僕の超電磁ヒーローアカデミア   作:アールエー

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感想、ありがとうございます。
ネタバレしそうで中々返せないのですが、全部読んでおります。


その22 轟君との対決

 

お茶子ちゃんは頑張ったと思う。

何度爆破されても諦めずに、何度も立ち上がり向っていった。

そして、最後の流星群。やられながらも逆転の手を打つ機略と根性。凄い!

 

ただ、かっちゃんだから。

降り注ぐ流星群の中を何事もないかの様に、散歩するかの様に歩いてお茶子ちゃんの前まで来て。

お茶子ちゃんはそのままダウン。負けてしまった。

流水制空圏、身に着けたんだな…。

教えたの僕だしな。それが悪い事とは思わないけど。

 

医務室に行く途中でかっちゃんと会った。

お茶子ちゃんの作戦は僕の入れ知恵かと聞かれたが、もちろん違う。

ただ誰もがかっちゃんと、いつの間にか横並びする程強くなるかも、とは言っておいた。それは自分への言葉でもある。僕も全然油断できない。

 

医務室へ行くと、お茶子ちゃんは治療を受けた後なのか身体は無事みたいだった。

 

「負けてしまった」

 

そんな事を笑って言うが、どう見ても空元気だな。

 

「お茶子ちゃん、鍛えよう!」

 

「え?」

 

「今回は付け焼き刃だった。鍛えよう。僕が知る拳法は、全て教えてあげる!今日は負けたけど、お茶子ちゃんは必ず強くなれる!」

 

「…デクくん…」

 

お茶子ちゃんはガバっと僕の胸に顔を付けて、泣き出した。

少しびっくりしたけど、男としてそのまま胸を貸してあげた。…抱きしめたくなるのを、堪えたのはナイショ。

 

「デクくん…なんか同級生というより、お父さんみたいやな…」

 

そう言って、お茶子ちゃんは今度こそちゃんと笑った。

 

でも、お父さんって…。師匠達の影響かなぁ!少し親父臭い!?

 

 

医務室から次の試合の控室に行く途中、エンデヴァーにばったり会った。

僕の個性を素晴らしいだの、オールマイトに匹敵するだの言っていたけど。

 

「ウチの焦凍にはオールマイトを超える義務がある」

 

には思わず反論を口にしてしまった。

 

「いや、自分で超えたらどうですか?」

 

「…なに!?」

 

「轟…焦凍くんがプロヒーローになる頃、オールマイトは引退してるかも知れませんよ?もう結構な歳なんだから。その時、どうやってオールマイトを超えるんですか?」

 

子供に自分の夢を託す、というのは分からないでもない。でも、世代が違う相手を超えるのは、物凄く難しいんじゃないかな。特に時間的に。

まして伝説になった人を超えるって、同じく活躍して伝説化して関係者が死に絶えてから、後世の人達が考える事じゃないかと思う。年代の違う歴史上の人物の、どちらが優れていたか論争とかで。

少なくとも、エンデヴァーが生きてる内に超えるのを見るのは、かなり厳しくないかな?

 

あーでも、No.1に拘るだけなら、オールマイトが引退する前にヒーローランキング1位に…やっぱり厳しくない?

 

「子育てする時に子供に過剰な期待をかけると、子供は歪み易くなります。事実、轟くんは何処がとは言い難いですが、見てて危ういです」

 

「ほう、子育てした事のない若造が、一端の事を言うな」

 

いや轟くんの話を聞く限り、あんた子育てじゃなくて稽古付けていただけでしょう?虐待レベルで。

あ、虐待レベルの修行したの(させられたの)、僕もだ(泣)

 

「轟くんは轟くん、僕は僕です。轟くんが僕に勝っても、エンデヴァーがオールマイトに勝った事にはなりませんよ?」

 

ひとまずこれだけ言って、言葉が過ぎましたと謝りながら後にする。

エンデヴァー、ヒーローとして好きなんだけどなあ。何処でおかしくなってしまったんだろうなぁ。

 

 

『今回の体育祭、両者トップクラスの成績!まさしく両雄並び立ち今!緑谷!対轟!』

 

プレゼントマイクの紹介が響き渡り、いよいよ2回戦が始まる。

 

『START!!』

 

僕の目の前に氷の壁が立ち塞がる。

開幕ブッパ、近接格闘では勝ち目がないから、この手しかないよね。

緑電をまといつつ、ワン・フォー・オールを…15%あれば大丈夫かな?氷に向かってぶん殴る!

分厚さはあるが、所詮は氷、鋼鉄の塊より脆い。

ドゴン!ドゴン!迫りくる氷を粉砕しながら、轟くんに近づく。

轟くんが蹴りを仕掛けてくるが、足首をヒョイと掴んで回転運動を与えると、簡単に投げ飛ばされてしまう。

 

轟くんも格闘戦を学んだのだろう事は分かる。が、この程度の格闘術は、10年の功夫を積んだ僕にはスローな素人芸くらいにしか感じられない。

しかも僕の10年以上は、超電磁空手の修練の積み上げだったのだ!あの地獄の!地獄!地獄ぅ〜!!

 

『オーっと緑谷!突然ガタガタ震えだした!?寒さが堪えてきたか!?』

 

あ、やばい!試合に集中せねば!と言っても…。

僕は轟くんが態勢を立て直し、氷を出す瞬間の隙を突いてスッと近づき、頭突きをかました。そして蹲る轟くんを蹴るのではなく、足に乗せて放り投げる様に場外へ。

轟くんは氷を反対に出して、辛うじて場外を免れた。惜しい!

 

「デク、こらぁ!!てめぇ、空手どころか拳法も使ってねぇな!!」

 

応援席から、かっちゃんが叫ぶ。流石に気付かれたか。

 

「緑谷…お前は…」

 

轟くんも立ち上がり、こっちを睨む。

 

「いや、轟くんだって手足縛ってやってるでしょ?それなのに僕が本気出すワケないよ」

 

そう、ゼッカ師匠直伝の喧嘩殺法だ。師匠からは、空手よりこっちの方を多く学んだ気がする。

 

「それより、覚悟はできているの?」

 

「…なに!?」

 

「今の僕は(ヴィラン )だ!今、君の後ろに怯える子供がいる!全力を出さず、その子を見殺しにする覚悟はできているのか!」

 

轟くんからの返事は氷の嵐。だが、歩みすら止めず、氷を片っ端から打ち落として轟くんの前に行く。

 

「さっきエンデヴァーに会ったよ。その時に僕は言った。轟くんは轟くん、僕は僕。決してエンデヴァーとオールマイトの代わりではないと!」

 

轟くんの襟首を捕まえる。

轟くんの半分は、既に霜が降り震えていた。

 

「右も!左も!親からの授かりものじゃない!君のだ、君の力だ!!自分の力を、全力を出せ!!誰でもない、君の力をだ!!」

 

轟くんの半身から、豪火が噴き出る!

その勢いに、僕は飛ばされる様に下がった。

 

「敵に塩送るなんて、どっちがフザけてるって話だ…。俺だってヒーローに…!!」

 

遠くでエンデヴァーが何か言っているが、聞こえない。ここは、僕と轟くんだけの舞台だ!

 

「後悔するなよ、緑谷…。どうなっても知らねぇぞ。本気で行くぞ」

 

「いいよ轟くん!超電磁空手の神髄をお見せするよ!!」

 

右手は上に、左手は下に。僕は天地魔闘の構えをする。

 

「散々冷した会場に、今豪火が吹き荒れ凄まじい温度差になった。その温度差からくる電位差により発生した電磁気を操り、大気を操作するのが超電磁空手の真骨頂!!」

 

試合会場の回りを、積乱雲が発達し凄まじい風が吹き荒れる。ミッドナイト先生、何処かに掴まっていて!!

 

『み、み、緑谷〜!!天候操作は、空手じゃないぞ〜!』

 

『……緑谷、やり過ぎるなよ!?』

 

しようがないでしょプレゼントマイク先生、できるんだから!あと相澤先生、努力します!

 

「緑谷…行くぞ!」

 

「こい!超電磁ブースト!」

 

轟くんが炎をぶつけてくる!冷された周囲の温度が急激に上がり、膨張爆発を引き起こす!

 

「超、電磁、竜巻ーーー!!!!」

 

爆発エネルギーすら利用して、会場に巨大な竜巻が発生、周囲の空気を轟くんと一緒に飲み込み、遥か上空へ飛ばす!

ミッドナイト先生が無事なのを横目に、僕も竜巻に飛び込む。

いた!上空で気絶している轟くんを発見、一気に近づいて確保し、今度は降下する。

 

「超電磁、スピン!!」

 

電位を操作し竜巻を打ち消しつつ、場裏亜空間を回転させドリルとし一気に降下、会場を破壊し土壌をクッションとしつつ停止!

 

全てが終わった後、崩壊した会場の真ん中で、轟くんを抱きかかえた僕が立つだけだった。

 

「轟くん、戦闘不能。緑谷くん、三回戦進出!」

 

勝利宣言と一緒に、徹底的に破壊された会場、どうしようと考える僕だった…。また、やり過ぎた…。相澤先生に怒られる…。





超電磁と言ったら、この技だよね~って事で、コンバトラーVを出しました。
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