拳が腹部に飛んでくる。紙一重で紫色のエフェクトが腹部とアスナの拳を隔てた。これは《圏内》で出現するエフェクトで、《圏内》では、プレイヤー同士及び物体に攻撃しても、ダメージは通らない。だが、HPは減らなくても衝撃は通るため、ラテンは両ひざをついて悶絶してしまう。
キリトは隣にいる俺を見て苦笑いしながら口を開く。
「アスナ今料理スキルどの辺?」
「ふふ、聞いて驚きなさい、先週<<完全習得>>したわ」
「「「なぬっ!」」」
ラテン、エギル、キリトは同時に驚愕した。
――まじかよ……料理スキルって上げんのめっちゃ大変だろ!?あ、あほかよ」
その瞬間、また腹を思いっきり殴られた。
心で言ったつもりが、どうやら声に出ていたらしい。
キリトはそんなラテンにかまわずアスナに手招きをしてアイテムウインドウをみせる。
「え!?これ…S級食材!?」
「取引だ、これを料理してくれたら一口食わせてやる」
キリトそれはないだろう、と心の中で思いながらやり取りを見ているとキリトが言い終わると同時にアスナが彼の胸倉に掴んだ。
「は・ん・ぶ・ん」
さすがの迫力に、キリトは迫力負けして思わずうなずいていた。
あーあドンマイキリト、と心の中で笑いながらゆっくりと立ち上がり、そのまま出口へと歩を進める。キリトとアスナ、護衛が俺の後に続いた。
「お、おいキリト!」
「悪いなエギル取引中止な。感想文を800字以内で書いてきてやるよ」
「そりゃあないぜ」
悲痛に叫ぶエギルの言葉を返してくれる人がいるわけもなく、空しく小さな店に響いただけであった。
「ラテン君も一緒にどう?」
店を出るとすぐに、アスナが声をかけてくる。
滅多に入手できないS級食材だ。少なからず関わりがあるため、誘おうとしてくれているのだろう。だが生憎、ラテンは空気の読めない男ではない。
「ああ、俺か? 今日は疲れたからパスするわ。二人で楽しんで来いよ」
そういいながら黒ずくめと護衛にばれないようにウインクすると、アスナの顔が赤く染まる。
「アスナ? 顔が赤いぞ」
「な、なんでもない! それより早く行こ!」
首をかしげている鈍感野郎は、さらに赤くなったアスナに背中を押される。
いつになったら結ばれるのやら。少しずつ離れていく後姿を見ながら心の中でつぶやいた。
「そういえば、明日クラインたちと74層に行くんだっけな」
ゆっくりとキリトたちとは逆の方向に歩を進めた。
いや~、初めて書いたんですけど小説を書くってめっちゃ大変でした(笑)
これからは、定期的に投稿したいと思うのでよろしくお願いします!
編集しました。