ソードアート・オンライン~神速の剣帝~   作:エンジ

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今日から投稿再開します!
大変お待たせしました!!

これからはラテンよりの三人称にしてみようかと思います。違和感があった場合は元に戻すので意見をください。

では、本編へどうぞ!








第十二話 カップル限定ダンジョン~①

 

 

 

 

三月十四日

それは、二月十四日に女性からバレンタインチョコをもらった男性がチョコをお返しに渡すという、今や国民的行事になりつつある<ホワイトデー>と呼ばれている日だ。

まあ、男女間だけでなく女性同士の友チョコ、男性同士のホモチョコというのも、もちろんありだ。

 

そして、静かな森に囲まれて建っている二十二層のログハウス。

今現在そのログハウスの中ではあるダンジョンの話が話題になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え?<ホワイトデーカップル限定ダンジョン>?」

 

「そう!」

 

男の目の前で目をキラキラさせている闇妖精族の少女。

特徴的な真っ赤なヘアバンドを、飾っている小柄な少女の名はユウキ。

一時期<絶剣>という名で有名になり、二月中旬に行われた統一デュエルトーナメントの優勝者である。

 

そして、その目の前にいるのは言わずと知れたこの作品の主人公ラテンだ。

まあ、それは置いといて。

 

今、キリトとアスナのログハウスには、ラテン、キリト、アスナ、ユイ、リズベット、シリカ、リーファというお馴染みのメンバーに加え、クライン、コトネ、フライ、スリーピングナイツのギルドメンバーが集まっている。

 

「ねぇねぇ、ラテン行こうよ!」

 

「待て待て。内容を教えてくれ」

 

ラテンが迫るユウキを押しのけて、口を開く。

ラテンの問いに答えたのは、キリトのナビゲーションピクシーであるユイだ。

 

「えーとですね。三月十四日、つまり今日ですね。このALOのクエストに、愛のチョコレートを手に入れろ>というものが一日限り実装されました。そのダンジョンの報酬では<愛のチョコレート>というものがもらえます」

 

「へぇ~。なら、スリーピングナイツのメンバー全員で行けばいいんじゃないか?別に俺と行く必要は……」

 

「それがですね、このクエストはカップル限定のダンジョンなんですよ。そして、その報酬はゴール地点にたどり着いた男女ペア、つまりカップル一組だけしかもらえないんです」

 

「…で、ユウキはそのクエストに俺と組んで行きたいのか……」

 

「うん♪」

 

なら、俺と行く必要はないのでは?スリーピングナイツのメンバーにも男がいるし、それでも行けるはずだとラテンは考えるが、まず一言言いたい。

 

「偽装カップルじゃねぇか!!」

 

「ふぇ!?」

 

ユウキは大声を出したラテンにびっくりして、思わずしりもちをつく。

このクエストは、<カップル限定>のはずだ。それを偽装カップルで行こうとこの少女は言い出したのだ。

もちろん、男女がペアを組んでいればカップルとして認定されるかもしれないが、十中八九<カップル>でしかできないことが発生するはずだ。

そうなったら、クエストクリアは不可能だ。

ラテンはユウキを説得しようとするが、ユウキは不満げに頬を膨らませている。

 

「なあ、ユウキ。さすがに偽装カップルじゃ無理があるだろ。あそこにいる、熟年夫婦なら話が別だけど」

 

「いいじゃん、別に。それに、ラテンとならやれそうな気がするんだもん」

 

「もんって……それに俺の意思は無視ですか!?」

 

ユウキは少し俯く。

さすがに考え直してくれたかとラテンが思った瞬間、ユウキは涙目の上目づかいでラテンを見上げる。

ラテンの意志のHPが少し減り始める。だが、ここで押し切られるわけにはいかない。

頭に浮かぶ雑念を振り払いながらユウキに口を開こうとした。だが……。

 

「ラテン、この前一緒にクエスト言ってくれるって言ったじゃん」

 

「うぐッ!」

 

「……だめ?」

 

「ぐはッ!!」

 

ラテンの意志のHPが完全に消し飛んだ。それも一瞬で。

こんな美少女に、涙目+上目づかいで「だめ?」なんて言われたら断れる男は少ない、いや、いないだろう。

ラテンは小さな溜息をつく。

 

「…わかった。俺でいいなら付き合うよ」

 

「ほんと!?やった!!」

 

目の前の少女は、思い切りはしゃぎ始めた。

ラテンはその姿を見て微笑む。

 

―――――まあ、ユウキと二人きりって言うのもいいかもな。

 

無意識にそんなことが頭に浮かんでくると、ラテンに声がかけられた。

 

「ラテンもやるのか。強敵が現れたな」

 

「…やっぱりキリトもアスナと出るのか?」

 

「ああ、おもしろそうだからな」

 

「お兄ちゃん。私とフライ君も出るよ!負けないからね」

 

「やっぱりお前らもか」

 

熟年夫婦のキリトに続いて、妹のコトネが口を開いた。

相変わらず、コトネとフライはラブラブだ。

いつから、二人が恋人同士になったのかは知らない。だが、ずいぶん前からな気がする。

現実世界でのラテンの家では、砂糖を大量に吐き出したくなるほどのイチャラブな展開が巻き起こっている。

いい加減にしてほしいとつくづく思うラテンであった。

 

「……で、いつから始まるんだ?」

 

「午後三時からだよ♪」

 

「三時か…って、あと一時間もないじゃねぇか!?」

 

「え?ああ!ほんとだ!」

 

「早く言ってくれよ、準備が間に合わねぇぞ!?」

 

「ラテンがインするのが遅いからじゃん!」

 

「それもそうか…。まあ、いいや。とりあえず、向かう途中で最低限のアイテムを集めるか」

 

「うん、そうだね」

 

ラテンとユウキは、ログハウスにいるみんなに一言告げると、森の家を出た。

向かう先はそのクエストが行われる場所である、十七層だ。おそらく、三月十四日の数字を足したのだろう。

ラテンとユウキは、転移門にたどり着くと十七層の街の名前を叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……めっちゃいるな」

 

「ほんとだね!みんな正式のカップルなのかな?」

 

ユウキは少し羨ましそうに、周りを見渡す。

二十二層のように生い茂った林の近くにある、小さな村には見たところ、五十組ほどのカップルがいた。

どうやら、受付を終えたらしく、ほとんどのカップルが、手をつないだりしている。

そして、腰には赤いロープが巻かれていた。

そんなことは気にせずに、ラテンは受付のほうへ足を運ぶ。

ユウキがはぐれるか心配だったが、ユウキはラテンの服を掴んでいるためはぐれることはないだろう。

 

受付前にたどり着くと、NPCらしき女性が話しかけてきた。

 

「ようこそ、ホワイトデー限定クエストへ。こちらはカップル限定のクエストになります。お二人はカップルでよろしいですか?」

 

ラテンとユウキの目の前に、小さなウインドウが出現する。そのウインドウには<YES NO>と書かれたボタンがあった。

ラテンとユウキはYESのボタンを押す。

 

「お二人はカップルと認証されました。それでは、回復アイテムは預からせてもらいます」

 

「……は?」

「……へ?」

 

ラテンとユウキは同時にキョトンとする。なぜなら、先ほど急遽集めた回復アイテムたちが没収されてしまったのだから。

ラテンとユウキは茫然としてると、二人の腰に赤いロープが出現した。長さは、一メートルほどだ。

それに続いて、ハイポーションを一つ渡された。

 

「……いろいろと。本当に、いろいろと突っ込みたいんだけど、なんでポーション一個だけ!?これじゃあ、二人回復できないじゃん!」

 

「???」

 

ユウキの頭にはてなマークが、三つ出た。

それもそうだ、いきなりアイテムは没収されるわ、赤いロープは巻かれるわ、ポーション一つだけ渡されるわで、混乱しない人なんてあまりいないだろう。しかし、周りのカップルは困った様子ではない。

ということは、前もって知っていた。つまり、クエスト説明に記載されていたということになる。

 

「……あの~ユウキさん?」

 

「…な、なに?」

 

ラテンは全力でユウキに視線を送るが、ユウキは全力で視線を逸らしている。

少しばかりそんな状態が続いたが、やがてラテンはあきらめると小さくため息をついた。

 

「まあ、しょうがないか。こうなったら、ゴールを目指すしかないな」

 

「!ありがとう、ラテン!」

 

「おわ!?」

 

ユウキはラテンに抱き着いた。

ラテンは女の子に抱き付かれたことはないので、こういう状況にどう対処すればいいのかわからない。

ほのかに香る甘いにおいが、漂ってくる。

ラテンはとりあえずユウキを引きはがした。一方ユウキは、少し不満げにしていたがすぐににっこりとほほ笑む。

今日のユウキにはドキドキしっぱなしだ。

 

早まる鼓動をおさえながら、ウインドウを開き時間を確認する。

二時五十五分。クエストスタートまで残り、五分ほどだ。

ラテンとユウキは、武器を装備する。

ラテンの左腰には<月光刀>、後ろの腰には<クラリティー>が出現する。ユウキの腰には、黒曜石の剣が出現した。

 

「いよいよだね!がんばろ、ラテン!」

 

「ああ!」

 

午後三時になった瞬間、何もなかった場所に二人分ほどの横幅の扉が出現した。それが出現したと同時に、歓声が上がる。

 

「では、ただいまから、ホワイトデーカップル限定クエストを開催いたします。カップルの皆様、一組ずつお入りください」

 

NPCの女性はそう言うや否や、順番通りにカップルを誘導し始めた。

ラテンとユウキは、ほぼ最後の方、てか最後にエントリーしたため、扉に入れるのも最後だ。

ラテンは扉に入っていくカップルたちを眺めていると、見慣れた影妖精族の男性プレイヤーと水妖精族の女性プレイヤーが視界に入った。

ユウキもそれに気づいたらしい。ユウキは嬉しそうにラテンを見る。

 

「アスナとキリトには負けてられないね♪」

 

「ああ。こっちにはALOデュエルチャンピオンがいるからな。負ける気がしないぜ」

 

「ボクもラテンとなら、負ける気がしないよ♪」

 

「そうか。んじゃあ、行きますか!」

 

「うん!」

 

ラテンとユウキは、扉をくぐる。

 

 

こうして、ホワイトデーカップル限定ダンジョンが始まったのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしたか?僕的には、ラテンよりの三人称が書きやすかったのですが、すべては読んでくださる皆様次第です。
何かあったら、どんどんおっしゃってください!

ということで、今回はカップルで行うクエストについて書きました。
これによって、ラテンとユウキの仲が進展するといいですね♪
あっ、ちなみに♪は、はまったので主にユウキの台詞で使っていきたいと思っています(笑)

これからもこの作品をよろしくお願いします!!
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