インフィニット・ストラトス ~ダークサマー~ 作:kageto
口調の違和感があると思いますが、どうかそのまま読んでください。
これから3話は捏造設定と原作崩壊のタグが色濃く出ます。
それと、ここまでの作風ともちょっと毛色が違います。
ですが、ここからの3話はこの作品をシリーズ化した時点で決めていった展開です。
ですので、ここまではこれありきで書かれたと思っていただけると幸いです。
そっか。ちーちゃんの願いも終わっちゃったんだね。しかもいっくんの手によってっていうのは皮肉かな。
じゃあ。私の夢をはじめようかな。ずっとずっと待っていた、私の夢を
深夜のIS学園。機械仕掛けのうさみみに、不思議の国のアリスを彷彿させるエプロンドレス。篠ノ之束は一人、歩いていた。
「そろそろ出てきなよ。いつまでもストーキングされるのは束さん、好きじゃないんだよ」
束の呼びかけに、背後の闇の中から織斑千冬は姿を現した。その表情は険しく、纏う雰囲気も剣呑だ。
「束。なぜここにいる。なにが目的だ」
睨み付け、糾弾するように投げられた言葉に、束は振り返ることなく応えた。
「お別れ、だね。あと、会いに来たんだよ」
「誰に、会いに来た。答えろ」
「まずはちーちゃんだよ。後は誰だっけ?顔はわかるんだけど名前知らないや。ちーちゃんしってる?」
口調にはいつものようなおどけた風はなく、恐ろしいまでに平坦。それが千冬には恐ろしく感じた。
「私には顔もわからないのに、わかるわけないだろうが」
「そっか。まぁ、いっか。まずはちーちゃんへの用事を終わらせようかな」
そこで初めて、束は振り返って千冬を見た。ただそれだけなのに、千冬の体は恐怖で震えた。目の前にいる束が、見たことのないナニカに見えた。
「ねぇ。ちーちゃん。まだ望みは変わらない?あの日から、変わらない?」
束から無造作に投げられた問いかけ。その問いに、千冬の体は束からもわかるくらいに揺れた。理解したからだ。束がここに来た理由を、そしてこの対峙の結末を。
「変わって……しまったよ。私の望みはもう理由がなくなった。あぁ。そうだ。なくなってしまったよ」
「うん。そうだよね。束さんは知ってたさ。もちろん。けど、ちーちゃんの口から直接聞くことに意味があるんだ。だから、うん。わかったよ。さよならだ」
決別の言葉。
束が一歩、後ろに下がった。それが千冬にはすごく、すごく悲しかった。
「じゃあね。ちーちゃん」
もう一歩、下がる。
「さようなら。織斑千冬」
さらに下がる。千冬は、動くことが出来なかった。
「私は、あの日から、君のことが嫌いだったよ」
束は闇に解けて消えた。
千冬はしばらくの間、その場に立ち尽くしていたが、踵を返して歩き出した。
「ありがとう、束。私はお前のことを嫌いではなかった」
千冬の頬には涙の後が一筋だけ、残っていた。
「終末を告げる鐘はなったよ。だから私は始めに行くんだ」束は闇の中でつぶやいた。
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