機動戦士ガンダムSEED RE:SONANCE ―星巡りのルナと換装の呪縛―   作:マキ

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前回の『第15話:【Core】迫る刻限、それぞれの決意』では、地球連合軍によるオーブへの48時間無条件降伏の最後通告が下される中、ルナが各アーマーパーツを部分的に分離合体させる機能と、頭部アンテナアーマーの付け替えによって自身の精神パラメータを直接制御する『リミテッドチェンジ』の最終調整を終え、オノゴロ島防衛線へ出撃する姿を描きました。
【あらすじ】
ついに開戦した『オーブ解放作戦(第1次侵攻)』。圧倒的な物量で押し寄せる地球連合軍と、新型の3大G兵器(カラミティ、フォビドゥン、レイダー)。オーブ防衛の最前線には、全パックを統合したパーフェクトストライク、スナイパーパック装備のストライクルージュ、そしてコアスプレーガンに武装パーツを組み上げた『ビームシュートライフルU7』を手に『リミテッドチェンジ』を繰り出すルナのコアガンダムが立ち塞がる。さらに激化する混戦の中、雲を突き破って現れたのは


第16話:【Earthly】舞い降りる剣、偽りの静寂

「全機、迎撃開始! オノゴロ島防衛線を絶対に死守せよ!」

通信機から飛び交う怒号と、鼓膜を裂くような重低音。 オノゴロ島沖の海原は、地球連合軍の砲撃とミサイルによって一面の火の海と化していた。

空を埋め尽くす太平洋艦隊の航空戦力。そして、その先頭に立ち異彩を放つ3機のG兵器――カラミティ、フォビドゥン、レイダー。

「アハハハッ! 殺せ殺せ! まとめて吹き飛べよ!」

レイダーガンダムの強烈な変形強襲と、フォビドゥンの空間を折り曲げるビーム軌道が容赦なく襲い来る。 だが、オーブ防衛線の中央には、全装備を力ずくで統合した重装形態――エール・ソード・ランチャーを同時装着した『パーフェクトストライクガンダム』に搭乗するキラ・ヤマトが立ち塞がっていた。

ズドオッ!!

「これ以上、オーブに踏み込ませはしない!」

アグニの大出力ビームとシュベルトゲベールのアグレッシブな一撃が、迫り来る敵航空部隊を一瞬で薙ぎ払う。

さらに後方の高台からは、オーブ兵が駆る『ストライクルージュ(スナイパーパック装備)』が超高精度のアグニ長距離照射を敢行。敵艦隊の砲身を的確に潰し、前線を強力に援護していた。

『ルナ、僕が敵の主力を引きつける! タイミングを合わせて!』

「了解、キラ・ヤマト。……リミテッドチェンジ展開」

コアガンダムのコックピットで、ルナの凛とした声が響く。 その右手には、コアスプレーガンに増設パーツを装着した大型兵装――『ビームシュートライフルU7』が鈍い光を放っていた。

空中を浮遊するリアクターコアハンガーから、眩い光とともに各アーマーのパーツ群が射出される。

「リミテッドチェンジ、頭部、胸部、腰部、ヴィーナス、脚部、マーズ、両肩部、両腕部、アース」

ガチャン! ガチャン! ガツンッ!

頭部・胸部・腰部にはヴィートルーの重装甲と戦術分析用アンテナがロックされ、ルナの思考は瞬時に緻密かつ絶対的な演算モードへとシフトする。 脚部にはマーズフォーの赤き高機動推力ユニット、両肩と両腕にはアースリィのバランスに優れた基本装甲が隙なく展開された。

『思考モード:【絶対戦術分析】完了。U7ライフルエネルギー充填率98.7%』

チョーカーの淡い青い光とともに、ルナの瞳に宿る集中力が極限まで研ぎ澄まされる。

『スナイパーモードへ移行。射線上の障害を排除します』

ルナがGコンを操作すると、右手のU7ライフルが駆動音を立て、銃身が前方に滑らかに延伸。狙撃モードへと姿を変える。さらに側面部の小型シールドが前方に展開し、敵の牽制射撃を完璧に防ぎ止める防御姿勢をとった。

ドズズズオッ!!

U7ライフルから放たれた極太の狙撃ビームが空を切り裂き、カラミティが放った大出力ビーム『シュラーク』を正面から相殺。そのまま敵艦隊の防空陣地を一瞬で穿ち抜いた。

「なっ……!? 狙撃時の防護とあの威力……何だあの武器は!?」

「チョロチョロと鬱陶しいんだよ!」

レイダーのクロトが不快そうに叫び、頭上から強襲を仕掛ける。 ルナは冷静に小型シールドでレイダーの爪を弾き返すと、ヴィートルーの胸部ミサイルハッチを展開し、高精度の誘導ミサイルを一斉掃射した。

ドドドドドッ!!

「くっ……近接も射撃も隙がねえ!」

パーフェクトストライクの圧巻の火力、ルージュスナイパーの精密な遠距離支援、そしてコアガンダムのU7ライフルと『リミテッドチェンジ』による隙のない戦術制御。オーブ側の意地と強固な連携の前に、連合のG兵器群すら容易に間合いを詰められない。

だが、連合軍の物量は留まることを知らなかった。 カラミティとフォビドゥンが強引に包囲網を縮め、パーフェクトストライクのエネルギー消費と、コアガンダムの隙を突くように対空ミサイルの雨が降り注ぐ。

「くっ……弾幕が厚すぎる……!」

二機の高度な連携をもってしても、ジリジリと押し込まれ、危機が迫った――その瞬間。

ドドドドドンッ!!

上空の雲を突き破り、鮮烈な「朱の閃光」が戦場へと舞い降りた。 背部複合兵装ユニット『ファトゥム-00』を切り離し、圧倒的な速度で包囲網のミサイル群を一瞬で撃ち落としたのは、紅蓮の装甲を纏う異形のモビルスーツ。

「な……何だあいつは!? どこのモビルスーツだ!?」

驚愕する連合軍の頭上から、その機体のコックピットの声が通信回路を揺らした。

『そこまでだ、地球連合!』

「アスラン……!?」

パーフェクトストライクのコックピットでキラが目を見開く。

『キラ! 無事か!』

ジャスティスガンダム――搭乗するのは、かつてキラと死闘を繰り広げ、そして今再び同じ志のもとへ駆けつけた少年、アスラン・ザラであった。

「識別信号……ザフト機。ですが、敵意反応なし……!」

コアガンダムのモニター越しにジャスティスの姿を捉えたルナは、冷静に分析しつつも、その背中に圧倒的な頼もしさを感じていた。

『ルナ、あの機体は味方だ! アスラン、僕と一緒にあのMSを抑えてくれ!』

『了解した!』

ジャスティスがビームサーベルを抜き放ち、ファトゥム-00とのコンビネーションでフォビドゥンを急襲する。 パーフェクトストライク、ジャスティス、ルージュスナイパー、そしてU7ライフルを掲げるコアガンダム。

四機のMSによる怒涛の反撃が開始された。

「チッ、敵の増援かよ! やってらんねえな!」

「撤退だ! 全機、引けぇっ!」

ジャスティスの果敢な突撃と、パーフェクトストライクの全弾発射、ルージュの狙撃、そしてコアガンダムのU7ライフルによる一撃必殺の威力を前に、足並みを乱した連合軍部隊はついに耐えかねて後退を開始していく。

『……敵艦隊、完全に撤退していきます』

モニターに映る敵影の離脱を確認し、ルナは静かに息を吐いた。

『アスラン……来てくれたんだね』

『ああ……君を、一人にはさせない』

夕暮れの赤に染まるオーブの空の下、並び立つモビルスーツ群。 激闘を乗り越えたキラ、アスラン、そしてルナ。固い絆で結ばれた彼らは、明日訪れるであろう本当の決戦を見据えていた。




第16話をお読みいただき、ありがとうございました! ついに始まった地球連合軍による『オーブ解放作戦(第1次侵攻)』の激闘をお届けしました!
今回初披露となった『リミテッドチェンジ』の圧倒的な戦術性能に加え、コアスプレーガンからスナイパーモードへと変形し、側面シールドで狙撃防御を行う『ビームシュートライフルU7』のメカニカルなアクションを描きました!
さらに、重装全開の『パーフェクトストライクガンダム』で前線を支えるキラ、高台から支援狙撃を行う『ストライクルージュ(スナイパーパック装備)』、そして激化する戦火の中で駆けつけたアスラン・ザラ(ジャスティスガンダム)の登場!
豪華な共闘と圧巻のコンビネーションで第1次侵攻を防ぎ切る胸熱な展開を楽しんでいただけましたら幸いです。
なんとか敵を追い払うことに成功したオーブですが、本当の決戦(第2次侵攻)は翌朝へと持ち越されます。
もし「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら、ぜひページの評価(★)や感想、お気に入り登録をよろしくお願いします!皆さんの応援が執筆の大きな励みになります。
次回、第17話『【Kusanagi】星々の集う夜』もお楽しみに!
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