僕の超電磁ヒーローアカデミア【完結済】   作:アールエー

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その46 漢のロマン

 

オール・フォー・ワンを撃ち抜こうと拳を振りかざした時、黒い液体と共にゼッカ師匠が転移してきた。

駄目だ、このままじゃ師匠を殴ってしまう!

走馬灯の様に師匠との厳しい、死ぬ様な、辛い辛いひたすら辛い修行が頭をよぎる。

 

『ワン・フォー・オール充填120%』

『対ショック、対閃光防御』

『最終安全装置(セーフティ)解除』

 

「死ねぇぇええ!!」

 

超電磁正拳突きが、ゼッカ師匠の丹田炉心ごとオール・フォー・ワンを貫いた!

 

奴はゼッカ師匠と地面にサンドイッチされる様に、ぶちゅっと潰れた。気持ち良かった。

 

「…………何て事を!ゼッカ師匠を盾にするなんてオール・フォー・ワンめぇえ!!」

 

「…出久、キサマ『死ねぇ』とか言ってなかったか?コラァア!」

 

「すみません、かっちゃんの口癖が付いた様です。悪いのはかっちゃんで…」

 

「何言ってやがるんだ、デクゥウ!!」

 

ゼッカ師匠は何とか立ち上がると、こっちに歩きながら文句を言ってくる。かなり強くぶん殴った筈だけど、足りなかったか。チッ!

 

「…ッたくっ!キサマ、オール・フォー・ワン…とか言ったか!?オレを巻き込んだ意味を理解しているんだろうなァ!?」

 

「…なに、暇そうにしていたからね。それに君とも一度、話をしてみたかったんだ」

 

ゼッカ師匠は呆れた顔でオール・フォー・ワンを見る。

 

「キサマなんぞが、オレに何の用だ!?」

 

「敵連合へのお誘いだよ。力を持て余し、正義や平和など信じていない空手家にね」

 

やっぱりか。僕は思わずゼッカ師匠を見る。

師匠はクックックと笑い出した。

 

「オレを動かしたくば、漢のロマンを語れ!」

 

「漢の…ロマン?」

 

「漢のロマンとはつまるところ、環境破壊!!気にいらねー奴をブッ殺したり、でけえマシンをかっとばしたり、よーするに環境破壊。何ひとつ作り出さず、通った後にペンペン草一本生えていないというのが真の漢の夢よ!!ゆえに、漢のロマンの究極とは…独力での惑星破壊!!それこそが真の戦士!!」

 

…………言っちゃったよ。昔、聞いた事があったけど。それも、本気で言ってるっぽいんだよな…。

 

「つ〜わけでだ。ロマンのロの字も知らねぇ敵連合とやらには、入る気はねぇ!!」

 

そう言いながら、ゼッカ師匠は瞬時にオール・フォー・ワンに近付き、脇腹に突きを一撃食らわした!敢え無く横にぶっ飛び、地に沈むオール・フォー・ワン。

 

「おい出久!とりあえず、コイツをぶっ倒せ!それでさっきのパンチは少しだけ赦してやろう」

 

「は、はい!ゼッカ師匠!!…少しだけか…あわわ…」

 

そうして、師匠達はまた、さっきの場所へ戻っていった。もう良いですかと聞いたら、こんな小物にいちいち怒ってられるか!と吐き捨てて。

 

「…おいデク!コイツよりお前の師匠を捕縛した方が平和の為じゃねーか!?」

 

「気持ちは分かるけど、捕縛なんて無理だよ…」

 

そこに今度は、ほとんどの敵(ヴィラン)を捕縛したオールマイトが僕の近くにやって来た。

 

「待たせたね、緑谷少年。ここからは私が相手をするから、避難しておきなさい。ワープの個性が突然発動して、黒霧と死柄木、渡我被身子には逃げられたが…」

 

逃げたって言うか、ヒー姉さんは潜入捜査続行か…。

しかし、オールマイトの状態が酷すぎる。

 

「…オールマイト先生、もう活動限界…ですよね?」

 

「なに、この程度の危機はいくらでも…」

 

「僕はまだ、ヒーローじゃありません。でも、ここで示すべきです。後継者として選んでくれたのなら!皆に、次代の柱として、僕がここに来たと!!」

 

バチッバチッと緑電が身体中を伝わる。ワン・フォー・オールが体内に木霊する。

 

「それによう…。言っとくが、俺達ァまだ戦闘許可解けてねえぞ、オールマイト先生!」

 

かっちゃんも僕の横に並ぶ。

 

「いや、君達は…」

 

オールマイトは迷っている様だった。ヒーローとしては免許のない未成年を前に出す事は許されない。ただ、他に手はなかった。それに確かに、活動時間は限界を超えていた。

その逡巡している間に、僕とかっちゃんは前に出る。

 

「…やっぱ、デク、お前の個性は…」

 

「うん、ワン・フォー・オール、受け継がれる個性。僕はオールマイトから受け継いで、ここまで来たんだ」

 

「そうかよ…。まあ、良い!俺はそれを超えてナンバーワンヒーローになる!オールマイト先生は下がってな!」

 

フルカウル100%+超電磁ブースト!

 

今の僕の全力体勢だ!

 

かっちゃんも新しく開発したと言う技を出してきた。

 

流水制空圏+静動轟一!

 

本来一緒に開放出来ない静と動の気を、静の気を発しながら爆発の個性で強引に動の気を発すると言う技だと聞いていた。

 

そこにオール・フォー・ワンが戻ってくる。

先ほどのゼッカ師匠の突きも、大きなダメージにはなってない様だ。何処まで、タフなんだ…!?

 

「素晴らしい!君達もオールマイトと同じ、強情で聞かん坊だね。本当は僕がやるべき行動ではないのだけど…」

 

バキ、ゴリッとオール・フォー・ワンの腕が変形する。もう、人間の腕ではなかった。

 

「「筋骨発条化」「瞬発力」✕4「膂力増強」✕3「増殖」「肥大化」「鋲」「エアウォーク」「槍骨」…確実に殺す為に最高・最適の″個性″たちで、君達を殴る」

 

色々ごちゃごちゃあったけど、オール・フォー・ワンとの決戦が再開されたのだった!

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