機動戦士ガンダムSEED RE:SONANCE ―星巡りのルナと換装の呪縛―   作:マキ

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前回の『第6話:秘密のドック』では、アークエンジェルを離脱したルナがモルゲンレーテの隠蔽ドックへ潜入。技術統括エリカ・シモンズと交渉し、コアガンダムの稼働データと引き換えに機体の整備環境と、1話の演習場から回収されていた「予備フレーム」、そして先行試作武装『ビームシュートライフルU7』を獲得しました。
【あらすじ】 モルゲンレーテの協力のもとメンテナンスを進めるルナ。解析によって、コアガンダムの起動デバイス『Gコン』とルナ自身が持つ狂気的な秘密が浮き彫りになっていく。そんな中、無人島エリアで行われた『ビームシュートライフルU7』の同調テスト中、巨大なエネルギー反応を察知したザフトの水中MS部隊(グーン、ゾノ)が襲来する。専用アーマーのない素体のまま、ルナはGコンの最大出力を解放するが――。


第7話【U9】閃光の試射、そして襲撃

モルゲンレーテの秘密ドックに籠もったルナは、エリカ・シモンズらの協力のもと、コアガンダムのメンテナンスとリアクターコアハンガーの改造を進めていた。同時に、エリカたち技術陣が最も血眼になっていたのが、この機体の心臓部、連合の最高機密であるブラックボックスの解析だった。

「信じられないわ……。脳波同調による機体制御だけじゃない。このGコンと呼ばれる独自の起動デバイス……これがブラックボックスの物理的な鍵になっているのね。パイロットの精神負荷と引き換えに、機体の出力を限界以上に引き上げるセーフティ解除コードまで仕込まれている……?」

メインコンソールに表示される複雑な暗号列と、ルナが差し込んだGコンのエネルギーバイパスを睨み、エリカが驚愕の声を上げる。素体状態のルナは、コントロールチョーカーを無感情に触りながら、突き放すように冷淡に答えた。

「それが、私が適合者として調整された理由です。このGコンと私というパーツが揃って初めて、コアガンダムは完全駆動する。他人は関係ありません」

解析によって、コアガンダムが単なる小型MSではなく、乗る者の命を削って超常的な戦闘力を発揮する呪われた機体であることが浮き彫りになっていく。

データの解析と、先行試作されたビームシュートライフルU7の同調テストのため、コアガンダムはオーブ領海内の無人島エリアへと搬出された。専用アーマーのない素体の状態でのテストだ。

ルナがコアガンダムの華奢なマニピュレーターで、機体の身の丈ほどもあるU7のパーツとスプレーガンが合体した巨大なライフルU7を構える。コックピット中央に鎮座するGコンのグリップを両手で握り込み、トリガーを引き絞る。

「U7、エネルギーライン接続。外部電力接続。Gコンより臨界出力を承認。カウント開始……」

激しい駆動音と共に、ライフルの銃身が青く明滅し、周囲の空間が歪むほどのエネルギーがチャージされていく。だが、その瞬間、コックピットの索敵レーダーがけたたましい警告音を鳴らした。

『警告:高エネルギー反応接近。識別――ザフト軍水中用MS・グーン、およびゾノ』

アークエンジェルを追ってオーブ近海を警戒していたザフトの斥候部隊が、U7の強大なエネルギー反応を察知し、奇襲を仕掛けてきたのだ。海面を割り、重装甲のモビルスーツが咆哮を上げて迫り来る。

『チッ、テスト中だってのに! ルナ、一度ドックへ撤退しなさい!』

通信回線からエリカの焦燥した声が飛ぶが、素体状態のルナの瞳は狂気的なまでの防衛本能で敵を見据えていた。

「拒否します。……私に近づくものは、すべて倒す……! Gコン、最大出力固定。ターゲットロック」

ルナがGコンのトリガーを深く押し込んだ瞬間、世界が白い閃光に染まった。

ズガァァァァンッ!!!

専用アーマーのサポートがない素体状態のコアガンダムに、凄まじいキックバック(反動)が襲いかかる。内部フレームが悲鳴を上げ、Gコンを通じてルナの身体に強烈なGが叩きつけられる。チョーカーからは脳へ激痛の負荷が走るが、彼女は歯を食いしばって操縦桿を固定し続けた。

放たれた極大の光条は、迫り来るザフトのMSを一瞬で蒸発させ、背後の海面をも割って巨大な水柱を削り出した。たった一撃で、敵部隊を文字通り消滅させたのだ。

「はぁ……っ、はぁ……」

『警告:右腕肩部モーターがショートしました』

煙を吹くライフルを構えたまま、ルナは荒い息をつく。機体の各部からはエラー警告が頻出していたが、その威力は本物だった。Gコンのホログラムが静かに明滅するコックピットで、ルナは他者を寄せ付けないための「新しい牙」の感触を、歪んだ笑みを浮かべながら噛み締めていた。 




第7話をお読みいただき、ありがとうございました! 今回はコアガンダムの心臓部である『Gコン』とブラックボックスの解析、そして新武装『ビームシュートライフルU7』の圧倒的な威力と代償を描きました。 専用アーマーがない状態での限界突破攻撃により、一撃でザフトのMSを消滅させたものの、右腕モーターのショートやルナ自身への激しい痛みの負荷など、彼女が身を削りながら「他者を拒絶するための牙」を振るう姿を楽しんでいただけましたら幸いです! モーターの修復と機体の調整を進めるルナ。次回、彼女はコアガンダムの受信システムからついに「各地に散らばるアーマー」の情報を掴むことになりますが……? もし「面白い」「続きが気になる」と思っていただけましたら、ぜひページの評価(★)や感想、お気に入り登録をよろしくお願いします!皆さんの応援が執筆の大きな励みになります。 次回『第8話:【Earthly】青い拠点を求めて』もお楽しみに!
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