僕の超電磁ヒーローアカデミア   作:アールエー

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その39 かっちゃんの所へ

 

マスキュラーは完全に気を失っていた。念入りにトドメを刺したからね。この巨体を施設に運ぶのは難しいと考え、ひとまずここに置いて行く事にしたよ。

ロープなんて無いし、木の蔦とかじゃ、簡単に引き千切られて終わりだろうしね。

 

「洸汰くん…無事かい?」

 

少しよろけながら洸汰くんの元に辿り着く。超音速のやり取りで服はボロボロだし、身体中泥だらけだけど、僕自身は大きな怪我はなかった。

マスキュラーが本気を出した時は場裏亜(バリア)空間を少し通過していたけど、空手の技で受け切る事ができた。

 

洸汰くんは、泣きながら座り込んでいた。

 

「何も…!知らないくせに、何でっ…そこまで…」

 

「ごめんね、怖い思いをさせちゃって…。大丈夫!まだやらなきゃいけない事がある。」

 

「そんなボロボロで、何をしなきゃいけねんだよ…!」

 

「あちこち打ち身はあるけど、大きな怪我はしてない。もし(ヴィラン)が全員このレベルなら、皆が危ない。僕が動いて救けられるなら、動かなきゃいけないだろ」

 

僕は膝をつき、目線を洸汰くんと合わせた。

 

「この(ヴィラン)は足を圧し折ったから直ぐには動けないと思う。何よりもまず、君を守らなきゃいけない」

 

「え?」

 

「森に火をつけられている。君のその″個性″が必要だ。僕らを救けて」

 

そう言って、洸汰くんをおぶって宿泊施設へ帰ったんだ。

 

 

 

森林を飛び越え、宿泊施設近くに辿り着くと相澤先生が走っているのを発見した。近くで、火災が発生しているから、宿泊施設の生徒達を護りに戻る途中で(ヴィラン)と遭遇したのだろう。僕はその近くに降り立った。

 

「先生!良かった!伝えたい事が沢山あるんです…」

 

「おい…緑谷、またやりやがったな」

 

「あ…申し訳ありません、今回の(ヴィラン)は個性なしでは…」

 

「だから、彼女にこう伝えろ」

 

相澤先生は、僕にマンダレイへの伝言を頼んでくれた。

 

 

 

プッシーキャッツ三人と(ヴィラン)二人が戦闘をしていた。相手は中々手練れみたいで、虎さんはタイマンで戦い、マンダレイとピクシーボブはもう一人と対戦している。しかしマンダレイのテレパスはもちろん、ピクシーボブの土の操作の個性でも(ヴィラン)を止められないみたいだ。

 

「超電磁…真空蹴り!!」

 

空から一直線に蹴りを入れる。こっちは忙しいんだ、邪魔するな!

異形系の(ヴィラン)の武器を粉砕し、本人にも蹴り込んでやった。地面をバウンドしながら茂みの向こうへ消えて行ったよ。僕はキレイに着地して、マンダレイへ報告。

 

「マンダレイ!洸汰くん!無事です!相澤先生からの伝言です!A組B組総員ープロヒーローイレイザーヘッドの名に於いて、戦闘を許可する!!」

 

よし!これで皆戦える。でも、もう一つの伝言が。

 

「すいません、もう一つ…伝えて下さい!かっちゃんが狙われている!テレパスお願いします!」

 

「かっちゃ…誰!?待ちなさい、ちょっと!」

 

マンダレイは止めてくるけど、かっちゃんの元へ急がなくては!森の奥へ向かおとしたその時、虎さんと闘っていた(ヴィラン)が、こっちに襲い掛かってきた!?

 

「これは…本ト捕縛よりも、殺しといた方がイイ!あなた、血狂いマスキュラーを倒したの!?」

 

ああ、もう!かっちゃんの元へ行きたいのに、邪魔してくるなぁ!

 

「マスキュラーなら、蹴ったら足が折れて気絶したんで、そのままにしているよ!」

 

「…な!?」

 

一瞬、動きが止まった隙をついて、縮地法にて近付き、拳法の技の一つ頂心肘(ちょうしんちゅう)を叩き込む!見事にクリーンヒットして、(ヴィラン)は、血反吐を吐いて片膝を付いた。

 

「すみません!後はお願いできますか!?」

 

呆然と見ていたプッシーキャッツの三人に、そう言い残して僕は再び森の中に跳躍していったんだ。

 

 

 

遠くから響く音、銃声…!?

皆どうなってる…!?かっちゃんたちは動いてないなら、そう遠くにはいないハズ…。

と、そこに黒くて巨大な手が襲ってきた!新手の(ヴィラン)か?

後ろに下がってやり過ごすと、すぐ近くに人が、良く見ると障子くんがこっちに向って来てた。

障子くんの言うには、さっきの手は個性が暴走した常闇くんの分身、黒影のものらしい。

闇が深いと制御が利かない。こんなピーキーな″個性″だったのか…。

くそっ、かっちゃんの元に行きたいのに、ここで足止めか?

 

「緑谷、俺はどんな状況下であろうと、苦しむ友を捨て置く人間になりたくない。俺が黒影(ダークシャドウ)を引きつけ道を拓こう。その間に爆豪の元へ行け」

 

わかってる。救けるという行為にはリスクが伴う。常闇くんを救けるか、かっちゃんの元へ駆けつけるか…。

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