僕の超電磁ヒーローアカデミア【完結済】   作:アールエー

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その38 屠龍破骨

 

麗日視点

 

「さっきのマンダレイのテレパス…!」

 

「ええ、そうね。敵(ヴィラン)がまた襲撃してきたみたいね」

 

梅雨ちゃんと肝試しをしていたら、突然のマンダレイからの緊急連絡。とにかく、早く戻らないと!

二人で話し合い、来た道を戻ろうとしたその先に、彼女が立っていた。

 

「こんばんは、私は敵連合のトガです!トガヒミコです!」

 

同じくらいの年頃、比較的短い髪をお団子ツインテールに結び、口には不気味なマスクをしている女の子。

 

「お二人は知ってます!雄英高校1年の麗日さんと蛙吹さんですね。はじめまして!」

 

「名前バレとる…」

 

「体育祭かしら…」

 

何にせよ情報が割れているのは不利!

梅雨ちゃんと二人で油断なく構え、次の一手をを模索し…そこでトガヒミコと名乗った女の子が、マスクを外して慌てて手を振った。

 

「待って下さい!私、潜入捜査で敵連合に入っているだけです!仮免許ですが、ヒーロー免許もあります!」

 

そうだ、これ見てくださいと、ヒミコさん?はスマホの写真を見せてきた。そこには、デクくんと体育祭で少し会ったエーリカちゃん達とヒミコさんが写っていた。本当に知り合いなんだ…。

 

「少しは信用できました?私の師匠は厳しい人なのです。まだ私だって高校三年の17歳なのに、もう大丈夫だからって敵連合に潜入しろって、私の師匠は本っ当にもう、容赦なく厳しい人なのです。その上、こんな可愛くないマスクまで着せられて」

 

「ケロ…。もしかして、エーリカちゃんや陽子ちゃんが言ってたヒー姉さんって…」

 

「エーリカや陽子と会ったのですか?はい、星の保育園ではそう呼ばれています」

 

そうなんだ。それじゃ、もしかしたらデクくんと一緒に鍛錬したのかな…?ちょっと、胸の奥がチクっとする。

 

「師匠って、デクくんと同じ師匠?」

 

「違うのです!あんな人間万国ビックリショーな親父共と違うのです!私の機甲術(パンツァー・クンスト)はもっとスマートなのです。イズくんも気を付けないと、人外親父になるのですよ!サヤ姉やエーリカと一緒に空手親父化するのを阻止しているのです」

 

あ、違うみたい。なんか、ちょっと安心。

 

「とにかく、ここは危険なのですが、宿泊施設にも敵(ヴィラン)が行っていますし、毒ガスを出す個性の奴もいるのです。帰るなら迂回するか…。うーん、いえ、私と一緒に行くのです」

 

「ケロロ…心配してくれて、ありがたいけど…。大丈夫なの?潜入捜査中なんでしょ?」

 

「そうですね…。そうだ、私はトガヒミコです!トガちゃんと呼んで下さい!お二人は何て呼べば良いですか?」

 

「えっ…そうね、梅雨ちゃんと呼んで欲しいわ」

 

「あ、私は麗日お茶子です」

 

「梅雨ちゃんとお茶子ちゃんですね!今からお友達になりましょう!お友達の為なら、多少無理しても大丈夫なのです」

 

そう言って、トガちゃんは颯爽と道案内してくれたわ。私は梅雨ちゃんと目を合わせ、その後を付いて行ったの。

 

 

 

緑谷視点

 

マスキュラーがパンチを繰り出す度に、岩が砕け崖が崩れ地形が変わる。

僕は洸汰くんを背負って飛び回りながら、その攻撃を躱し続けた。

凄まじいパワー、スピード、そして気迫。今まで遭った敵(ヴィラン)の中でも最強、あの脳無よりも更に強い奴だ。

 

ようやく距離を取って、洸汰くんを下ろす事ができた。

 

「下がって洸汰くん。離れすぎると的になる。ぶつかったら全力で施設へ走るんだ」

 

「ぶつかったらって…おまえ、まさか!ムリだ、逃げよう。おまえの攻撃、効かなかったじゃん!!」

 

「大丈夫」

 

ワン・フォー・オール100%!緑電を再び纏い、迫りくるマスキュラーに真っ直ぐ向かう!

 

「超電磁正拳突きぃぃぃい!!」

 

マスキュラーの拳と、僕の拳が正面から激突!

続いて撃ち込んでくるマスキュラーと、同じく連撃にて対抗する。

 

「こっから後ろには絶対行かせない!!だからっ…走れ!!」

 

どんどんスピードアップしてくるマスキュラー!こちらもスピードでは負けない!

だが、撃ち合いは互角に保てても、体格差が、相手が上から撃ち込んでくる事が勝敗を分けた。

 

「血ィイイイイ、見せろやあ!!」

 

ついに僕の足元がパワーの応酬に耐えられなくなり、打ち下ろすマスキュラーのパンチを受けた瞬間、僕の身体は地中に押し込まれた!

 

「潰れちまえぇ!!!」

 

更に拳を撃ち込むマスキュラー。そこへ水が降りかかる。

 

「や、やめろォォォ!!」

 

洸汰くん!?足に力を込め、飛び出す様にマスキュラーの腹に強烈な拳をめり込ませた。

 

「殺させて、たまるかぁああ!!」

 

吹き飛ぶマスキュラー。このままじゃ、逃げる事はできない。倒さなくては!

飛んだマスキュラーとの距離を直ちに詰め、ゼッカ師匠に教え込まれた屠龍破骨のコンビネーションに入る。

 

洸汰くんとの距離は充分に取れた。ここで、勝負を着ける!

 

先ずは牽制の下段足刀蹴り!マスキュラーの膝関節を狙い、閃光のごとき3連打。

一打一打に必殺の威力を込めて、それでも本来は牽制する為の蹴りは、マスキュラーの足にめり込んだ!

激突した衝撃のパワーは、地面を沸騰したスープの様に爆発させる事になった。

 

しかして、技はそこまでだった。

牽制だが必殺の下段蹴りは、マスキュラーの筋肉を粉砕し、骨も砕いてしまい、ほとんどタコの足みたいになっていたのだ。もちろん、マスキュラー本人には既に意識がない。

 

「…………やり過ぎた!?」

 

とはいえ、ひとまずぶん殴ってトドメ刺しとこう。

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