「実技総合成績出ました」
ここは雄英高校の会議室、職員総出で実技試験の採点をしていた。
「1位の緑谷出久は敵P55、救助P75、合計130Pで、2位と大きく差を開けています」
「アレに立ち向っただけでなく、完全に粉砕したのは、久しく見てないね」
「思わずYEAH!って言っちゃったからなー」
「しかし、どんな攻撃をしたんだ?ロボットは外面以上に、内部がズタズタになって再生不可能だ」
「この緑谷出久は、ほんの8ヶ月前まで無個性の登録でした。それが突然『超パワー』の個性に芽生えたそうで…」
「それでは、個性訓練は半年ちょっとしか出来なかったワケか…」
「その割には、使いこなしていたのでは?」
職員達がわいわいと討論している中、教師の1人である相澤消太は、0Pロボットを粉砕する場面を見て、唸っていた。
(緑谷が攻撃する瞬間、超電磁という言葉が聞こえた様な気がする…。超電磁…まさか…)
やがて緑谷の所属クラスについての話になった。
「緑谷出久はAクラスに預けてくれないか?」
相澤は会議に提案してみる。
「個性が使える様になって半年程度です。それでもあの破壊力だ。個性事故を防ぐ為にも、私が近くに居た方が好ましい」
議論の末、緑谷はAクラスの所属となった。
(それにもし、あの空手家一門の1人だとすると、問題があるしな…)
試験から1週間後、雄英高校から通知が届いた。
学力試験は満点とはいかなくても、かなり良い数値を出していると思う。
問題は実技試験だけど、周りを見ていた限り、大丈夫じゃないかな〜。
とは思ってはいるが、結果はこの中に。
開封してみると、中から機械が出てきた。
機械を操作すると、空中に映像が投影される。金、掛かっているな〜!
「私が投影された!」
オ、オールマイト!?最近会わなかったけれど、雄英高校でバイトしてたの?
「私がこの街にきたのはね、他でもない。雄英に勤める事になったからなんだ」
えー!オールマイトが教師に。
そっかぁ!それじゃ、オールマイトから授業を受ける事ができるんだ!
「筆記はほぼ満点だ、素晴らしい!実技試験だが…敵P55点!文句無しで合格だ!」
よし!自信はあったけど、はっきりした!
「しかし、採点はそれだけじゃない。こちらのVTRをどうぞ!」
オールマイトがスイッチを押すと、画面が切り替わり、あの可愛い女の子が出てきた。結局名前も聞きそびれたけど…。
なんと、僕に助けて貰った時間、ロスした分のポイントを分けたいと言うのだ。
なんて良い娘なんだ…。可愛い上に性格も良しって!
「見ていたのは敵Pのみにあらず!人救けをした人間を排斥しちまうヒーロー科など、あってたまるかって話だよ!」
再びオールマイトが出て、力強く叫ぶ!
「救助活動P、しかも審査制!緑谷出久、他の救助活動も含めて75P!ついでに麗日お茶子45P!少年の合計130P、ぶっちぎりで首席合格だ!こいよ緑谷少年!雄英が君のヒーローアカデミアだ!」
いよっし!!ここまで激励されて、奮い立たない奴はいないよ!
これからの困難も、絶対に打ち勝ってみせる!!
僕は母さんと喜びを分かち合い、絶叫したのだった。
「そうか、無事に合格したか」
所変わって、超電磁空手の道場。僕は師匠達に雄英高校合格の報告していた。
「おめでとうございます、出久君」
「よくやったな!まあ、そんなに心配はしてなかったが!」
星の保育園のカルエラ理事長の面々もお祝いに来てくれてた。理事長はうんうんと頷いていただけなんだけど、サヤさんとクーさんが祝ってくれたよ。
「出久、これからは高校の同級生を相手にする訳だ。より手加減が大事になるだろう。入学する迄は保育園の方に通うと良い。子供達も喜ぶ」
保育園と言うか、児童養護施設には基本18歳迄の子供が複数在籍している。現在、高校生以上は寮付の高校に通っているので、最年長は中学1年生の陽子ちゃんやエリカちゃんなんだけど、そこそこ僕を慕ってくれている。
ただ、星の保育園の指導で、全員例に漏れず拳法の使い手なので、そこいらの
「ああん!?こいつは、これから凶悪な
「何言ってんだい!出久を犯罪者に落とすつもりかい!?」
ああ!まただ!どうも相性が悪いのか、喧嘩っ早いのか、いがみ合うんだから!
「どっちも、どっちも大事ですよ!?両方やらないと…」
つい、そう言って地獄の釜の蓋を開けてしまった…。
「よくぞ言った出久!!ならば午前中は保育園、午後は道場に来るがいい!」
「出久が其処まで覚悟を決めているとはね!日の出前に来な!なんなら、泊まり込んでもいいぜ!」
こうして、入学式まで血を吐き続けるマラソンが始まりました…ガクッ!!