グラントリノと別れた翌日、登校すると
「おい笑うなブッ殺すぞ」とか怒っているけど、職業体験で一体何があったんだよ、かっちゃん!?
お茶子ちゃんは何かに目覚めていた。本格的に格闘技の道を進むみたい。
うん、今度基礎から僕の知ってる格闘技を教えるね。
他にもテレビに出たり、
その中で、僕と飯田君、轟君は脳無騒ぎとヒーロー殺し逮捕の件で、大変だったなと労いの言葉を貰ったよ。
そう、あの事件でビルの陰で戦ってひっそりと捕まったヒーロー殺しステインより、表で暴れ回って多数の負傷者を出した脳無達の方が、遥かに多くニュースになった。
僕達三人の中でも、エンデヴァーと脳無退治をやった轟君が一番目立ってて、ついでヒーロー殺しに襲われ、更に翼付き脳無に襲われた僕、そして助けにきた飯田君に話が集中した。
まあ、きつく口止めされているから、本当の事はクラスメイトにも言えないけど。
今日のヒーロー基礎学では、運動場
オールマイトが要救助者になって、ジャングルと化した工場地帯を駆け抜け、オールマイトの元まで助けに行く設定だ。パルクールの様な身体能力が必要かな。
僕のグループは飯田君、芦戸さん、尾白君、瀬呂君。このメンバーで競争し合う。
残りのクラスメイトが、誰か勝つか予想しているけど、下馬評では僕が本命、対抗瀬呂君、大穴が尾白君らしい。飯田君は足が速いけど、まだ包帯が取れてない所もある病み上がりだしね。
で、結果は僕の圧勝。まあ、
それでも大きな差がなかったから、例えば
決して、油断できないと思った。
と考えていると、オールマイトがそっと近付いてきた。
「この授業が終わったら私の元へ来なさい。君に話さなければならない時がきた。私と、ワン・フォー・オールについて」
そう囁いて、オールマイトは戻っていった。
…改まった言い方…何だろう…。
更衣室で着替えている時。
「おい緑谷!!こっちゃ来い!!」
と峰田君が呼ぶので行ってみると…。壁に貼ってあった紙があり、それを剥がすとそこに穴が開いていた。…もしかして、覗き穴!?
「隣はそうさ!わかるだろう!?女子更衣室!!」
テンション爆上がりの峰田君、飯田君の制止も聞かず早速覗こうとしたので、とりあえずアイアンクローをかけた。
「い、いてぇ!?な、何するんだ緑谷ぁ!?」
「ちょっと聞きたいんだけど、お茶子ちゃんの裸を覗こうとしたの?んん?覗こうとしたのかなぁ!?」
ギリッギリッ、少しづつ力が増加していく。
「いや!イタタタ!悪い!悪かった!麗日は覗かないから!」
…まあ、頭がパキャッといかない内に、見逃してやるか…。
その頃、一連の話が聞こえていた女子更衣室の中で、真っ赤になったお茶子ちゃんが周りの女子から突かれていた事は、知る由もなかった。
学校が終わり、オールマイトを尋ねて職員室横の応接室に入った。雰囲気が違うオールマイトに勧められて、向かいに座るとオールマイトから驚くべき事情を教えられた。
それはAFO。他者から個性を奪い、己がものとし、更に他者に与える事ができる個性。その力を使って悪の支配者として日本に君臨した
オールマイトが討ち取った筈の男が、まだ生きていて
そして僕が受け継いだワン・フォー・オールは、オール・フォー・ワンを倒す為にあると言う事を。
「君はいつか奴と…巨悪と対決しなければならない…かもしれん」
「頑張ります…!!オールマイトの頼み…何が何でも応えます!」
僕はそう、力強く応えた。オールマイトは「ありがとう…」と一言だけ言ってくれた。
うん、頑張らなければ!オール・フォー・ワンと言うのがどれほど強いか分からないけど、オールマイトが苦戦する程の
そう、決意して燃え上がる僕は、オールマイトが何か言いたげにしていた事に、この時は気付いてやる事が出来なかった…。