僕の超電磁ヒーローアカデミア   作:アールエー

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その3 かっちゃんとの関係

 

中学に入り、14歳になった。

いよいよ、来年度は雄英高校の入試だ。

勉強も順調で、既に高校入試までやり尽くし、再び復習を繰り返しているところ。

この調子を維持していれば、まあ筆記試験は問題ないだろうと思う。

問題は実技試験だけど、何をするんだろう…?

 

勉強と並列して、僕はヒーローについてのノートを書き綴っている。どんなに修行が辛くても、こればかりは止められない。

情報はいつだって大切なんです。

 

「と言う訳で、勉強と修行ばかりしている出久君には、今日はデートの練習をして貰います!」

 

と言ってくるのは星の保育園の保育士さんのサヤさん。初めて会った時は新人保育士だったけど、今はベテラン保育士だ。

星の保育園は、保育園って名前が着いているけど、児童養護施設も兼ねているので高校生迄の子がいたりする。

サヤさんも、星の保育園の出身だ。

 

「出久君は未だに女の子相手にあがっているからね。人類の半分は女なのよ?」

 

そう言って、女の子の扱い方、とやらをレクチャーしてくれた。

…どちらかと言うと、疲れたサヤさんへの癒しの為だった様な気もするけどね。

 

超電磁空手の方は順調に習得していった。兄弟子トージさんから学んだ超音速正拳突きの衝撃波で前方30mを吹き飛ばし、帯を身に着ける許しも得た。

 

「まだまだ、虐殺士の道程は遠いぞ!」

 

「いや、兄弟子、虐殺はしません!」

 

その頃になると道場主の1人であるゼッカ師匠が時々修行を見てくれる様になった。

 

「トージの剛拳は見た目は派手だが、減衰して威力はイマイチ。いかに衝撃波を出さずに超音速の突きを当てるか、当てた後に敵の体内で衝撃波を発生させるか、それを研究してみろ」

 

と言って、サンドバッグを殴ったら、サンドバッグは揺れる事すらなく爆発した。

多分、僕は驚愕的な顔をしていたと思う。

 

「…ゼッカ師匠…これって人に使えば殺してしまうんじゃ…」

 

「空手は殺人哲学!そして破壊科学!たりィ空手をするんじゃねえ!」

 

「いや殺人罪で逮捕されるんですよ!?!」

 

第一、威力はイマイチと言うトージ兄弟子の正拳突き、それでも地形が変わるんですけど!?

 

まあ空手の技術も身体も成長したので、無個性にしてはそこそこ強くなったと思う。

ここまでくれば、無個性とは何なんだ?とは思うけどね…。

 

もう一人の道場主、ドンファー師匠からは空手ではなく、座禅を中心とした精神修行を学んだ。

ドンファー師匠、道場の裏にあるお寺の住職をしてるんだよな。この空手道場が何とか経営できているのは、お寺の寄付金やお布施のお陰だったりする。

 

「出久よぉ…お前さんも、色んな物に囚われているなぁ?もう少し、視野を広げてみてはどうだ?」

 

座禅を組みながら、そんな事を言われた。

それに触発された訳ではないけど、突っ掛かってくる幼馴染のかっちゃんと、もう少し向き合ってみようかな…。

 

「デク!今日はキサマに勝つ!」

 

流石に頻度は落ちたけど、中学生になっても相変わらず、かっちゃんはこちらを目の仇の様に攻撃してくる。

僕も身体を鍛え、技を身に着けてから何度か相手をした事があったんだ。

最初の内はボコボコにされたけど、僕が超電磁空手や大陸拳法を身に着けていくにつれ、段々勝負になってきて、最近では勝ち越している状態。

かっちゃんも物凄い速度の成長で、こちらの技に対応していってるから、毎回良い勝負をしていると思う。

何と言っても時々超電磁空手の技を出してすら受けきれる時があるんだから、かっちゃんの才能は凄まじいと思うよ。

 

「かっちゃん、今日も元気だねぇ!そのエネルギーで風呂でも沸かせば良いのに!」

 

僕は超電磁空手とは別に習っている拳法の歩法(足運び)の一つ、三才歩を使って受け流しつつ、かっちゃんに密着する。距離を取ると爆破されるのだ。

そこから近接格闘に強い拳法、分身八肘拳にて強烈な肘を打ち付ける。

これ、手加減が難しく、小学生の時はかっちゃんの肋骨を折ってしまって、かっちゃんのお母さんに平謝りしちゃったよ…。

 

「デクぅ〜!同じ手を喰らうかぁ!!」

 

かっちゃんは掌を爆発させて、緊急回避を行う。

崩歩から八肘に至れば神仙と云えども躱し難し、なんて道場では言われた拳法の形だけど、個性持ちには中々通用しない。

手が爆発して立体機動が可能ってだけでも、無個性の僕からは羨ましくて憧れるよ。

 

というわけで、かっちゃんは修行のお邪魔虫だったんだけど、相手をすれば何度負けても喰らいついてくる、そしてドンドン強くなっていく、最高のライバル関係に成れたのでは、と僕は思ってる。

顔が凶悪だから、かっちゃんはどう考えているか分からないけどね。

 

「かっちゃん!無個性の僕に、爆発の個性はズルいんじゃない!?」

 

「うるせぇ!んな事は、俺に負けてから言え!!それに何が無個性だ、その動きは無個性なんかじゃねぇ!!」

 

そう言いつつ、爆発の力を利用して高速で迫ってくる!

凄まじい勢いで殴りかかる拳を、僕は僅かに重心を移動しながら右手で巻き取る様に受ける。

拳法と聞いて、殴る蹴るの応酬を思い浮かべる人も多いと思うけど、実のところ受け流し、締め付け、巻き取り、投げる技もあったりする。と言うか、拳法に寄ってはそっちの技がメインですらある。

結局のところ拳法って言っても色々種類があって、日本で言えば空手、柔道、合気道、相撲、剣道なんかを「日本武道」と一括りにしている様なものなのだ。

 

かっちゃんの右拳を僕の右手で巻き取り、僅かに流してかっちゃんの重心をずらす。そして死角に入った瞬間、腰に溜めていた左の掌底にてかっちゃんの脇に一撃!

流石にこの一撃は効いて、かっちゃんは肺から空気を残らず吐き出し、その隙に軽く絞めて昏倒させた。

そしてかっちゃんの家まで運ぶのが、最近の修行になっていたのである。

全く、かっちゃんも世話がやけるなぁ。





※拳法の名前は架空のものとして下さい…
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