僕の超電磁ヒーローアカデミア   作:アールエー

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本日、2話目となります。

明日から、1日1話の予定です。
ストックが尽きるまでは。


その2 ほんのちょっぴり過酷な修行開始

 

身体を鍛え始めて5年経ち、10歳になった。鍛え始める前から目指している雄英高校の入試まで、折り返し地点を過ぎたという事だ。

 

無個性でヒーローを目指している僕は、まず身体能力を鍛え抜かないとならなかった。

ひ弱な肉体では、過酷な空手の修行に付いていけないからだ。

限界まで走れ!と町内を何周もして倒れたら、限界を超えろ!と追加で走らされた。

初っ端からそんな事をさせられたら、あっと言う間に潰れそうだけど、なにか不思議なスープを飲むと次の日には元気になった。

よく分からないけど、ドーピン…?何とかコンソメスープとか言ってた。

余り気にしちゃ駄目らしい。

 

しかし、そんな僕に立ちはだかるのは、修行の辛さではなかった。邪魔する者がいるのだ。

彼だ。あの幼馴染のかっちゃんが、修行中の僕の邪魔をするんだ。

かっちゃんは事あるごとに突っかかってきて、お前は駄目な奴だ、デクだ、無個性がヒーローに成れるものか、身の程知らずめ!と暴言をぶつけてくるのだ。

それでも僕は諦めず身体を鍛えていたら、今度は爆発で物理的に邪魔してくる。ほとんど毎日。

 

僕が憧れるかっちゃんだけど!何で邪魔するの!?

かっちゃん、本当にヒーロー目指しているの!?今のままじゃ、どう見ても(ヴィラン )だよ!

 

一度、実際に暴力を振るってきたので、思わず逃げてしまった。

何度も死線を彷徨った修行のお陰で、爆破を喰らいはしたけれど、かっちゃんから逃げる事ができた。

…修行の成果が出たと喜ぶべきなのか、そもそも死線を彷徨う事がどうなのかと悲しむべきなのか。

 

その後、かっちゃんのお母さんに会っちゃって、爆発の火傷跡を見られて土下座せんばかりに謝られた。

それから数日間、かっちゃんは大人しかったけど、ほとぼりが冷めるとまた鬼の様な形相で襲い掛かってきた。

本当に、本当に勘弁して、かっちゃん!!

 

さて、鋼の精神力を(修行で無理矢理)持つ僕は、かっちゃんの妨害にも耐え、道場に入り浸って身体を鍛え続けた。その結果が…これだ!

 

体力や筋力はそこそこ付いたと思う。現状は、合計数十キロの重りを身に着け、腕立て等は重りを着けたまま、片手逆立ち腕立てを三桁超えの回数でやれている。

でもオールマイトは何人も抱えて飛び回っている。こんな程度じゃまだまだ。

 

そして、タラバ師匠から超甲殻空手の基礎を習っている。

一般的な拳法なんかの道場は、個性社会でドンドン潰れていったけど、タラバ師匠に連れて行って貰った道場は健在だった。

 

その名も「超電磁空手道場」。

 

共同道場主のドンファーさんとゼッカさん、兄弟子のトージさん、時々道場に訪れて修行をつけてくれるタラバさんに、親切丁寧に寄って集って鍛えられたんだ。

 

ごめん、入り浸っては嘘です、逃げられなかった、というのが正しい…。

 

「達人への道は崖を飛び降りる様なもの、一度落ちれば引き返せない」とは、誰の言葉だったか…。

 

最初は基礎体力作りと空手の形を習った。

特にタラバさんから、超甲殻三戦法(ちょうこうがくさんちんほう)を徹底的に教えて込まれた。

 

「いいか!自らの筋肉を手素螺(テスラ)コイルとして用い、素空阿(スカラー)波を使って皮膚の表面に場裏亜(バリア)空間を作り、絶対防御とするのだ!」

 

「師匠!サイボーグじゃないのに、普通の人間にバリアなんて出来るんですかぁ?」

 

「ん?ワシはできとるぞ!出久もできる!!筋繊維1本1本を内観で把握できるようにならねばならん!空手の道は奥深いぞ〜!」

 

はっはっは!と笑って三戦(さんちん)の構えをする僕を、ボカスカ殴る蹴るをしてくるタラバ師匠。

痛い痛い!も、もう少し手加減を!

 

そして半年後、できちゃった…。

内観で自分の筋繊維を意識しながら動かしていたら、いつの間にか自然と出来るようになった。

これが出来るなら、個性とか目覚めても良いじゃんか…。

 

「うーむ、本当にできるとは…」

 

「えっ?何か言いました?師匠?」

 

「ん?いや、何でもないぞ!これで超電磁空手の最初の道に踏み出したな!」

 

「ええ!?これが超電磁空手じゃないんですか!?」

 

「いや、これが出来ないと、超電磁空手で身体や四肢が吹き飛ぶからのう…。五体満足でいたいだろう?」

 

なんか、恐ろしい事を言う師匠。

うへ!?身体が吹き飛ぶ様な修行するの?

さ、流石にそろそろ、この空手道場の異常さに気付いてきたんで、多分本当の事なんだろう…。

 

「次は超電磁空手の基礎を教えてやろう!ついて来い!」

 

考える間もなく、兄弟子のトージさんに引き摺られて道場へ連れて行かれる僕。

 

「超電磁空手の本領は、連打必殺を初心とし、一撃虐殺を悲願とする!一撃にて100人を殺戮しうる虐殺士を目指すのだ!」

 

「ちょっと兄弟子!虐殺したらヒーローになれません!」

 

「うむ!気にするな!まずは正拳突きからだ!!」

 

うーん、ここで空手を習って良かったのか…ほんの少しだけ疑問に思う。

他に弟子がいないからか、付きっきりで教えてくれるのはありがたいのだけど…。

ちょっと威力が強過ぎるよ!正拳突きで衝撃波が出るって!超音速の拳?個性ないと無理でしょ!

 

…また、できちゃった…。ここにきて今さら思うのだけど、何なんだ超電磁空手というやつは…。

 

こりゃあ確かに、超甲殻三戦法ができないと吹き飛んじゃうよ。

 

ちなみに、師匠達に頼み込んで大陸の拳法家を紹介して貰う事になったよ。

正直、超電磁空手が強過ぎて相手を殺してしまいそうで…。

拳法も充分殺傷能力があるんだけど、流石に手加減のレベルが違うんだよな…。

かっちゃんは五月蝿いけど、殺したい訳じゃないしね。

 

「出久!こちらが星の保育園の理事長のカルエラさん、保育士のクー・ツァンさんとサヤさんだ」

 

「あの…師匠?拳法家の方…じゃないんですか?保育士の方って…」

 

「グダグダ言わんと、やってみろ!」

 

結論から言うと、あらゆる拳法や剣技をマスターしているカルエラさん、八卦掌を元にした格闘技「アハトマスターデ」を操るクー・ツァンさん、触れただけで投げ飛ばされる「合機柔術」を身に付けたサヤさんに、徹底的にしごかれました。

ついでに、女性相手にしどろもどろになる僕に、女性の扱い方も徹底的に仕込まれました…。

 

しかし、無個性でも、強くなってきた!

このまま修行を積めば、きっとヒーローになれると信じています!

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