俺は転生者だ。
俺の世界には《インフィニット・ストラトス》、略して《IS》と呼ばれるパワードスーツがある。
未だに原因不明ではある女性にしか操縦することが出来ないという性質がありながらも、その性能は従来の兵器を優に超える圧倒的なまでの戦闘能力を有している。
世界はISのその性質から女尊男卑の世界へと変わり果て、それが未来永劫続いていく──────はずだった。
男ながらもISを動かすことができる存在が見つかった。それも2人もだ。
1人目は《織斑 一夏》。
そしてもう1人は俺、《肆三瀬 オルガ》だ。
だが、見つかったはいいが、世間からの評判は最悪中の最悪だ。この世はさも当然かのように、というか当然の如く女尊男卑の風が吹きに吹きまくっている。
故に、女性の中ではファンクラブ、それすら超えて宗教じみたものまでできている織斑千冬の弟となれば、それこそキリストのように崇められている。
しかし、俺はどうだ。正真正銘ぽっと出のモブに過ぎない。「お前誰だ」なんて言われたって何一つ言い返せないくらいのモブだ。
世間からは大ブーイング。「モルモットにしろ」だの「実験体にしろ」だの「死刑にしろ」だの、言われようは散々だ。
それでも、世界から見て俺が数少ない男性パイロットということは変わらず、ボディチェックやら色んな身体検査はされたものの、特に心身共に別状はなく安全にIS学園に入学させてもらえた。
そして、本題。俺はとーてーつーもーなーく、ISに乗りたい。ISに乗りたいんだ。
男であれば誰だって思うだろう。メカメカしい、ゴテゴテしいパワードスーツ。そんなの男のロマンでしかない。
しかしそこは問題なし。俺は転生する時に神様にあって、その神様から転生特典を貰ったのだ。
神様曰く「君がとても貰って嬉しいものをあげるよ」との事だが、未だにそれが何だかわかっていない。
まぁ、そのうちわかるだろうから別にいいんだが。
「さてと、そろそろ寮に帰るか」
時間も時間。時刻はだいたい午後5時40分くらい。
帰ろうと思い立ち、荷物をまとめた鞄を持って、教室から出ていこうとすると、担任の先生から呼び止められた。
「話があるから、ちょっと整備室まで来てもらっていいかな」
「わかりました」
整備室なんて自分と関係が無く、今まで行ったことがなかったけど、中はどんな感じなんだろうか。それこそACみたいな無骨でメカメカしい感じなのだろうか。
そう心を踊らせながら行ってみると、予想的中と言うべきか、自分の望む近未来チックな整備室だった。
「ここが整備室……」
周りを見回すと、整備員の人や1年だけではなく2、3年の人達、更には《ラファール・リヴァイブ》や《打鉄》といった制式採用された第2世代量産機が数機並んでいた。
まさしく男の夢、男の念願、男のロマン。それらが詰まった最高な場所だ。
「オルガ君に渡したいのはここにあるよ」
そう言われて先生に見せられたのは3m50程度はあろう巨大な合金製のコンテナだ。
見ただけでもその硬さと重厚さがわかるほどの圧と、ラッピングされた誕生日プレゼントを渡された時のような高揚感に包まれながら、コンテナへと1歩づつ近づいた。
コンテナには《AFF》という白い文字が転写されていた。意味はよく分からない。
「それじゃあ、これ。そのコンテナのロックを解除するパスキーね」
先生がくれたのは白いパスキーであり、表面には《AFF Affiliation IS》、裏面には《Made In Detroit》の文字が表記されていた。
心臓がバクバクとなる音が耳元で聞こえてるんじゃないかと思うくらいに大きい。多分今顔赤くなってるし。
だが、これはおそらく神様が言ってた転生特典だ。これがあれば俺の人生は180°変わるはず。それではご対面。
コンテナのスキャナーにカードを翳す。
すると、コンテナの正面にある扉がギギギギギ……と音を立てながら開く。
その中から現れたのは、人型の所謂
全体的にエッジの効いたシルエットで、ダークグリーンを基調とし、グリーンやイエローの差し色。そして何よりもバックパックに搭載され、前方に長く突き出た二門の大砲、胸部にある一門の砲口、そして如何にも悪人らしい顔つきの頭部には特徴的なV字の通信アンテナが取り付けられた機体だった。
それは正しく自信がかつて、前世で見たロボットアニメ、機動戦士ガンダムSEEDで出てきた機体、名を───
「《カラミティガンダム》………」
《キャラ紹介》
肆三瀬 オルガ/Olga Simise
『神様の力でISの世界に転生したガンダム好きの一般男性。
転生後に第2の男性パイロットという事実が判明し、IS学園に入学。
学力はそこそこであり、織斑一夏と比べられて多少見劣りはしていた中で大西洋連邦軍から特殊な経緯で建造された機体《カラミティガンダム》を専用機として受け取った。
なお、原作知識は皆無どころか、インフィニット・ストラトスという作品自体を知らないため、未来は過酷。』